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「痛風の痛み止め」にはどんな副作用があるかご存知ですか?薬の種類も解説!【医師監修】

 公開日:2026/03/24
「痛風の痛み止め」にはどんな副作用があるかご存知ですか?薬の種類も解説!【医師監修】

痛風は、ある日突然、足の親指などの関節に強い痛みが出る病気です。歩くことがつらくなり、日常生活に大きな支障を感じる方も少なくありません。発作が起きたとき、まず気になるのが痛みをどう抑えるかという点です。病院では、痛みや炎症を和らげるために痛み止めが用いられますが、薬にはいくつかの種類があり、作用の仕方や使い方が異なります。また、市販薬で対応できるのか、どの程度まで我慢してよいのかと迷う方もいらっしゃるでしょう。痛風の痛み止めは、発作時のつらい症状を抑える役割を担いますが、自己判断で使い続けることはすすめられません。

本記事では、痛風の痛みに使われる痛み止めの種類や効果、副作用、服用時の考え方を整理し、痛みとの向き合い方について解説します。

林 良典

監修医師
林 良典(医師)

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【出身大学】
名古屋市立大学
【経歴】
東京医療センター総合内科、西伊豆健育会病院内科、東京高輪病院感染症内科、順天堂大学総合診療科、NTT東日本関東病院予防医学センター・総合診療科を経て現職。
【資格】
医学博士、公認心理師、総合診療特任指導医、総合内科専門医、老年科専門医、認知症専門医・指導医、在宅医療連合学会専門医、禁煙サポーター
【診療科目】
総合診療科、老年科、感染症、緩和医療、消化器内科、呼吸器内科、皮膚科、整形外科、眼科、循環器内科、脳神経内科、精神科、膠原病内科

痛風の痛みに効果がある痛み止めの種類

痛風の痛みに効果がある痛み止めの種類

なぜ痛風になると痛みが生じるのですか?

痛風の痛みは、血液中の尿酸が結晶となり、関節内に沈着することで起こります。尿酸の結晶が関節内にたまると、身体の免疫反応が強く働き、急激な炎症が生じます。この炎症によって、関節が赤く腫れ、触れただけでも強い痛みを感じる状態になります。特に足の親指の付け根に起こりやすいですが、足首や膝、手の関節に痛みが出る場合もあります。

痛風の痛みを緩和できる痛み止めの種類を教えてください

痛風発作の痛みを和らげるために、病院では主に3つの薬が使われます。1つ目は、炎症を抑える作用をもつ非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)です。関節の炎症を抑えることで、痛みや腫れを軽くします。2つ目は、コルヒチンです。この薬は、炎症を引き起こす細胞の働きを抑えることで、発作の初期や予兆の段階で使われることがあります。3つ目は、ステロイドです。ほかの薬が使いにくい場合や、炎症が強い場合に選ばれることがあります。炎症を抑える力が高いため、症状に応じて医師が用量を調整します。

痛風の痛みは市販薬でも対処できますか?

市販薬のなかには、ロキソプロフェンなどのNSAIDsを有効成分とし、病院で処方される薬と同じ成分を含むものもあります。軽い関節の痛みであれば、市販のNSAIDsで一時的に痛みが和らぐ場合がありますが、痛風発作による痛みは炎症が強く、市販薬だけでは十分に抑えきれないこともあります。また、痛み止めの使用が重なると、胃や腸、腎臓への負担が生じる場合があります。強い痛みや腫れがみられるときは、市販薬で様子をみるだけでなく、病院で相談しましょう。

痛風の痛み止めの効果と副作用

痛風の痛み止めの効果と副作用

痛風の痛み止めは服用後どの程度で効きますか?

痛風発作の痛み止めは、薬の種類で効き始めの目安が異なります。NSAIDsステロイドは、多くの場合、服用後2時間ほどで痛みが軽くなり始めます。一方でコルヒチンは、発作が始まってから12時間以内に服用を開始することがポイントとされ、服用開始から24時間以内に痛みが半減することが多い傾向です。

参照:
『Randomized double-blind comparison of the analgesic efficacy of intramuscular ketorolac and oral indomethacin in the treatment of acute gouty arthritis』(Annals of Emergency Medicine)
『Oral Prednisolone in the Treatment of Acute Gout: A Pragmatic, Multicenter, Double-Blind, Randomized Trial』(Annals of Internal Medicine)
『High versus low dosing of oral colchicine for early acute gout flare: Twenty-four-hour outcome of the first multicenter, randomized, double-blind, placebo-controlled, parallel-group, dose-comparison colchicine study』(Arthritis & Rheumatism)

痛み止めを飲んでも痛みが緩和されないときはどうすればよいですか?

