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「マイコプラズマ肺炎」5週連続で過去最多を更新 新型コロナとの症状の共通点・違いとは

 公開日:2024/11/08

国立感染症研究所は、直近1週間の1医療機関あたりのマイコプラズマ肺炎の患者報告数が2.49人と発表しました。マイコプラズマ肺炎の患者数は、5週連続で過去最多を更新しています。このニュースについて中路先生に伺いました。

中路 幸之助

監修医師
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)

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1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。

マイコプラズマ肺炎の感染状況とは?

今回、ニュースで取り上げられたマイコプラズマ肺炎の感染状況について教えてください。

中路 幸之助 医師中路先生

国立感染症研究所は、2024年10月21〜27日の1週間に全国約500の定点医療機関から報告されたマイコプラズマ肺炎の患者数を明らかにしました。報告によると、マイコプラズマ肺炎の1医療機関あたりの患者の報告数は全国平均で2.49人となり、9週連続で増加している状態であることがわかりました。これは、昨年の同時期と比べると、49.8倍の患者数です。

全国平均で2.49人という1医療機関あたりの患者数は、1999年に現在の方法で統計を取り始めてから最も多い患者数になります。過去最多を更新するのは5週連続です。1医療機関あたりの患者の報告数が最も多くなったのは愛知県で、5.40人でした。2番目に多くなったのは福井県で5.33人となりました。次いで青森都が5.00人、東京都が4.84人、埼玉県が4.67人と続いています。

マイコプラズマ肺炎と新型コロナウイルスの症状の違いは?

マイコプラズマ肺炎と新型コロナウイルスの症状には、どのような違いがあるのでしょうか?

中路 幸之助 医師中路先生

最近、流行しているマイコプラズマ肺炎と新型コロナウイルスは、熱や咳が出るなど、共通する症状があります。

しかし、2つの感染症の症状で異なる点もあります。マイコプラズマ肺炎の場合、鼻水は出ず、咳が主な症状です。一方、新型コロナウイルスの場合は、喉の強い痛みが出たりイガイガした状態になったりするほか、鼻水や鼻詰まりの症状も出ます。また、レントゲンなどの画像検査では、マイコプラズマ肺炎と新型コロナウイルスで結果が異なるので、鑑別できると思います。あとは、症状が出る確率はあまり高くありませんが、新型コロナウイルスに感染した場合は、嗅覚・障害や味覚障害が出ることもあるので、こうした症状が出たら新型コロナウイルスの感染を疑う必要があると思います。

マイコプラズマ肺炎の感染状況への受け止めは?

マイコプラズマ肺炎の感染状況について、受け止めを教えてください。

中路 幸之助 医師中路先生

マイコプラズマ肺炎は子どもに多くみられる感染症ですが、大人も感染する要注意です。特に「長引く咳」がみられる場合は、早めに医療機関を受診して適切な診断・治療を受けることが重要です。感染拡大を防ぐために、マスクの着用・換気・手洗いなどの基本的な感染対策が求められます。

まとめ

国立感染症研究所は、直近の1週間で報告されたマイコプラズマ肺炎の1医療機関あたりの患者の報告数が2.49人と発表しました。マイコプラズマ肺炎の患者数は5週連続で過去最多を更新しており、今後も警戒が必要です。

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