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「溶連菌感染症はうつる」感染症なの?症状や予防対策についても解説!【医師監修】

 公開日:2026/04/08
「溶連菌感染症はうつる」感染症なの?症状や予防対策についても解説!【医師監修】

溶連菌感染症は、喉の痛みや発熱をきっかけに気付かれることが多い感染症で、子どもを中心に身近な場面で広がることがあります。家族や園、学校などで患者さんが出た場合、人から人へどのようにうつるのか、どの程度の感染力があるのか、不安を感じる方も少なくありません。また、症状が軽い場合や発症前の段階でも感染するのか、大人と子どものあいだでうつり方に違いがあるのかといった点は、正しく理解しておきたいポイントです。感染経路や感染力を知ることは、家庭内や集団生活での広がりを防ぐうえで役立ちます。さらに、感染したかもしれないと感じたときに、どのように対応すればよいのかを整理しておくことも安心感につながります。

この記事では、溶連菌感染症の感染力の特徴やうつりやすい状況、家庭内でできる対策、感染が疑われる場合の対応を解説します。

林 良典

監修医師
林 良典(医師)

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【出身大学】
名古屋市立大学
【経歴】
東京医療センター総合内科、西伊豆健育会病院内科、東京高輪病院感染症内科、順天堂大学総合診療科、NTT東日本関東病院予防医学センター・総合診療科を経て現職。
【資格】
医学博士、公認心理師、総合診療特任指導医、総合内科専門医、老年科専門医、認知症専門医・指導医、在宅医療連合学会専門医、禁煙サポーター
【診療科目】
総合診療科、老年科、感染症、緩和医療、消化器内科、呼吸器内科、皮膚科、整形外科、眼科、循環器内科、脳神経内科、精神科、膠原病内科

溶連菌感染症の感染力

溶連菌感染症の感染力

溶連菌感染症は人から人へうつる病気ですか?

溶連菌感染症は、人から人へうつる感染症です。原因となる溶連菌は、主に喉や鼻の分泌物に含まれ、日常生活のなかでほかの方へ広がります。家族や園、学校など、身近な方との関わりが多い環境では、気付かないうちに感染が成立することがあります。

どのような距離感や状況で感染しやすいですか?

感染は、咳やくしゃみ、会話の際に飛び散る飛沫を介して起こります。近い距離で向かい合って話す場面や、同じ部屋で長時間を過ごす状況では、菌が相手に届きやすくなります。また、喉や鼻に触れた手を介して、口元や鼻へ菌が運ばれることもあります。人の出入りが多い場所や、密な生活環境では感染が広がりやすい傾向があります。

症状が軽くてもうつる可能性がありますか?

症状が軽い場合でも、喉に溶連菌が存在していれば、周囲へうつる可能性があります。喉の痛みや発熱が目立たなくても、会話や日常的な接触を通じて菌が広がることがあります。そのため、症状の強さだけで感染力を判断することはできません。本人が元気そうにみえる場合でも、感染源となることがあります。

発症前の段階でもうつるのでしょうか

発症前の段階でも、すでに喉に溶連菌が存在している場合には、周囲へうつることがあります。体調の変化がはっきりしない時期でも菌を保有していることがあり、本人が気付かないうちに感染が広がるケースもみられます。流行期には、症状の有無に関わらず配慮が求められます。

溶連菌は子どもから大人、または大人から子どもにうつるのですか?

溶連菌は年齢に関係なく感染します。子どもから大人へ、また大人から子どもへもうつるため、家庭内では世代を問わず感染が成立します。子どもに症状が出やすい傾向はありますが、大人でも感染して軽い症状のまま経過することがあり、家庭全体での配慮が必要です。

溶連菌感染症が家庭内でうつらないためにできる対策

溶連菌感染症が家庭内でうつらないためにできる対策

家庭内で溶連菌がうつるのを防ぐ方法を教えてください

家庭内での感染を防ぐためには、日常生活のなかで基本的な対策を継続することが重要です。まず、手洗いをこまめに行い、外出後や食事前、咳やくしゃみの後には石けんを使って丁寧に洗うよう心がけましょう。喉や鼻に触れた手には菌が付着しやすいため、無意識に顔を触らない意識も役立ちます。また、咳やくしゃみが出る場合には、マスクなどでお口を覆い、周囲に飛沫が広がらないよう配慮することが大切です。

タオルやコップを共有するとうつるリスクは高まりますか?

