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新型コロナワクチン接種間隔を3カ月に短縮「年内のできるだけ早い時期に接種をお願いしたい」

 更新日:2023/03/27
ワクチン接種間隔を3ヶ月に短縮

10月21日より、12歳以上の新型コロナウイルスワクチンの接種間隔が、「5カ月以上」から「3カ月」に短縮されて運用が開始されました。このニュースについて中路医師に伺いました。

中路 幸之助 医師

監修医師
中路 幸之助(医師)

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1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。

新型コロナウイルスワクチン接種間隔の短縮

今回取り上げる「新型コロナウイルスワクチンの接種間隔の短縮」のニュースについて教えてください。

中路 幸之助 医師中路先生

ワクチンの接種間隔をめぐって、これまでは前回の接種から少なくとも5カ月空けるように定められていました。今回、この接種間隔について、厚生労働省の専門家部会は10月19日に少なくとも3カ月に短縮することを了承しました。そして、10月20日に開かれた分科会では、10月21日から運用を開始する方針が決められました。現在、実際に新型コロナウイルスワクチンの接種間隔は、少なくとも3カ月に短縮されて運用されています。対象のワクチンはファイザー社とモデルナ社のワクチンで、従来株とオミクロン株派生型のBA.5などに対応する2価ワクチンとなります。厚生労働省は前回の接種からの間隔が短縮されたことで、「10月中に1800万人が新たに接種できるようになる」としています。

新型コロナウイルスワクチン接種を担当する松野官房長官は記者会見で「接種間隔短縮により、先月までに従来型ワクチンの4回目接種を受けた高齢者なども年内にオミクロン株対応ワクチンの接種を受けることができる。毎年、新型コロナウイルスは年末年始に感染が拡大する傾向がある上に、今年はインフルエンザとの同時流行も懸念されている。年末年始は帰省や受験など、多くの方にとって大切な時期なので、年内のできるだけ早い時期にワクチン接種をお願いしたい。また、インフルエンザワクチンとの同時接種も可能なので、ぜひ検討してほしい」と呼びかけています。

間隔短縮によるワクチンの接種体制はどうなっている?

ワクチンの接種間隔が短縮されたことを受けて、どのような体制が取られているのかを教えてください。

中路 幸之助 医師中路先生

10月19日までの1週間の新規感染者数は、全国では前の週と比べて1.35倍と8月下旬以来、およそ2カ月ぶりに増加に転じています。また、ヨーロッパやアジアなどで感染拡大が起きている状況などから、第8波が起きる可能性が高いと分析されています。

こうした現状を受けて厚生労働省は、希望する人全員が年内に接種できるようにする方針で、ファイザー社のBA.1対応ワクチンとBA.5対応ワクチン、モデルナ社のBA.1対応ワクチン、合計約9908万回分を11月下旬にかけて自治体に配送する計画を立てています。従来株のワクチンを9月までに接種した約1億人が年内にオミクロン株対応のワクチンを接種できるようになり、厚生労働省は十分に対応できる量のワクチンが配送できる体制を整えています。

新型コロナワクチンの接種間隔短縮への受け止めは?

新型コロナウイルスワクチンの接種間隔短縮についての受け止めを教えてください。

中路 幸之助 医師中路先生

オミクロン株の新たな変異ウイルスの感染が世界的に拡大してきています。日本では現在もBA.5が主流ですが、例えばアメリカではBA.5の割合が減少し、BQ.1などのオミクロン株の亜系統の割合が増加してきています。また、シンガポールでは、XBBという組換え体が増加しています。日本においても同様な経過を辿り、第8波の到来も近いものと思われます。さらに、この冬には新型コロナウイルスとインフルエンザウイルスの同時流行の可能性もあるので、ワクチンの接種期間短縮は受け入れられるべき対策だと考えます。

まとめ

10月21日より、12歳以上の新型コロナウイルスワクチンの接種間隔が、「5カ月以上」から「3カ月」に短縮されて運用が開始されたことが今回のニュースでわかりました。現在、厚生労働省は接種間隔を短縮しても十分に対応できる量のワクチンを配送できる体制を整えています。

この記事の監修医師