経鼻内視鏡って何?胃カメラは鼻から入れれば痛くないってホント!?
内視鏡検査は痛いという嫌なイメージを持つ方も多いと思います。
その名の通り鼻から挿入する経鼻内視鏡は経口内視鏡と比べてどう違うのか、またどんなメリットがあるのか。
経鼻内視鏡を受ける前の準備などの対応もご紹介します!
この記事の監修ドクター:
髙橋 徹也 医師 上大岡TMクリニック 院長
目次 -INDEX-
経鼻内視鏡ってどんなもの?
健康診断の再検査や精密検査、あるいは人間ドックの項目などで、「経鼻内視鏡」という言葉を見かけることが増えてきました。
現在、内視鏡で胃を検査する方法は、2通りあります。
経鼻内視鏡
鼻から挿入する内視鏡です。
太さは9~10㎜程度です。舌の根元(舌根)に物体が接触することで『オエっ』となる嘔吐反射のため、鎮静剤を使用しない場合、苦痛を伴うことがあります。
経口内視鏡
口から挿入する内視鏡です。太さは8~9㎜程度で、苦痛を伴いやすい特徴があります。
その特徴は、舌の根本(舌根)に物体が接触することで『オエっ』となる嘔吐反射。
経口内視鏡が嫌厭される理由の一つです。
しかし、内視鏡が太い分、高性能なカメラを搭載できるメリットもあり、より鮮明な映像が確認できます。
これまで健康診断の胃の検査は、バリウムを飲んでX線を撮る造影検査が主流でしたが、最近は内視鏡検診を導入している自治体も増えてきました。
バリウムで異常が見つかった場合、再検査のため、結局は内視鏡の検査を受けることになるでしょう。
なんだか二度手間のような気にもなりますよね?
胃を徹底的に調べたいなら、内視鏡を得意とする医師のもとでの検査も視野に入れましょう。
経鼻内視鏡検査はなぜ痛くない?
鼻から内視鏡を入れるのに痛くないという感覚は、未経験の方からすれば不思議だと思います。
もちろん絶対に痛くない、痛いと思った方がいないというわけではありません。
思っていたよりも痛くなかった、想像していたよりも楽だったといった感想が多いようです。
経口内視鏡の場合は苦しかった、我慢できなかったという声を耳にしますが、それに対して経鼻の方は吐き気を催すことが少ないのです。
これは、先ほども挙げたように経鼻で使用する内視鏡が細いためです。
内視鏡を挿入する際は、鼻の奥の鼻腔というところに麻酔をかけることがあります。
麻酔の方法は病院によって違うのですが、検査前処置として行う麻酔にはこのようなパターンがあります。
- スプレー噴霧タイプ
- スティックで直接塗るタイプ
- 注射器で麻酔薬を流し込むタイプ
また、鎮静剤を使うことで、痛みを感じずに検査を終えられるケースもあります。
詳しくは、該当医院のホームページなどを確認してみてください。
経鼻内視鏡が近年採用されている理由
経鼻内視鏡による胃カメラ検査を採用している病院が増えてきていますが、それには理由があります。
検査での負担を軽減できる
医療機器の進歩によって経鼻内視鏡の管が細くなってきたことにより、患者さんへの負担が軽減されました。
そして、今まで検査へ強い抵抗を示していた患者さんに検査を受けてもらう機会が増えると期待されます。
局部麻酔や鎮静剤の使用
局部麻酔は鼻腔の一部にだけ作用するので、検査後すぐに仕事などへ戻ることができます。
他方、鎮静剤を併用すれば、患者さんへの負担がさらに軽減できます。
意識はありつつも、半分眠ったような状態で検査を受けられるでしょう。
精度向上
一昔前までの経鼻内視鏡は、精度面での正確さが懸念されていました。
ここ数年で発表された各メーカーの新機種は性能が向上し、管が細くても高画質な映像を撮れるようになりました。
しかし精度の点ではまだまだ経口内視鏡には及びません。
経鼻内視鏡を受けられないケース
鼻腔が狭い方やアレルギー性鼻炎で腫れている方など、カメラの通り道が確保できない場合は、鼻からの挿入ができないケースもあり、経口内視鏡にシフトすることもあります。
またこのような場合では、初めから口から行うこともあります。
内視鏡を入れる際は潤滑用ゼリーを塗って滑りを良くするので、基本的には鼻の中が擦れて鼻血が大量に出るようなことはありません。
万が一、鼻血が出るようなことがあっても、圧迫するとすぐに止まる程度のものです。
医師が処置してくれますし、出血に至る率は5%以下程度といわれていますので、心配をしなくても大丈夫でしょう。
まとめ
経鼻内視鏡がいかに楽なのか、どんなメリットがあるのかが分かったのではないでしょうか。
内視鏡自体も年々進化していますので、今後は更に楽に精度の高い検査ができると予想されます。
内視鏡検査にどうしても苦手意識のある方は一度経鼻内視鏡にチャレンジしてみましょう。
また、内視鏡検査は医師の腕によっても、精度や苦しさが変わります。
不安な方はネットなどで口コミをチェックしながら病院を選んでみてください。
胃癌の早期発見のために内視鏡は欠くことのできない検査です。内視鏡が細いため、多くの場合で経鼻の方が経口より楽に検査を受けることができます。
一方、小さな癌を見つけるためには高い精度で検査を行う必要があります。
経鼻内視鏡の性能は向上していますが、精度という点ではまだ経口内視鏡には及びません。
内視鏡にどうしても抵抗のある方、特に一度も内視鏡を受けられたことのない方や鎮静剤を希望されない方には経鼻内視鏡もおすすめです。
もちろん経口内視鏡であっても鎮静剤を使用すればほとんどの場合で楽に検査を受けることができます。
それぞれの内視鏡のメリットを知った上でなぜ検査を受けるのかを考えることが重要です。
監修ドクター:髙橋 徹也 医師 上大岡TMクリニック 院長
内視鏡検査でおすすめの医院 関東編
上大岡TMクリニック
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