「アスパラガス」は”体に何の効果”があるかご存じですか?注意点も管理栄養士が解説!

アスパラガスの健康効果は?メディカルドック監修管理栄養士が栄養素・食べる時の注意点・保存方法について解説します。

監修管理栄養士:
荒井 佳奈恵(管理栄養士)
目次 -INDEX-
アスパラガスとは?

アスパラガスはキジカクシ科に属する多年草で、地中海沿岸が原産です。日本には江戸時代に観賞用として伝わり、明治時代から食用として広まりました。和名ではオランダキジカクシと呼ばれます。主な種類には、日光を浴びて育つグリーンアスパラガスと、遮光して育てるホワイトアスパラガスがあります。グリーンは栄養価の高さが、ホワイトは柔らかな食感と甘みが特徴です。非常に成長が早い植物で、最盛期には一晩で数センチ以上伸びることもあるそうです。その生命力を支える葉酸などの成分を含んでおり、日々のすこやかな体づくりをサポートする春から初夏の代表的な野菜です。
アスパラガスの一日の摂取量

アスパラガスの摂取量に厳格な決まりはありませんが、健康日本21が推奨する「1日350g以上の野菜摂取」を指標にすると、1日約70g(中サイズ4~5本となり、副菜一皿と計算した場合)が目安となります。緑黄色野菜であるアスパラガスを献立に数本加えることで、効率よく栄養バランスを整えることができます。なお、アスパラガスにもプリン体は含まれますが、一般的な野菜の範囲内であり、通常の食事量であれば過度に気にする必要はありません。ただし、尿酸値に不安がある方は、全体の食事バランスを踏まえながら摂取量を調整することが大切です。
アスパラガスの健康効果

健やかな細胞づくりと成長をサポート
私たちの体は日々新しく作り変えられています。アスパラガスに含まれる葉酸は、細胞の生まれ変わりを支える重要な役割を担っています。胎児の健やかな発育を願う妊婦さんや、心身ともに成長が著しいお子様にとって、日々の健康の土台を作るために欠かせない栄養素です。家族みんなの食卓に積極的に取り入れたい食材といえます。
日々のコンディションと巡りのケア
「今日は体が重だるいな」と感じる日は、体内のバランスが乱れているかもしれません。カリウムは、不要なものの排出を助け、全身の巡りをスムーズに整える手助けをしてくれます。脳からの指令を筋肉へ正しく伝える働きもサポートするため、安定したコンディションの維持に役立ちます。
スッキリとした習慣と環境整備
お腹の環境を整えることは、全身の健康やスムーズな代謝の維持に直結します。糖の吸収を穏やかにするなどの働きにより、食後の健やかなリズムを支えてくれます。日々の食生活にプラスすることで、内側からスッキリとした毎日を目指す方の心強い味方となるでしょう。
エイジングケアに
紫外線や日々のストレスなど、私たちは常に外的なダメージにさらされています。ビタミンA・C・E(エース)は、ダメージから細胞を守る抗酸化の力を備えており、内側からのエイジングケアに寄与します。皮膚や粘膜の健康維持を助けることで、体本来のバリア機能をキープする手助けもしてくれます。
アスパラガスに含まれる栄養素

以下の栄養素の含有量は、ゆでアスパラガス(可食部)約70g(中サイズ約4〜5本)に含まれる数値です。
葉酸
約130μgを含み、成人の1日あたりの摂取推奨量の約54%をこれだけで補える計算になります。「造血のビタミン」とも呼ばれ、新しい細胞が作られる際に重要な役割を果たすため、日々の食事から意識的に取り入れたい成分です。茹でると水に溶け出しやすいため、レンジ調理などを活用するとより効率的に摂取しやすくなります。
カリウム
約180mgを摂取でき、体内のナトリウムの排出を助け、適切なバランスを保つことで健康的な血圧の維持に寄与する成分です。また、筋肉の収縮をスムーズに保つ役割を担っており、脳からの指令を正しく伝える「橋渡し役」としても欠かせません。日々の安定したコンディションを維持するために大切な栄養素です。
食物繊維
可食部70gあたり約1.5gの食物繊維を含みます。内訳は水溶性0.4g、不溶性1.1gで、不溶性食物繊維がやや多いのが特徴です。不溶性食物繊維は便のかさを増やして排便を促す働きがあり、水溶性食物繊維は糖の吸収を穏やかにするなど、それぞれ異なる役割を担っています。これらをバランスよく含むことで、お腹の調子を整え、日々の健康維持をサポートする栄養素のひとつです。
ビタミンA・C・E
ビタミンA・C・Eは、それぞれが優れた抗酸化作用を持ち、組み合わさることで互いの働きを補完し高め合う特性があります。ビタミンAは約21μg、Cは約11mg、ビタミンEは約1.1mgと、同時に摂取可能です。これにより、ストレスや紫外線などで生じる活性酸素から細胞を保護し、内側からのエイジングケアや生活習慣病の予防を多方面からサポートします。また、皮膚や粘膜の健康を維持し、体のバリア機能を整える手助けもしてくれます。若々しさを保つのに欠かせないユニットです。
アスパラガスを食べる時の注意点

