「インフルエンザの初期症状」はご存知ですか?風邪の初期症状との違いも解説!
身体の不調を感じ、インフルエンザの症状なのか知りたいと思うことはありませんか?
「インフルエンザと風邪の違いを知りたい」「症状がある場合、いつ受診するのがよいのだろう」などの疑問を抱くこともあるかもしれません。
この記事では、インフルエンザの初期症状や風邪との違い・受診のタイミング・検査や治療薬・セルフケアなどについて詳しく解説します。
監修医師:
眞鍋 憲正(医師)
目次 -INDEX-
インフルエンザの初期症状
インフルエンザの初期症状を教えてください。
- 38度以上の発熱
- 頭痛
- 関節痛
- 筋肉痛
- 全身倦怠感
- 鼻汁
インフルエンザの場合、全身症状が見られることや症状が急速に現れるのが特徴です。潜伏期間が1〜3日と短く、感染力が強いことから、短期間で周囲に拡がりやすいです。乳幼児の場合、症状が悪化するとインフルエンザ脳症を引き起こすことがあるため注意が必要です。インフルエンザ脳症は発熱から早期の段階(1〜2日以内)に見られ、嘔吐・異常行動・意識障害・けいれんなどの症状があります。1歳をピークに幼児期に多く見られ、男女の差はありません。高齢者や免疫力が低下している方の場合、インフルエンザが重症化し気管支炎や肺炎などの疾患を引き起こすリスクもあります。
A型・B型で初期症状は異なりますか?
風邪の初期症状との違いを教えてください。
流行しやすい時期はいつですか?
インフルエンザの受診のタイミング・検査
インフルエンザの受診のタイミングを教えてください。
医療機関ではどのような検査を行いますか?
検査薬は薬局やドラッグストアでも手に入りますか
インフルエンザの治療・セルフケア
インフルエンザの治療にはどのような薬が用いられますか?
- オセルタミビルリン酸塩(商品名:タミフルなど)
- ザナミビル水和物(商品名:リレンザ)
- ペラミビル水和物(商品名:ラピアクタ)
- ラニナミビルオクタン酸エステル水和物(商品名:イナビル)
- アマンタジン塩酸塩(商品名:シンメトレルなど)
- バロキサビル マルボキシル(商品名:ゾフルーザなど)
これらの抗インフルエンザウイルス薬の投与は、すべての患者さんにとって必要とは限りません。使用するかどうかは医師の判断に基づきます。抗インフルエンザウイルス薬の服用を発症から48時間以内に開始すると、発熱期間は通常1〜2日間短くなり、鼻や喉からのウイルス排出量を減らすことができます。症状が出てから48時間経過している場合は、望ましい効果が得られません。また、インフルエンザウイルス治療薬の服用後に異常行動(急に部屋を飛び出す、窓から飛び降りる)が報告されていますが、抗インフルエンザウイルス薬との因果関係は不明です。これまでの調査結果からは、抗インフルエンザウイルス薬を服用していない場合でも、インフルエンザにかかったときには同様の異常行動が現れることがわかっています。さらに服用した抗インフルエンザウイルス薬の種類に関係なく、異常行動が現れることも報告されています。これらのことから、インフルエンザにかかったときには抗インフルエンザウイルス薬服用の有無に関わらず、異常行動の出現に注意が必要です。
インフルエンザで自宅療養する際のセルフケア方法を教えてください。
- 不要不急の外出を控え、無理をして学校や職場に行かないようにする
- 安静にして十分な睡眠、休養をとる
- 脱水を防ぐため、水分をこまめに摂取する
- 胃腸の機能が低下しているため、消化しやすい温かいもの(お粥・スープ)を摂取する
- 高熱の持続や呼吸困難感がある場合は速やかに医療機関を受診する
- こまめに換気し、室内の加湿をする
- ほかの家族に移さないよう、マスクを着用し手洗いを徹底する
- 咳やくしゃみをする際は手や腕で口元をおさえ、手を速やかに洗う
基本的には自宅療養で快方に向かうことが多いですが、乳幼児や高齢者の場合には症状が悪化しやすいため注意が必要です。また小児・未成年者の場合、インフルエンザの罹患により異常行動(急に部屋を飛び出す、急に走り出す、ベランダから飛び降りるなど)が見られることが報告されています。抗インフルエンザウイルス薬を内服した後に異常行動が見られたとの報告もありますが、薬と異常行動の関連ははっきりとはわかっていません。小児・未成年者がインフルエンザと診断されてから2日間程度は、子どもが一人にならないようにし、保護者が異常行動に注意する必要があります。
インフルエンザが治癒するまでの期間はどのくらいですか?
編集部まとめ
この記事では、インフルエンザの初期症状や風邪との違い、受診のタイミング、セルフケアなどについて解説しました。
インフルエンザは感染力が特に強く、38度以上の発熱・倦怠感・筋肉痛など全身症状が見られやすいです。風邪はインフルエンザに比べると感染力はありません。喉の痛みや咳などの症状のみで、全身症状は見られないことが多いです。
インフルエンザは数日で快方に向かうことが多く、抗ウイルス薬はすべての患者さんに用いられるわけではありません。自宅療養する際は、紹介したセルフケアを実践し、回復を待ちましょう。
乳幼児や高齢者など免疫力の低下している方は重症化リスクがあるため、症状が悪化している場合には速やかに医療機関を受診することが重要です。