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インフルエンザ流行 2週連続で注意報レベル超え「4週間以内に大流行が起こる可能性」

 公開日:2023/10/27

2023年10月27日、厚生労働省は全国約5000の定点医療機関から2023年10月16~22日に報告されたインフルエンザの新規感染者数が、1機関あたり16.41人だったと発表しました。4週間以内に大流行が起きる可能性を示す注意報レベルの基準を2週連続で超えたことになります。このニュースについて中路医師に伺いました。

中路 幸之助

監修医師
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)

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1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。

インフルエンザの流行状況は?

厚生労働省が発表したインフルエンザの流行状況について教えてください。

中路 幸之助 医師中路先生

厚生労働省が2023年10月27日時点で発表した内容によると、約5000箇所の定点医療機関で10月16日~10月22日の1週間に報告されたインフルエンザの患者数は8万1160人でした。去年の同時期には、わずか97人しか患者数が報告されていなかったことを考慮すると、感染状況がわかると思います。1医療機関あたりの患者数は16.41人で、4週間以内に大流行が起きる可能性を示す注意報レベルの基準である1医療機関あたりの患者数10人を超えている状態です。

定点報告を都道府県別で見てみると、1医療機関あたりの患者数が最も多くなったのは愛媛県で39.90人でした。次いで千葉県が29.39人、埼玉県が28.41人、福島県が27.09人でした。また、この1週間に休校や学年・学級閉鎖をした小中高校や幼稚園などは3751施設に達しており、全国で相次いでいます。

インフルエンザの感染拡大への受け止めは?

インフルエンザの感染者数が1機関あたり16.41人となっている現状について、受け止めを教えてください。実際の臨床現場での危機感はいかがでしょうか?

中路 幸之助 医師中路先生

ここ数年、コロナ禍で徹底されていた感染対策などによりインフルエンザは流行していませんでしたが、3年振りの流行となります。実際の臨床の現場においては、発熱患者の多くがインフルエンザ患者の印象です。今後、インフルエンザと新型コロナウイルスの「同時流行」が懸念されます。

感染防止で重要なことは?

インフルエンザの感染を防ぐことで重要なことを教えてください。

中路 幸之助 医師中路先生

最も注意すべきは、高齢者子どもです。新型コロナウイルスの感染者もまだ多くある状況なので、早めの新型コロナウイルスやインフルエンザのワクチン接種が推奨されます。また、「手洗い・マスクの着用・部屋の換気」などの基本的な感染対策を引き続きおこなっていくことが重要です。

まとめ

2023年10月27日、厚生労働省は全国約5000の定点医療機関から2023年10月16~22日に報告されたインフルエンザの新規感染者数が、1機関あたり16.41人だったと発表しました。日本医師会の調査によると、多くの医療機関から咳止め薬や痰切り薬の不足が指摘されており、こうした医薬品の不足についても注視が必要になりそうです。

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