ビタミンDの血中濃度が新型コロナ死亡リスクに深く関係か!?

公開日:2020/10/02  更新日:2021/04/14

米ボストン大学医学部の研究チームは、新型コロナウイルス感染者の死亡リスクに、血液中のビタミンDの濃度が関係している可能性があることを示す研究結果を発表しました。今回は、血中のビタミンDの濃度と新型コロナウイルス感染症の死亡リスクとの関係について中島先生に詳しくお伺いします。

中島 由美 医師

監修医師
中島 由美 医師

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金沢医科大学医学部卒業後、同大学病院にて小児科・内科として研修を積む。その後は複数の病院で内科医や皮膚科医として勤務。2018年より福岡市中央区に「国を超えた新しい形の医療を提供」をコンセプトに、クリスタル医科歯科クリニックを歯科医師である夫と開院。

今回の発表の詳細は?

新型コロナウイルス感染症の死亡リスクとビタミンDとの関連について、今回の発表の詳細を教えください。

中島 由美 医師中島先生

米ボストン大学医学部の研究チームは、新型コロナウイルス感染症患者235人のデータを分析しました。その結果、40歳以上の患者のうち、血中のビタミンDの濃度が30ng/ml以上の患者の死亡率が51.5%低いことがわかりました。

ビタミンDをとればコロナの死亡リスクが必ず下がる?

ビタミンDをとれば、新型コロナウイルス感染症の死亡リスクが必ず下がるのでしょうか。

中島 由美 医師中島先生

今回の報告では、ビタミンDの血中濃度が新型コロナウイルス感染症の死亡リスクに大きく関わることがわかりました。しかし、今回の研究では、患者の喫煙の有無や社会経済的地位などが十分に考慮されていません。

このような因子が新型コロナウイルス感染症の重症度に影響を及ぼしていた可能性がある以上は、ビタミンDと新型コロナウイルス感染症の死亡リスクとの関係性は立証できないのです。

また、ビタミンDの血中濃度と新型コロナウイルス感染症の重症化リスクの低減について関係を証明するには、大規模な研究とランダム化比較試験を行う必要があります。ビタミンDが新型コロナウイルス感染症の死亡リスクを下げる可能性は十分にあるものの、現時点では具体的なことはわかっていません。

ビタミンDの血中濃度を増やすには?

ビタミンDの血中濃度を増やす方法を教えください。

中島 由美 医師中島先生

ビタミンDは、カレイやサケ、ブリ、サンマ、干ししいたけ、きくらげなどに多く含まれています。また、日光にあたることで体内のビタミンDを増やすことが可能です。冬は紫外線量が少なく、ビタミンDが不足しがちなため、食品から意識的に摂りましょう。また、ビタミンDのサプリメントを飲むことも有効です。

ただし、ビタミンDを摂りすぎて過剰症になることもあり得るので、あくまでも不足している人は積極的に摂るよう心がけましょう。

まとめ

十分な立証ができていないものの、ビタミンDが新型コロナウイルス感染症の死亡リスクを下げる可能性があることがわかりました。日頃からビタミンDを含む食品をとりつつ、適度に日にあたることを心がけてみてはいかがでしょうか。また、ビタミンDが不足している方は、サプリメントで補うことも検討しましょう。