「水虫」を放置するとどうなるかご存知ですか?医師が監修!
主に足でよく発症する皮膚病の1つとして、経験する人が多い病気である「水虫」。
経験した人の多くは「水虫になったことはあるけど、何が原因で発症したのかわからず、対処法もいまいちわからない」という人が多いのではないでしょうか?
実は水虫というのは、とある菌の感染によって発症する皮膚の病気で、足だけで発症する病気というわけではありません。
さらに、水虫は予防する手段というのも存在しますので、本記事では水虫について徹底解説していきます。
水虫に今も苦しめられている人や、水虫の対策を知りたいという人もぜひ参考にしてみてください。
監修医師:
竹内 想(名古屋大学医学部附属病院)
目次 -INDEX-
水虫の症状と原因は?
水虫の症状はどんなものがありますか?
- 足のかかと・指に白癬菌が感染して発症し、感心した場所の皮膚が剥けて赤くなってしまうなどの症状がでる(足白癬)
- 足と同じように手の平・指の間で白癬菌に感染して、感染した場所の皮膚が剥けたりかゆみが続く状態に悪化したりなどの症状(手白癬)
- 爪に白癬菌が感染し、爪が不自然に分厚くなって切れにくくなったり爪が白く濁っていってボロボロになってしまったりなどの症状(爪白癬)
- ふとももの周囲・尻などで白癬菌に感染し、水ぶくれができたり発疹が広がってしまったりなどの症状(股部白癬)
- 体・顔に白癬菌が感染してしまい、かゆみがある水ぶくれができたり発疹ができてしまったりなどの症状(体部白癬)
このように足で発症する病気のイメージが強い水虫ですが、白癬菌の感染する場所によっては様々な部位で発症する可能性があります。
水虫が感染する理由はなんですか?
また、もう一つの大きな理由として人間の皮膚の最外層である角質は白癬菌が潜むには絶好の場所であることも挙げられます。角質には、白癬菌が好むケラチンが非常に豊富に存在するためです。
水虫が感染する原因を教えて下さい。
感染後に白癬菌が好む「高温多湿」な環境に長時間滞在する・白癬菌に触れてしまう・しっかり洗わないなどが白癬菌繁殖の原因になってしまいます。
感染しやすい場所はどこですか?
水虫を放置するとどうなりますか?
白癬菌は角質の中に潜むため、剥がれ落ちた角質が付いたままの共用して使用するもの(バスマットやトイレスリッパなど)から知らない間に感染します。水虫=痒いイメージがあるかもしれませんが、足白癬を罹患している人の10%程度です。結果、水虫と気付かずそのままにしているケースがほとんどです。放置することはご自身だけでなく、周りの人たちもリスクが高まります。少しでも足に異変を感じたら病院への受診をおすすめします。
水虫の感染後の対処の仕方
感染時の対処法はなんですか?
特に気をつけたいのは汗をかきやすい体質の人で、他の人よりも白癬菌感染のリスクが比較的高いです。足だけではなく、蒸れやすい部位のケアをより入念に行うことを心がけましょう。
薬を使った治療方法について教えて下さい。
中途半端な状態で薬の使用をやめてしまうと再び白癬菌の活動が始まり、水虫再発の危険性も考えられます。したがって、1ヶ月から2ヶ月は継続して薬を使用するようにしましょう。最後に薬を使用するタイミングについて解説します。塗るタイプの薬を使用する場合は皮膚が柔らかくなる入浴上がりに塗布するのがおすすめです。服用するタイプであれば薬の説明書などに記載されているタイミング通りに服用するのがおすすめです。
病院で治療したほうがいいでしょうか?
水虫の予防
水虫の予防方法について教えて下さい。
特に水虫になりやすい足は、白癬菌が感染しやすい部位のため、入浴やシャワーの際に指と指の間や足の裏などもしっかり洗っておくようにしましょう。また、足が蒸れないように通気性のよい靴下や靴を履くなども白癬菌の感染対策におすすめです。
水虫の前兆症状はありますか?
最後に読者へメッセージをお願いします。
編集部まとめ
今回は水虫について症状やその原因、対処法から予防法まで解説しました。
白癬菌という菌及びカビが感染することで発症する水虫ですが、意識したいポイントは下記のとおりです。
- 体を清潔にすることが白癬菌の感染予防につながる
- 靴下や靴を変えることも感染予防に有効
- 適切な対処を行うことで完全な治療も可能
また、身近な病気ではあるもののそのまま放置して症状が末期まで進行すると、自身だけでなく周囲の人にまで悪影響が及んでしまうれっきとした恐ろしい病気です。
本記事で解説した対処法や予防法を参考に、「そもそも水虫に感染しない」「感染後も適切な対処を行って治療する」ということを意識して、水虫という病気と向き合ってみてください。