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2023年春のスギ花粉飛散量、過去10年で最大の見通し「1月から花粉症対策の準備を」

公開日:2023/01/07  更新日:2023/01/06
2023年春のスギ花粉飛散量、過去10年で最大の見通し

12月26日、環境省は2023年春のスギ花粉の飛散量について、関東などでは過去10年で最も多くなる見通しであると発表しました。このニュースについて郷先生にお話を伺います。

郷 正憲医師

監修医師
郷 正憲(医師)

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徳島赤十字病院勤務。著書は「看護師と研修医のための全身管理の本」。日本麻酔科学会専門医、ICLSコースディレクター、JB-POT。

2023年春の花粉飛散量は?

環境省が発表した2023年春のスギ花粉の飛散量の見通しについて教えてください。

郷 正憲医師郷先生

スギ花粉の飛散量は、花粉を飛ばすスギ雄花の量によって左右されます。秋から冬にかけてスギ雄花に多く花が付けば、翌年春の花粉飛散量は多くなると予想することができます。環境省は毎年スギ雄花花芽調査をおこない、スギ花粉の飛散予測を発表しています。2022年の環境省の調査・発表によると、関東、北陸、中国地方などで、スギ雄花の量は過去10年で最大値を超える観測値が報告され、2023年春のスギ花粉飛散量は極めて多くなる予想とのことです。

スギ雄花の花の量は前年夏(6~8月頃)の気象条件に大きな影響を受けます。2022年の夏(特に6月)は気温が高く、日照時間が長かったことから、スギ雄花の花の量が増えたとされています。一方で6月の日照時間が例年より少なかった東北北部と四国の一部では、2021年より雄花の量は少なく、花粉飛散量も少なくなる見込みです。また、関東ではヒノキの雄花も極めて多いことが報告されています。

スギ花粉とヒノキ花粉、どちらかのアレルギー症状を持っている人は、花粉の飛散期間が長くなる可能性があるため、十分な対策が必要となります。

スギ花粉の飛散量のピークは?

2023年春のスギ花粉飛散量のピークはいつ頃になるのか教えてください。

郷 正憲医師郷先生

環境省の発表によると、2023年春の東京都のスギ花粉の飛散開始日は2月26日と予想されています。2022年のスギ花粉飛散開始日は2月12日だったため、14日ほど遅い予想となります。また、東京都以外も、全国的に2022年よりも6~20日ほど、飛散開始日が遅くなる見込みです。

東京都のスギ花粉ピーク日は3月15日と予想されています。そして、スギ花粉のピークが過ぎた4月6日頃、東京都ではヒノキ花粉のピークを迎える見込みです。ただし、スギ花粉の飛散は、スギ花粉飛散開始日として発表される前から実際に始まっています。1月頃から少量のスギ花粉は飛び始めるため、この頃から症状が出始める人もいるでしょう。

花粉症対策はどうしたらいい?

2023年春は過去10年で最もスギ花粉の飛散量が多い見通しとのことですが、どのような対策をすべきか教えてください。

郷 正憲医師郷先生

花粉症の症状を軽くするためには、できるだけ花粉との接触を減らすことが重要です。外出時には、マスクやメガネを着用するようにしましょう。また、マスクの内側にガーゼを挟み込むとより効果が高いと言われています。加えて、花粉の飛散量が多い時期には、洗濯物は屋内に干すようにし、部屋のこまめな掃除を心がけましょう。

花粉症の症状が現れたら、できるだけ早く「抗ヒスタミン薬」などの薬の服用を開始しましょう。花粉症治療には、初期療法が有効だとされています。辛い症状が現れる前から薬の服用を開始することで、ピーク期の症状を軽くしたり、薬の量を減らしたりする効果があるとされています。毎年、花粉症の症状で悩まされている人は、花粉の飛散量がピークを迎える前に医療機関を受診することをおすすめします。

まとめ

2023年春のスギ花粉の飛散量について、環境省は「過去10年で最も多くなる見通し」と発表しました。スギ花粉が飛び始める1月頃から花粉症対策を始めることで、ピークを迎える3月中旬頃の辛い症状を比較的軽くできます。早めの花粉症対策を心がけましょう。