タオルやコップ、食器などを共有すると、溶連菌がお口や手を介して広がる可能性があります。特に、発症している方が使用したタオルやコップには、唾液や鼻水を通じて菌が付着することがあります。そのため、家庭内では一人ひとり専用のタオルや食器を用意し、共有を避けることが望ましい対応です。洗濯や洗浄をこまめに行い、清潔な状態を保つことも大切です。

感染を防ぐための寝室や食事の環境づくりのポイントを教えてください

寝室では、可能であれば発症している方とほかの家族の寝具を分け、距離を保って休むことが感染予防につながります。同じ部屋で過ごす場合には、定期的に換気を行い、空気がこもらない環境を整えましょう。食事の場面では、取り分ける料理に共通の箸を使わず、それぞれの食器を使用することが大切です。食後にはテーブルやよく触れる場所を清潔に保つことで、間接的な感染リスクを下げることができます。

溶連菌感染症に感染したかもしれない場合の対応

溶連菌感染症に感染したかもしれない場合の対応

家族が溶連菌感染症の疑いがある場合はすぐ受診すべきですか?

家族に溶連菌感染症が疑われる症状がみられる場合、早めに医療機関へ相談することが望ましい対応です。特に、急な発熱強い喉の痛みが出ているのにも関わらず、咳や鼻水の症状が乏しい場合には、溶連菌感染症の可能性が考えられます。家族内で同じような症状が続いている場合や、園や学校で溶連菌感染症が流行している場合は、受診を検討します。症状が軽くみえる場合でも、検査によって診断がつくことで、その後の対応を判断しやすくなります。

保育園や学校はいつから通えますか?

保育園や学校への復帰は、治療の開始状況と体調の回復具合を目安に判断します。一般的には、抗菌薬の内服を開始してから24時間以上経過していることが条件です。24時間以上経過していても、全身のだるさが残っている場合や、食事や水分が十分にとれない状態では、無理をせず自宅での休養を続けることが大切です。園や学校ごとに対応の考え方が異なる場合もあるため、再開の時期については事前に確認しておくとよいでしょう。

溶連菌感染症は再発しますか?再受診の目安はありますか?

溶連菌感染症は、治療を行って回復した後でも、再び感染することがあります。一度かかったことで十分な免疫が保たれるわけではなく、別の機会に再感染する可能性があります。また、症状が一度落ち着いた後に、再び発熱や喉の痛みが出てきた場合には、再受診するようにしましょう。さらに、治療後しばらくしてから、尿の色が濃くなる、むくみが出る、関節の痛みや発熱が続くといった変化がみられる場合には、急性糸球体腎炎リウマチ熱などの病気を考える必要があるため医療機関に相談してください。

編集部まとめ

編集部まとめ
溶連菌感染症は、人から人へうつる感染症で、家庭や園、学校など身近な環境で広がることがあります。症状が軽い場合や発症前の段階でも感染する可能性があるため、感染力の特徴を理解しておくことが大切です。特に家族内では、距離が近く接触の機会が多いため、基本的な生活習慣を意識することが感染予防につながります。

また、感染したかもしれないと感じた場合には、症状の経過をよく観察し、必要に応じて医療機関へ相談する姿勢が重要です。治療を開始し体調が回復すれば、日常生活へ戻ることができますが、無理をせず回復を優先することが安心感につながります。正しい知識をもとに落ち着いて対応することが、本人だけでなく周囲の方を守ることにも役立ちます。

この記事の監修医師