「帯状疱疹の原因」はご存知ですか?発症しやすい人の特徴も解説!【医師監修】

帯状疱疹は、皮膚に赤みや水ぶくれが帯状に広がり、強い痛みを伴うことが多いウイルス性感染症です。この疾患の原因となるのは、水ぼうそうと同じ水痘・帯状疱疹ウイルスであり、子どもの頃に水ぼうそうにかかった経験がある方なら、誰もが将来的に帯状疱疹を発症する可能性があります。
帯状疱疹は50歳以上の中高年層に多く見られますが、年齢だけでなく、慢性疾患やストレス、疲労の蓄積、免疫抑制状態など、さまざまな要因が関係しています。症状は皮膚の痛みだけでなく、神経に沿った激しい痛みや、治癒後にも残る神経痛など、生活の質を大きく損なうことがあります。
「なぜ水ぼうそうが治った後に帯状疱疹が発症するのか?」「予防は可能なのか?」「発症したらどうすればいいのか?」などの疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
この記事では、帯状疱疹の原因や発症しやすい方の特徴、予防法、そして発症時の症状や治療法を、Q&A形式でわかりやすく解説します。正しい知識を持つことで、発症のリスクを減らし、症状が現れた際には迅速かつ的確に対応できるよう備えましょう。

監修医師:
林 良典(医師)
消化器内科
呼吸器内科
皮膚科
整形外科
眼科
循環器内科
脳神経内科
眼科(角膜外来)
目次 -INDEX-
帯状疱疹の原因

帯状疱疹の原因となるウイルスは何ですか?
水ぼうそうが治癒した後も、ウイルスは完全には消失せず、神経節という神経細胞の集まりに長期間潜伏します。つまり、帯状疱疹は新たに感染するものではなく、自身の体内に残っていたウイルスが再び活動を始めた結果として生じる疾患です。
水ぼうそうが治ったのに帯状疱疹を発症する理由を教えてください
ウイルスが神経を刺激し、強い痛みを伴う発疹が現れます。これが帯状疱疹の主な症状となります。発症部位は身体の片側に帯のように広がるのが特徴で、神経の走行に一致した範囲に症状が集中します。
帯状疱疹を発症しやすい人の特徴

帯状疱疹の発症率を教えてください
帯状疱疹を発症しやすい人に特徴はありますか?
また、精神的・肉体的ストレスが蓄積している方、慢性的な睡眠不足に悩まされている方も要注意です。最近では新型コロナウイルス感染後に帯状疱疹を発症するケースも報告されており、免疫の変調との関連性が指摘されています。
帯状疱疹になりにくい人の特徴を教えてください
帯状疱疹の予防法

帯状疱疹の発症を防ぐ方法はありますか?
ワクチン以外の予防法を教えてください
帯状疱疹の症状と治療法

帯状疱疹を発症するとどのような症状が現れますか?
また、発疹の範囲や痛みの程度は個人差があり、顔面に症状が出た場合は眼や耳などに合併症が起こることもあります。さらに、皮膚の症状が治まった後も、神経痛が数ヶ月から長ければ数年にわたって続く帯状疱疹後神経痛が発症することもあります。
帯状疱疹の治療法を教えてください
痛みがある場合は、通常の鎮痛薬に加えて、神経の痛みに対応した薬剤(プレガバリンやガバペンチン、ミロガバリンなど)が処方されることがあります。痛みが強い場合には、神経ブロック注射や麻酔科でのペインクリニックによる治療が行われることもあります。
自宅でできる帯状疱疹の痛みや辛さへの対処法はありますか?
編集部まとめ

帯状疱疹は、水ぼうそうにかかったことのある方すべてに発症の可能性がある病気です。ウイルスが体内に潜伏し続けているため、年齢や健康状態に応じていつ再活性化してもおかしくありません。特に高齢者や免疫力の低下している方では重症化しやすく、帯状疱疹後神経痛などの後遺症を残すケースもあります。
帯状疱疹を防ぐには、予防接種が有効であり、50歳以上の方には積極的に接種がすすめられています。それに加えて、生活習慣の改善やストレス管理も、免疫力を保つうえで欠かせません。
もし発症した場合は、できるだけ早く医療機関を受診し、適切な治療を受けることが重症化や長期的な痛みを避けるための鍵となります。早期対応と日常的な健康管理によって、帯状疱疹の影響を最小限にとどめましょう。
参考文献