鮮度の管理
アスパラガスは鮮度が落ちると繊維が硬くなるだけでなく、えぐみも増すため、早めに調理するか、袴(はかま)を取り除き適切に加熱することで、食感と成分のバランスを良く保つことができます。
調理方法の工夫
アスパラガスの主要な栄養素(葉酸、カリウム、ビタミンC)は水溶性であるため、茹で調理よりも、炒める・蒸すなどの調理法がおすすめです。
尿酸値への影響
アスパラガスにはプリン体が含まれていますが、肉類や魚介類と比べると少なく、通常の食事量であれば過度に心配する必要はありません。プリン体は摂り過ぎると血清尿酸値の上昇につながる可能性があるため、尿酸値が気になる方は特定の食品に偏らず、全体の食事バランスを意識しながら適量を取り入れることが大切です。
お薬(ワーファリン)への影響
アスパラガスには血液凝固に関わるビタミンK(70gあたり32μg)が多く含まれています。血液をサラサラにする薬(ワーファリン)を服用している場合、ビタミンKを含む食品は、ワーファリン服用中の方では摂取量に注意が必要とされています。摂取の際は、必ず主治医にご相談ください。
アスパラガスの保存方法や期間

冷蔵保存のコツと保存期間
アスパラガスは収穫後も成長しようとする性質があるため、「立てて保存」するのが基本です。濡らしたキッチンペーパーで根元を包み、コップ等に立ててポリ袋を被せ、冷蔵庫の野菜室に入れましょう。2〜3日を目安に、早めに食べましょう。
冷凍保存のコツと保存期間
長期保存したい場合は冷凍が適しています。硬い根元の皮を剥き、使いやすい長さに切ってから、生のまま、あるいは固めに茹でて水気を拭き取り、冷凍用保存袋に重ならないよう入れて空気を抜きます。調理時は凍ったまま加熱することで、食感を損ないにくくなります。1ヶ月程度が目安ですが、早めに食べることをお勧めします。
「アスパラガスの効果」についてよくある質問

ここまでアスパラガスについて紹介しました。ここでは「アスパラガスの効果」についてよくある質問に、メディカルドック監修管理栄養士がお答えします。
アスパラガスを食べ続けると、どのような効果が期待できますか?
荒井 佳奈恵
葉酸やカリウム、ビタミン類の働きにより、体の調子を整えるサポートが期待できます。
アスパラガスを日々の食事に取り入れることで、含まれる葉酸やカリウム、ビタミン類などの働きにより、体の調子を整えるサポートが期待できます。まず、豊富なカリウムが体内の塩分排出を促すことで、正常な血圧や適切な水分バランスの維持に寄与します。また、野菜類の中でも含有量が多い葉酸は、赤血球の形成や細胞の生まれ変わりを助ける重要な役割を担っており、内側からの活力を支える基盤となります。さらに、抗酸化作用を持つビタミンA・C・Eが相乗的に働くことで、ストレスや紫外線による酸化ダメージから細胞を守り、若々しさの維持に役立ちます。
編集部まとめ
アスパラガスは、細胞の生まれ変わりを支える葉酸や、日々のコンディション維持に欠かせないカリウムなど、多彩な栄養素が凝縮された野菜です。特筆すべき成分であるアスパラギン酸は、エネルギー代謝に関与するアミノ酸であり、健やかな活力を支える基盤となります。また、カリウムは体内のナトリウムの排出を助けて適切な水分バランスを整える役割を担っており、食塩の摂り過ぎによる重だるさのケアや、内側からスッキリとした毎日を多方面からサポートしてくれます。これらの健康効果を最大限に活かすためには、鮮度が良いうちに適切に保存し、栄養を逃しにくい「蒸し」や「炒め」などの調理法で楽しむのがポイントです。1日70gを目安に毎日の献立に彩りを添えましょう。ただし、特定の疾患や服用中のお薬がある方は、主治医と相談の上で安全に旬の味覚を取り入れてください。食卓から始まる一歩進んだ健康づくりに、ぜひアスパラガスを活用してみましょう。
「アスパラガス」と関連する病気
「アスパラガス」と関連する病気は4個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
「アスパラガス」と関連する症状
「アスパラガス」と関連している、似ている症状は8個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する症状
- 尿の臭いの変化
- 便の変化
- 関節の痛み
- 腰や背中の痛み
- 動悸
- 痺れ
- 口腔アレルギー
- 薬(ワーファリン)の効果減退
参考文献




