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「痛風になりやすい食事」はご存知ですか?予防に効果的な食べ物や飲み物も解説!

 公開日:2025/11/29
「痛風になりやすい食事」はご存知ですか?予防に効果的な食べ物や飲み物も解説!

痛風は、「風が吹いただけでも痛い」といわれるほど激しい痛みを伴う病気です。体内で尿酸が増えすぎると結晶が関節にたまり、炎症を起こして強い痛みを引き起こします。典型的には足の親指の付け根に出ますが、膝や足首などに現れることもあり、発作中は歩行や睡眠が難しくなるほど生活に影響します。発作が治まっても尿酸値が高いままだと再発しやすく、関節の変形や腎障害につながることもあります。薬による治療はもちろん大切ですが、再発を防ぐには毎日の生活習慣を整えることが欠かせません。

この記事では、痛風と食事の関係を整理し、予防のために意識したい食べ物や飲み物、生活習慣を解説します。

林 良典

監修医師
林 良典(医師)

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【出身大学】
名古屋市立大学
【経歴】
東京医療センター総合内科、西伊豆健育会病院内科、東京高輪病院感染症内科、順天堂大学総合診療科、NTT東日本関東病院予防医学センター・総合診療科を経て現職。
【資格】
医学博士、公認心理師、総合診療特任指導医、総合内科専門医、老年科専門医、認知症専門医・指導医、在宅医療連合学会専門医、禁煙サポーター
【診療科目】
総合診療科、老年科、感染症、緩和医療、消化器内科、呼吸器内科、皮膚科、整形外科、眼科、循環器内科、脳神経内科、精神科、膠原病内科

痛風と食事の関係

痛風と食事の関係

痛風とはどのような病気ですか?

痛風は高尿酸血症を背景に発症する関節炎です。血清尿酸値が一定以上に高い状態が続くと、余分な尿酸が結晶化して関節にたまり、免疫反応によって炎症を起こします。発作は突然起こり、強い痛みや腫れ、熱感を伴います。自然に治まることもありますが、繰り返すうちに関節の変形や機能障害を残すことがあります。さらに、尿酸結晶は腎臓や尿路にも沈着しやすく、腎機能の低下や結石を招く危険もあるため、早めの対策が欠かせません。

痛風の原因を教えてください

痛風の原因は尿酸が作られすぎる(産生過剰型)尿酸が排泄されにくい(排泄障害型)かのどちらか、あるいはその両方です。日本人の多くは排泄障害型で、腎臓から十分に尿酸を出せない体質を持っています。

体質に加えて、肉や魚の内臓などプリン体を多く含む食品の摂りすぎ、大量の飲酒、果糖を含む清涼飲料水の多飲が重なると、発作のリスクが高まります。また、急な体重増加や強い運動、睡眠不足やストレスなども一時的に尿酸を上げ、発作を誘発する要因になることがあります。

痛風と食事の関係を教えてください

食事内容は尿酸値の変動に大きく影響します。プリン体の多い食品アルコール尿酸を増やしやすく、継続的に摂取すると発作を繰り返す原因になります。

一方で、牛乳やヨーグルトなどの乳製品野菜果物尿酸値を下げたり安定させたりする作用があると報告されています。加えて、水分を十分にとって尿を多く出すことは、尿酸結晶の沈着を防ぐ有効な方法です。

痛風と診断された方に推奨される食事、食習慣

痛風と診断された方に推奨される食事、食習慣

痛風の原因になる栄養素や成分はありますか?

痛風の大きな原因の一つがプリン体です。レバーや白子、魚卵、干物、カツオやイワシなどの青魚にはプリン体が多く含まれ、体内で分解されると尿酸となるため、尿酸値を上昇させる原因です。

もう一つ注意すべきは果糖で、炭酸飲料や果汁飲料などの清涼飲料水に多く含まれています。果糖は代謝の過程で尿酸を産生し、血清尿酸値を上昇させることが知られています。

さらにアルコールはプリン体を含む種類があるだけでなく、腎臓からの尿酸排泄を妨げるため、尿酸値を上昇させます。特にビールや日本酒を日常的に多く飲む習慣は、繰り返す痛風発作と関連しています。

痛風の人が積極的に摂りたい食べ物や飲み物を教えてください

牛乳やヨーグルトなどの乳製品には尿酸値を下げる作用があり、日米のガイドラインでも低脂肪乳製品の摂取が推奨されています。ビタミンCも腎臓からの尿酸排泄を促す働きがあり、尿酸値の安定に役立ちます。サプリメントや野菜ジュースからの摂取は排泄までの時間が短いため、柑橘類やイチゴ、キウイフルーツ、ブロッコリー、パプリカなど自然の食品からとるのが望ましいとされています。

