「自律神経失調症」を発症したら「食べてはいけないもの」はご存知ですか?
更新日:2025/05/30

自律神経失調症は、心や身体へ何らかのストレスがかかることで引き起こされます。決まった症状はなく、個人によってさまざまな症状があらわれるのが特徴です。また、治療期間にも個人差があり数ヵ月でよくなる方もいれば、数年〜10年かかる方もいます。 自律神経失調症の症状を改善するためにいくつかの方法がありますが、食事に気をつけることも効果的です。日々の生活で必要不可欠な食事だからこそ、見直すことで症状を改善できるかもしれません。 この記事では、自律神経失調症の症状の改善に期待できる栄養素や食事のポイントを解説していきます。また、控えたほうがいいものもご紹介していきますので、食事を通して症状の改善を目指している方はぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

監修医師:
伊藤 有毅(柏メンタルクリニック)
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専門領域分類
精神科(心療内科),精神神経科,心療内科。
保有免許・資格
医師免許、日本医師会認定産業医、日本医師会認定健康スポーツ医
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保有免許・資格
医師免許、日本医師会認定産業医、日本医師会認定健康スポーツ医
目次 -INDEX-
自律神経失調症とは
自律神経失調症について教えてください。
自律神経は、緊張するような場面で働く交感神経と、リラックスするような場面で働く副交感神経の2つがあるといわれています。何らかのストレスが引き金となり、この2つがコントロールされないことによって引き起こされるのが自律神経失調症です。この自律神経失調症という病名は医学的に正式ではなく、広い定義として使用されています。これは、暫定的に自律神経失調症と診断することで、適切な処置を行い重症化することを避けられる可能性があるためです。ただし、自律神経失調症の診断には、身体に病気がなく明らかな精神症状がないことの確認が必要です。このような特徴がある自律神経失調症には、以下のような症状があります。
- 倦怠感
- 頭痛
- 動悸
- 発汗
- 息切れ
- 食欲不振
発症する原因は何ですか?
自律神経失調症が発症する原因は、大きく3つに分けられます。
- 自律神経症状が起こりやすい体質
- ストレス反応
- 精神症状
自律神経失調症で控えたほういいものと症状を改善できる栄養素や食事のポイント
自律神経失調症で控えたほうがいいものについて教えてください。
自律神経失調症で控えたほうがいいものとして、以下のものがあげられます。
- 炭水化物
- 砂糖を多く含むお菓子
自律神経失調症の症状を改善できる栄養素には何がありますか?
自律神経失調症の改善に期待できる栄養素は以下のようなものがあげられます。
- タンパク質
- 鉄
- ビタミンA・B・C・E
自律神経失調症での食事のポイントはありますか?
自律神経失調症の食事のポイントとして、腸内環境を整えることが大切です。腸は第2の脳ともいわれており、脳がストレスを感じると自律神経によって腸に伝わります。緊張や不安なことがあるとお腹の調子が悪くなることがあるのもそのためです。腸内環境を整えることは、自律神経のバランスを整えることになります。そのためには、日々の食生活を見直すことがおすすめです。ヨーグルトやサプリメントなどを毎日摂り続けることで、自律神経失調症を改善する効果に期待できます。腸内環境は何を食べるかによってよい状態にも悪い状態にも変わります。腸内環境を整えるためにも一度日々の食事を見直してみましょう。
自律神経失調症の対策法
発症しないための対策法はありますか?
生活していくなかで適度なストレスは必要ですが、過剰なストレスは自律神経失調症を発症する可能性があります。自律神経失調症の予防法として、ストレスをコントロールできるように心がけておくことが大切です。また、ストレスを溜め込まないためにも気晴らしやリラックスする方法を見つけておきましょう。例えば、映画やスポーツ、アウトドアなどの趣味があることで仕事のオンとオフの切り替えがしやすくなります。その他にも、問題が起こったときに相談できる相手を見つけておくこともおすすめです。困ったときに助けてくれる誰かがいるだけで心強く感じられるでしょう。
食事以外でも大切なことはありますか?
自律神経失調症の対策として、食事だけでなくストレス解消を行うことも大切です。おすすめのストレス解消法として以下のようなものがあります。
- 散歩
- 体操
- 入浴
- 植物を育てる
- 音楽鑑賞
改善が見られないときはどうしたらよいですか?
食事の改善やストレス解消を行っても改善しない場合は、かかりつけ医に相談しましょう。専門とされている大きな大学病院で診てもらうのがよいと考えてしまうかもしれませんが、実は通院しやすいかかりつけ医を選ぶ方がおすすめです。軽くなったりひどくなったりの症状を繰り返す自律神経失調症だからこそ、定期的に通院することが重要となります。通院しやすいかかりつけ医であれば、主治医との関係も築きやすくどのような相談もしやすくなるでしょう。
飲酒やタバコは控えるべきですか?
自律神経失調症の方は、飲酒やタバコは控えるようにしましょう。飲酒やタバコは症状の悪化につながったり、薬を飲んでいる方は効果を妨げたりする可能性があります。特に、過度な飲酒は避けるようにしましょう。また、タバコに含まれるニコチンは自律神経を刺激するため、自律神経失調症の方は注意が必要です。




