モデルナ接種20万人の副反応について自衛隊中央病院が結果を発表

自衛隊中央病院は、約20万人を対象にモデルナ社製の新型コロナワクチンの副反応があらわれる頻度について調査しました。また、接種から約1週間後に副反応があらわれるケースについても報告しています。今回の調査結果について、中島先生に詳しくお伺いします。

今回の発表の詳細は?
今回の調査と発表の詳細を詳しく教えてください。
自衛隊中央病院は、5月24日~6月15日に東京都の大規模接種センターでモデルナ社製の新型コロナワクチンを接種した男女20万8154人を対象に、副反応があらわれるまでの時間と症状を調査しました。接種後30分以内に急性期副反応があらわれたのは395人(0.19%)です。 副反応の種類は下記の通りです。 ・めまいやふらつき:98人 ・動悸:71人 ・皮膚の赤みやじんましんなど:58人 ※多い順 20人が救急搬送されましたが、アナフィラキシーのような重い副反応があらわれた人はいませんでした。 また、副反応があらわれた人の7割が女性であるほか、ぜんそくや甲状腺疾患、がん、食物・薬剤アレルギーを持つ方に副反応があらわれやすい傾向がみられました。
時間が経ってから副反応があらわれることも
接種後1週間程度で副反応があらわれるケースについて、調査結果を詳しく教えてください。
モデルナ社製の新型コロナワクチンを接種後、1週間程度で腕が赤く腫れる事例が報告されています。また、軽い痛みやかゆみを伴う場合もあります。モデルナ社製の新型コロナワクチンでこのような副反応が現れる確率は、1回目の接種後が0.8%、2回目の接種後においては0.2%との報告もあり、頻度は高くありません。 また、同病院は、「時間と共に改善するものであり、2回目の接種に支障をきたすことはない」としています
どのような人に副反応があらわれやすい?
モデルナ社製の新型コロナワクチンは、どのような人に副反応があらわれやすいのか詳しく教えてください。
副反応があらわれやすい人について、現段階では詳しいことがわかっていません。しかし、厚生労働省はモデルナ社製の新型コロナワクチンの接種に注意が必要な人として下記を挙げています。 ・抗凝固療法を受けている ・血小板減少症、または凝固障害がある ・心臓や肝臓、腎臓、血液などに基礎疾患がある ・発育障害がある ・過去に痙攣が起きたことがある ・ワクチンの成分にアレルギーがある ・予防接種後2日以内に発熱や全身性の発疹などアレルギー症状があらわれたことがある
まとめ
モデルナ社製の新型コロナワクチンの接種後は、腕の赤みや腫れ、かゆみ、めまい、ふらつき、発熱などの副反応が現れる可能性があります。今回の調査では、接種後30分以内に副反応が現れた人は0.19%とわずかでしたが、今後も副反応の新しい情報については随時チェックしておきましょう。



