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内視鏡は保険が効かない!?3割負担で良い場合とそれ以外の検査費用

 更新日:2023/03/27

内視鏡検査は全て保険適用だと思っていませんか?

「健康診断、バリウムは気が乗らないけど、内視鏡ならやってみよう」と考える人も少なくないでしょう。

しかし、内視鏡は費用がかさむ場合も!

今回は内視鏡検査で、保険適用と効かないケースのそれぞれを解説します!

この記事の監修ドクター:
阿部 泰伸 医師(阿部クリニック 院長)

胃の内視鏡検査で保険適用となるケース

胃の内視鏡検査で保険が適用されるケースには、腹痛や吐き気といった胃炎や胃潰瘍などの症状の疑いがある場合が当てはまります。

他にも、健康診断や人間ドックなどの検診の結果、内視鏡検査を受けることを勧められた場合が該当します。

「特に異常なし」と診断された場合は検査のみの費用となりますが、潰瘍や炎症などが発見され、「生検による病理検査」が必要な場合には、その分費用が上乗せされます。

70歳以上の人の場合には、1割負担もしくは2割負担の保険適用です。

胃の内視鏡検査で自費診療となるケース

胃の内視鏡検査で自費診療となるケースには、あくまでも健康診断を目的とした胃の内視鏡検査の場合が該当します。

ただし、健康診断の結果、炎症などの症状が発見された場合には、健康診断までが自費診療となり、「生検による病理検査」の部分から保険が適用されます。

大腸の内視鏡検査で保険適用となるケース

大腸の内視鏡検査で保険適用となるケースには、胃の場合と同様、下痢や腹痛や便秘などの大腸の病気に関する症状がみられる場合と、健康診断で内視鏡検査を勧められた場合が当てはまります。

特に異常なしと診断された場合と、「生検による病理検査」となった場合と、取り除いた方が良いと診断されたポリープを除去手術した場合で、費用が変わります。

大腸の内視鏡検査で自費診療となるケース

大腸の内視鏡検査で自費診療となるケースには、健康診断を目的としたものや、親や親類に大腸がんなどになる人が多いことから一度検査をしておきたいといったものが当てはまります。

胃の場合と同様、健康診断の結果、大腸がんやポリープなどの症状が見つかった場合には、健康診断を自費診療、病理検査や手術などの治療からは保険適用となります。

それぞれのケースでの検査費用一覧

保険適用や保険の適用が出来ないケースについて分かったところで、内視鏡検査の費用一覧をご紹介します。

胃内視鏡の場合

1割負担 約2,000円
2割負担 約3,000円
3割負担 約4,000円~約6,000円
自費検診 約10,000円~15,000円

大腸内視鏡の場合

1割負担 約2,000円
2割負担 約4,000円
3割負担 約6,000円~約8,000円
自費検診 約15,000円~20,000円

あくまでも一例ですので、医療機関によって若干前後します。気になる場合は事前に問い合わせましょう。

自治体で受けられる内視鏡検査

市区町村の自治体で受けられる内視鏡検査には、50歳以上の方が対象となる「胃がん検診」があります。

胃がん検診には、問診と胃のレントゲン撮影による胃のX線検査の他、内視鏡検査が含まれています。

自治体ごとに負担する費用が異なりますので、市町村役場のホームページを参照するか、窓口に問い合わせをして確認してください。

40歳以上の方が対象となる特定健康診査および特定保健指導の際に、胃がん検診の案内を受け取ることができる場合もあります。

大腸カプセル内視鏡

内視鏡の種類には、カメラのついた管を挿入するもの以外にも、カメラ内臓のカプセルを水と一緒に飲み込む形で検査できる「大腸カプセル内視鏡」というものもあります。

カプセルは全長26ミリで幅が11ミリとなっており、ビタミンのサプリメントを服用する感覚で検査ができるメリットがあります。

胃の場合は、すぐに通過してしまうことから、カプセル内視鏡を使った検査はできません。

また、便とともに体外に排出されてしまうため、管を挿入するタイプの内視鏡よりも費用が高額に設定されているようです。

大腸カプセル内視鏡での保険

2014年から大腸カプセル内視鏡も保険が適用されるようになりました。

しかし、通常の内視鏡と同様に医療機関が必要と判断した場合のみとなります。

ただ、大腸カプセル内視鏡は癒着が原因で内視鏡が通せない方も保険の対象となることがあります。

費用については、保健適用3割負担で約30,000円~35,000円。

自費検診の場合は120,000円前後とかなり高額です。身体的理由がない限りはまだまだ選択しにくい状態です。

まとめ

胃腸の内視鏡検査で保険適用となるのは、吐き気や便秘や下痢や腹痛といった症状がある場合や、健康診断で内視鏡検査を勧められた場合が当てはまります。

健康診断で利用する場合には自費診療となりますが、自治体の胃がん検診を受けることで、胃の内視鏡検査を安く受けることもできるので、興味がある場合はまず確認しましょう。

自費検診という言葉から、健康診断ではバリウムを選ぶ方がまだまだ多いですが、ストレスや精度で考えると内視鏡検査も決して高くないと言えます。

また、胃腸の検査は年に数回も行うものではありません。

苦手意識で検査の機会を逃してしまっているようであれば、自費検診を候補に入れてみてはいかがでしょうか?

監修ドクターのコメント

内視鏡の技術は日に日に進んでいます。現在では、NBIという画像処理技術により、わずかな胃壁の異変や深部の血管などが、くっきり映しだされるようになりました。場合によっては、悪性腫瘍と良性腫瘍の別が、生体検査へ出さずとも視覚的にその場で判断できます。一方のバリウム造影検査では、モノクロの影でしか診断できず、技術的な向上もあまり見られないようです。今後のことを考えると、両者の技術的な差は、広がる一方だと思われます。行政が費用補助している特定健診などでは、バリウムと内視鏡が選べるようになりましたよね。嘔吐反応も抑えられてきていますので、ぜひ一度、受診してみてはいかがでしょうか。

監修ドクター:阿部 泰伸 医師 阿部クリニック 院長

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阿部クリニック

出典:http://www.abeclinic.info/

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※午前の受付は12:30まで
休診日 水曜・土曜午後・日曜・祝日
対応検査項目 ・胃内視鏡検査
・経鼻内視鏡検査
・麻酔を用いた(静脈内鎮静法)内視鏡検査
URL http://www.abeclinic.info/

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