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「コロナワクチン健康被害」厚労省認定9000件越え…これまでに起きた副反応の事例を医師が解説

 公開日:2025/04/11

新型コロナウイルスのワクチン接種後の健康被害について、厚生労働省は令和7年3月時点で9031件を「健康被害」として認定していることがわかりました。この内容について本多医師に伺いました。

本多 洋介

監修医師
本多 洋介(Myクリニック本多内科医院)

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群馬大学医学部卒業。その後、伊勢崎市民病院、群馬県立心臓血管センター、済生会横浜市東部病院で循環器内科医として経験を積む。現在は「Myクリニック本多内科医院」院長。日本内科学会総合内科専門医、日本循環器学会専門医、日本心血管インターベンション治療学会専門医。

厚生労働省が発表した内容とは?

厚生労働省が発表した内容を教えてください。

本多 洋介 医師本多先生

令和7年3月24日に開催された「新型コロナウイルス感染症予防接種健康被害審査第二部会」では、43件の審査がおこなわれ、そのうち16件が健康被害として認定されました。これまでの累計では、進達受理件数1万3195件のうち、9031件が健康被害として認定されており、3528件が否認、現在保留中の案件は10件となっています。認定の判断は、厳密な医学的因果関係が立証されていなくとも「予防接種によって症状が起こった可能性が否定できない場合」も含めておこなわれています。

これまでに起きた新型コロナウイルスワクチンの副反応の事例とは?

これまでに起きた新型コロナウイルスのワクチン接種による副反応の事例を教えてください。

本多 洋介 医師本多先生

これまでに報告された副反応の事例には、「帯状疱疹」「脱毛症」「関節リウマチの悪化」「気管支喘息の悪化」「突発性難聴」「めまい」「全身のしびれ」「疼痛」など、様々な健康被害があります。

新型コロナウイルスワクチン接種後に発生したこれらの症状については、専門家による審査会で個別に審議され、医学的にワクチンとの因果関係を否定できない場合は「認定」とされています。一方で、症状が通常の副反応の範囲内と判断されたり、医学的な資料が不足していたりする場合は「否認」となります。

新型コロナウイルスのワクチン接種による健康被害の発表内容への受け止めは?

厚生労働省が発表した内容への受け止めを教えてください。

本多 洋介 医師本多先生

新型コロナウイルスのワクチン接種後の健康被害については様々な報告がありますが、因果関係を証明することが難しい場合も多くあります。予防接種によって、感染を予防したり、重症化を防ぐことができたりするメリットがあることも忘れてはいけません。

ワクチン接種は任意接種になので、年齢や基礎疾患を考えてご自身の重症化のリスクを考慮して、予防接種を受けるかどうか考えましょう。接種した方がいいかわからない場合は、かかりつけ医の先生に相談してみるのもいいと思います。

編集部まとめ

新型コロナウイルスのワクチン接種後に起こる体調の変化について、正しく知ることがとても大切です。専門家の意見を参考にしながら、不安なときは一人で抱え込まず、医師や公的な窓口に相談しましょう。私たち一人ひとりが、冷静に情報を受け止め、自分や家族の健康を守ることが重要です。

この記事の監修医師

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