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コロナ肺炎にリウマチ治療薬の適応拡大を了承! 国内3番目の治療薬

公開日:2021/05/18

厚生労働省の薬事・食品衛生審議会の部会は、関節リウマチの治療薬「オルミエント」を新型コロナウイルス感染症による肺炎の治療に使用できるように、適応範囲を拡大することを了承しました。今回は、オルミエントの新型コロナウイルス感染症への効果について中島先生に詳しくお伺いします。

中島 由美 医師

監修医師
中島 由美 医師

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金沢医科大学医学部卒業後、同大学病院にて小児科・内科として研修を積む。その後は複数の病院で内科医や皮膚科医として勤務。2018年より福岡市中央区に「国を超えた新しい形の医療を提供」をコンセプトに、クリスタル医科歯科クリニックを歯科医師である夫と開院。

今回の発表の詳細は?

今回、新型コロナウイルス感染症による肺炎への使用が了承されたオルミエントについて詳しく教えください。

中島 由美 医師中島先生

今回、厚生労働省の薬事・食品衛生審議会が新型コロナウイルス感染症による肺炎への適応の拡大を了承したオルミエントには、炎症を抑える働きがあります。肺炎は、肺胞に炎症が起きた状態のため、オルミエントを使うことで改善が期待できます。

またオルミエントは、新型コロナウイルス感染症による肺炎が起きている中等症・重傷の患者に対し、抗ウイルス薬の「レムデシビル」と併用して使用します。

米国立アレルギー感染症研究所は、レムデシビルだけを投与するグループとオルミエントを併用するグループに分けて治験を行い、新型コロナウイルス感染症による肺炎が回復するまでにかかる期間を比較しました。その結果、レムデシビルだけを投与したグループが回復に18日かかったのに対し、オルミエントと併用したグループは10日だったことから、併用することで効果が高まることがわかりました。

また、投与開始から28日後の死亡率は、レムデシビルのみ投与したグループが7.8%であるのに対し、オルミエントを併用したグループは5.1%です。このように、オルミエントとレムデシビルの併用により、回復期間の短縮と死亡率の低下の効果が認められました。

他にも新型コロナウイルスによる肺炎に適用できる薬はある?

オルミエント以外にも、新型コロナウイルスによる肺炎に適用できる薬はあるのでしょうか。

中島 由美 医師中島先生

日本の新型コロナウイルス感染症の「診療の手引き」に記載されている承認薬は、レムデシビルと抗炎症薬のデキサメタゾンです。そこに今回オルミエントが加わることになりました。また、米国では昨年11月にオルミエントの緊急使用許可が出されており、日本でも同年12月に承認申請がされています。

まとめ

今回、オルミエントの承認を得られると、新型コロナウイルス感染症による肺炎に使用できる薬が合計3つとなります。新型コロナウイルス感染症に対する特効薬は未だ開発されていませんが、今後もさまざまな薬が適応可能になることが期待されています。今後も、各国の治験や臨床試験の動向を見守りたいところでしょう。