痛み止めを使用しても症状が続く場合には、治療内容の見直しが必要になることがあります。自己判断で量や回数を増やすと、身体への負担が大きくなります。痛みが十分に和らがないときは、病院で相談し、症状に応じた薬の選択や使い方を調整しましょう。強い痛みが長引く場合には、痛風以外の病気が隠れていないかを確認する意味でも、医師に相談しましょう。

痛風の痛み止めには副作用がありますか?

痛風の痛み止めには、それぞれ特徴的な副作用があります。NSAIDsは、胃や腸への負担が出る場合があり、腎臓の働きに影響が出ることもあります。コルヒチンは、下痢などの消化器症状がみられることがあり、服用量との関係が指摘されています。ステロイドは、血糖値の変動やむくみなどがみられる場合があります。

痛風の痛み止めを飲む際の注意点と痛みとの付き合い方

痛風の痛み止めを飲む際の注意点と痛みとの付き合い方

痛風の痛み止めは1日に何回まで飲めますか?

痛風の痛み止めは、基本的に処方された方法どおりに服用することが前提です。服用回数やタイミングは症状や体調に合わせて医師が決めているため、自己判断で回数を増やさないことが重要です。

目安として、頓服で処方されることがあるロキソプロフェンは1日3回までとされることがあります。コルヒチンも基本的には1日3回までの範囲で使われることが多く、回数を増やすと体調を崩しやすくなるため、指示された範囲内で使用します。ステロイドは頓服として使われることは一般的ではなく、量や期間があらかじめ決められているため、その内容に沿って服用します。

痛風の痛み止めを飲む際に注意した方がよいことを教えてください

痛風の痛み止めは、処方どおりに使うことが基本です。自己判断で回数や量を増やすと、副作用が出やすくなるため控えます。

NSAIDsは胃が荒れやすい薬のため、胃の不快感が出やすい方では胃薬を併用することがあります。服用後に胃の痛みや吐き気が続くときは、我慢せずに病院へ相談しましょう。腎臓の病気がある方脱水気味のときは腎臓に負担がかかりやすくなるため、使用する場合は注意が必要です。

コルヒチンはお腹の不調が出やすい薬です。下痢が出たときは自己判断で飲み続けたり増量したりせず、早めに病院へ相談しましょう。症状の程度に応じて、服用間隔をあける、回数を減らすなどの調整が検討されます。

ステロイドは効果が強い薬で、自己判断で量を増減せず、決められた内容に沿って服用します。飲み忘れた場合も、次の服用でまとめて飲まないようにしましょう。

いずれの薬も、医師の指示に沿って正しく使えば過度に心配する必要はありません。

痛み止め以外に痛風の痛みを和らげる方法はありますか?

痛風発作の痛みは、薬以外の工夫によっても和らぐ場合があります。発作が起きている関節は、できるだけ安静に保ち、無理に動かさないことが痛みの軽減につながります。歩行時には患部に負担がかからないよう意識します。また、痛みが出ている部位を冷やすことで、炎症が落ち着き、痛みが軽くなることがあります。冷やしすぎないように様子をみながら行い、関節を締めつける靴や衣類を避けることも、痛みを和らげる助けになります。

編集部まとめ

編集部まとめ

痛風発作の痛みは急に強まり、歩行や睡眠など日常生活に影響しやすい症状です。発作時は我慢し続けるより、痛みを和らげるために痛み止めを適切に使うことが助けになります。痛風の痛み止めにはNSAIDs、コルヒチン、ステロイドなどがあり、選ばれる薬や使い方は症状の強さ、持病、服用中の薬などによって変わります。共通していえるのは、処方どおりに使うことが基本という点です。回数や量を自己判断で増やすと、効果よりも胃腸や腎臓への負担、体調不良につながりやすくなります。

薬は正しく使えば、過度に不安を感じる必要はありません。つらさが続くときや、吐き気、下痢、胃の痛みなど気になる症状が出たときは、早めに医療機関へ相談し、体調に合った使い方につなげることが大切です。また、薬だけに頼らず、痛む関節を安静に保つ、冷やして炎症を落ち着かせる、締めつけの強い靴を避けるといった工夫を取り入れると、発作時のつらさが和らぎやすくなります。

この記事の監修医師