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【先行して医療従事者4万人】副反応追跡調査へ 新型コロナワクチン

 更新日:2023/03/27

新型コロナウイルス感染症ワクチン接種が令和3年2月17日からスタートしています。しかしワクチン接種については、期待をする一方で、効果や安全性などが気になる方も多いのではないでしょうか。今回は、新型コロナワクチンの接種期間や対象者、効果、副反応などについて中島先生に詳しくお伺いしました。

中島 由美 医師

監修医師
中島 由美 医師

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金沢医科大学医学部卒業後、同大学病院にて小児科・内科として研修を積む。その後は複数の病院で内科医や皮膚科医として勤務。2018年より福岡市中央区に「国を超えた新しい形の医療を提供」をコンセプトに、クリスタル医科歯科クリニックを歯科医師である夫と開院。

ワクチンの接種期間と対象者は?

新型コロナワクチンの接種期間と対象者について詳しく教えください。

中島 由美 医師中島先生

新型コロナワクチンの接種期間は、令和3年2月17日~令和4年2月末までの予定です。妊婦を除く16歳以上の人にワクチン接種の「努力義務」が課せられます。しかし、ワクチン接種は強制ではありません。

なお、ワクチン接種受診には、次のような優先順位があります。

【優先順位】
1.約4万人の医療従事者(開始日:令和3年2月17日)
2.令和3年度中に65歳になる人を含む高齢者(開始予定日:令和3年4月1日)
3.高齢者以外の基礎疾患を持つ人や高齢者施設などで働いている人
4.上記以外の人

ワクチンに効果はある?

そもそも、新型コロナワクチンには効果はあるのでしょうか?中島先生、詳しく教えください。

中島 由美 医師中島先生

新型コロナワクチンの開発時には、「ワクチンを接種したグループ」と「効果がない偽薬を投与したグループ」に分けて臨床試験を行い、効果や副作用などを確認します。そのため、効果が認められなかったワクチンが世の中に出ることはありません。

今回、厚生労働省がワクチンの供給を受ける製薬会社は、アメリカの「ファイザー」や「モデルナ」、ドイツの「ビオンテック」などですが、いずれのワクチンも数万人規模の臨床試験において、90%以上の予防効果が認められたワクチンとなります。

副反応の種類や発生頻度は?

新型コロナワクチンの副作用の種類と発生頻度について教えください。

中島 由美 医師中島先生

アメリカの諮問委員会は、99万7000人を対象として臨床試験を実施しています。その結果、ファイザーやモデルナなどが開発した新型コロナワクチンの接種によって、次の副作用が現れたことを公表しました。

【副作用の例】
・接種部位の痛み…67.7%
・疲労…28.6%
・頭痛…25.6%
・筋肉痛…17.2%
・発熱…7.4%
・関節の痛み…7.1%
・悪寒…7%
・吐き気…7%
・腫れ…6.8%

なお、重大な副作用であるアナフィラキシーの発生頻度は20万回に対して、約1回と副作用のリスクが少ないことを発表しました。

日本国内では、安心して接種を受けられる状態を整えるために、約4万人の医療従事者に先行してワクチンを接種してもらい追跡調査する予定です。それらのデータは、医療機関から厚生労働省へ定期的に報告し、副作用がある場合も含め取りまとめて一般に公表することを明らかにしています。

まとめ

新型コロナワクチンは令和2月17日から接種が開始されています。しかし、新型コロナワクチンに対して、期待と不安の両方を感じている方は多いのではないでしょうか。厚生労働省は先行してワクチン接種を受ける約4万人の医療従事者のデータを順次公表することを予定しています。安全性が気になる方は随時チェックをしてみてはいかがでしょうか。

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