3回目のみモデルナ接種、群馬県職員57%が「副反応重い」と回答
群馬県が新型コロナウイルスワクチンの3回目接種を受けた県職員へのアンケートで、「1、2回目はファイザー製で3回目のみモデルナ製だった人の57%が「副反応が重かった」と回答していたことがわかりました。このニュースについて工藤医師に伺いました。
監修医師:
工藤 孝文(医師)
日本内科学会・日本糖尿病学会・日本肥満学会・日本東洋医学会・日本抗加齢医学会・日本女性医学学会・日本高血圧学会、日本甲状腺学会・日本遠隔医療学会・小児慢性疾病指定医。
群馬県がおこなった調査とは?
今回、群馬県が県職員に対しておこなったアンケート調査について教えてください。
工藤先生
今回公表された調査は、2022年2月中旬~3月中旬に10~60歳代の男女2382人を対象に実施されたもので、3回目のワクチン接種後の副反応の重さを2回目接種の後と比べたものになります。
3回ともモデルナ製のワクチンを接種した場合は、2回目よりも3回目の副反応が「軽かった」と答えた人が58%、「同程度」と回答した人が25%、「重かった」とした人が17%になりました。
3回ともファイザー製のワクチンを接種した場合は、2回目よりも3回目の副反応が「軽かった」と答えた人が35%、「同程度」と回答した人が33%、「重かった」とした人が32%となりました。
そして、1、2回目はモデルナ製で3回目のみファイザー製を接種した場合は、2回目よりも3回目の副反応が「軽かった」と答えた人が56%、「同程度」と回答した人が24%、「重かった」とした人が20%になりました。
1、2回目はファイザー製で3回目のみモデルナ製を接種した場合は「軽かった」と答えた人が18%、「同程度」と回答した人が25%、「重かった」とした人が57%となったそうです。
交差接種をめぐる動きは?
交差接種をめぐる動きについて教えてください。
工藤先生
交差接種への不安を解消するために、政治家の方々も積極的にアピールをしている印象です。岸田首相は3月4日に自衛隊が東京都内で運営する大規模接種会場で3回目の新型コロナウイルスワクチンを接種しましたが、この時はモデルナ製のワクチンを使っています。岸田首相は2回目まではファイザー製を接種しているので交差接種になります。
1、2回と異なるワクチンを打つ交差接種の効果に対する疑念や副反応への不安が国民の間で根強いことから、首相自らが交差接種を実践することで、ワクチンの安全性をアピールした形になっています。また、3月25日にも千葉県の熊谷知事が自身の3回目のワクチン接種をおこなった際に、交差接種の有効性を強調しています。
交差接種の際に留意すべきことは?
交差接種の際に留意すべきことを教えてください。
工藤先生
異なる種類のワクチンを接種していますので、別の副反応が現れる可能性は高いと考えられます。そのため、今回の結果を重く受け止めすぎる必要は無いと考えられます。どちらのワクチンであっても同じように副反応への対策をして接種する必要があるのではないでしょうか。
まとめ
群馬県職員へのアンケートで、1、2回目はファイザー製で3回目のみモデルナ製だった人の57%が「副反応が重かった」と回答していたことが、今回のニュースでわかりました。今後もこうした交差接種についての報道は注目を集めそうです。