飲み物については、お茶を中心に、1日2リットル程度を目安にこまめに補給すると、尿酸の排出を助けることができます。さらに、コーヒー(1日4杯以上)やワイン(1日1杯)の摂取習慣がある方では、血清尿酸値の低下や痛風発症リスクの抑制につながる可能性が報告されており、適量の摂取であれば予防的な効果が期待できると考えられています。

参照:
『高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン 第3版』(日本痛風・核酸代謝学会)
『2020 American College of Rheumatology Guideline for the Management of Gout』(American College of Rheumatology)
『痛風・高尿酸血症の病態と治療』(日本内科学会雑誌)
『血清尿酸値の低下作用が示唆される食材 および食材に含まれる物質の作用機序』(痛風と尿酸・核酸)

痛風の人に推奨される食習慣を教えてください

食事は規則正しくとることが基本です。朝食を抜かず、1日3回を一定の時間にとることで尿酸値の大きな変動を防げます。過食を避け、腹八分目を心がけることが大切ですが、断食や急なダイエットは尿酸値の上昇を招き、痛風発作の引き金になるため避ける必要があります。

肥満の改善は尿酸値を下げるために有効であり、少しずつ体重を落としていくことが再発予防につながります。夜遅い食事や過度の飲酒は尿酸値を上げやすいため控えめにし、主食・主菜・副菜をそろえたバランスのよい献立を続けることが安定したコントロールに結びつきます。

痛風の人が食生活以外に気を付けることはありますか?

食事に加えて、日常生活の過ごし方も大切です。有酸素運動は代謝を改善し、尿酸値を安定させる効果があるため、ウォーキングやサイクリング、水泳などを定期的に行うと効果的です。反対に、短距離走や強い筋力トレーニングのような無酸素運動は尿酸値を一時的に高めやすく、発作を誘発するおそれがあるため控えるのが望ましいです。

また、睡眠不足や強いストレスは尿酸のバランスを崩す要因です。規則正しい生活リズムを整え、十分な休養を取ることが、薬物療法や食事療法の効果を安定させるうえで欠かせない要素です。

痛風を招きやすい食べ物や飲み物との付き合い方

痛風を招きやすい食べ物や飲み物との付き合い方

痛風の人がプリン体を多く含む食べ物を食べたいときはどうすればよいですか?

プリン体を多く含む食品を一切禁止にする必要はありません。大切なのは食べ方の工夫量や頻度の調整です。例えば、魚卵やレバーなどを食べたいときは、少量にとどめて楽しみ、次の日は野菜や豆腐、白身魚を中心にした軽めの食事でバランスを取りましょう。調理方法によっても摂取量は変わります。プリン体は煮汁に溶け出しやすいため、鍋料理やスープは汁をすべて飲み干さないようにするだけで摂取量を減らせます。外食では揚げ物や味付けの濃い料理を控えめにし、野菜やサラダを一皿加えるとバランスがとりやすくなります。こうした工夫を続けることで、食の楽しみを残しながら痛風と長く付き合っていくことが可能です。

参照:『湯煎および電子レンジ加熱調理による食品中のプリン体含量の変動』(痛風と核酸代謝)

痛風の人はアルコールを飲んではいけませんか?

痛風の方がアルコールを飲んではいけないというわけではありません。ただし、アルコールは尿酸の排泄を妨げ、血清尿酸値を上げやすいため、できるだけ控えることが勧められます。特に、ビール日本酒はプリン体を多く含み、痛風発作のリスクを高める飲み物なので注意しましょう。

一方で、ワインの少量摂取については、尿酸値の安定や発症リスク低下との関連が報告されています。ただし、適量であることが前提で、1日1杯程度にとどめるのが目安です。焼酎ウイスキーなどもプリン体は少ないとされますが、アルコールそのものが代謝や排泄に影響するため、飲み過ぎは望ましくありません。飲む場合は量を抑え、水を一緒にとるなど工夫するとよいでしょう。習慣的な多量飲酒は発作を繰り返す要因となるため避けることが大切です。

参照:『痛風・高尿酸血症の病態と治療』(日本内科学会雑誌)

編集部まとめ

編集部まとめ
痛風は、強い発作を抑える治療と、尿酸値を下げて再発を防ぐ治療を組み合わせて管理していく病気です。薬をきちんと続けることはもちろん大切ですが、それだけでは不十分であり、毎日の生活習慣の工夫が欠かせません。特に食事や飲み物の選び方は、尿酸値の安定に直結します。

プリン体やアルコールの摂取を減らし、乳製品や野菜、果物、水分を意識的に取り入れることで、発作を起こしにくい状態を維持しやすくなります。重要なのは完全に禁止することではなく、自分に合った量や頻度を調整し、長く続けられる方法を見つけることです。こうした習慣を積み重ねることが、痛風の再発を防ぎ、腎障害や尿路結石といった合併症のリスクを抑えることにつながります。

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