「かぶの食べ過ぎ」で現れる3つの症状とは?消化に良い野菜の注意点を管理栄養士が解説!

本記事では、かぶの一日の目安量や食べ過ぎた際の対処法、効率的な摂取方法について、メディカルドック監修の管理栄養士が詳しく解説します。

監修管理栄養士:
西岡 佳余子(管理栄養士)
目次 -INDEX-
かぶとは?

かぶは、アブラナ科アブラナ属の根菜類に分類されます。かぶの旬の時期は2回あります。春(3〜5月)ものは軟らかくみずみずしく、丸くて肥大した根の白い部分は淡色野菜であり春の七草の「すずな」として知られています。サラダや漬物など生食に向いています。秋(10〜12月)ものは寒さで甘みが凝縮され歯ごたえがあるのが特徴的です。煮崩れしにくく煮込み料理やポトフに最適です。
また、葉は緑黄色野菜に分類され栄養価が高くビタミンやミネラルが豊富です。根と葉で異なる栄養素を含んでいます。また、赤かぶもあります。皮が赤や紫色で白かぶよりしっかりとした食感であり、ほんのり辛みや風味があります。白かぶと同様に旬の時期は、春(3〜5月)、秋(10〜12月)です。食べ方は、漬物、甘酢漬けにされることが多く、色が鮮やかなので、見た目を楽しむ料理に向いています。
かぶの一日の摂取量

特定の野菜ごとに1日の摂取量は定められていませんが、野菜全体の目標量として1日350g以上が推奨されています。これは「野菜料理で約5皿分(1皿約70g)」が目安とされています。また内訳は、緑黄色野菜を約120g以上、その他の野菜を約230g以上とバランスよく摂ることが望ましいとされています。かぶは中サイズ1個で約100〜120gのため、1個でおよそ1〜1.5皿分に相当します。したがって、かぶだけに偏るのではなく、他の野菜と組み合わせて1日350gを目安に摂取することが大切です。※厚生労働省「健康日本21」を参考
| 項目 | 目標・目安量 | 備考 |
|---|---|---|
| 1日の野菜目標量 | 350g 以上 | 緑黄色野菜120g、その他230g |
| かぶ中サイズ1個 | 約100 〜 120g | 野菜料理で約1〜1.5皿分に相当 |
かぶに含まれる栄養素

ビタミンC
抗酸化作用を持つビタミンで、体内の活性酸素を抑える働きがあり、免疫機能の維持や風邪予防に役立ちます。また、肌や血管の健康を保つために必要なコラーゲンの生成にも関与しています。さらに鉄の吸収を助ける働きもあるため、他の栄養素との相乗効果も期待できます。水に溶けやすく熱に弱い性質があるため、調理法を工夫することで効率よく摂取することが大切です。
カリウム
カリウムは体内の余分なナトリウム(塩分)を尿として排出する働きがあり、高血圧の予防やむくみの軽減に役立つ重要なミネラルです。体内の水分バランスを整える役割も担っており、日常的に塩分を摂りがちな食生活の方には特に重要な栄養素です。かぶは水分が多くさっぱりと食べやすいため、自然にカリウムを補給しやすい食材といえます。
食物繊維
食物繊維は腸内環境を整える働きがあり、便通の改善や便秘予防に役立ちます。腸内の善玉菌のエサとなることで腸内フローラのバランスを整え、腸の働きを活発にします。また、食後の血糖値の上昇を緩やかにする作用や、コレステロールの排出を助ける働きも知られています。かぶは比較的やわらかく消化にもやさしいため、胃腸が弱っているときにも取り入れやすい食材です。
ジアスターゼ
かぶには、でんぷんの分解を助けるアミラーゼなどの消化酵素が含まれており、食後の消化をサポートして胃もたれや胸やけの軽減に役立ちます。食べ過ぎたときや胃の調子が気になるときにも取り入れやすい特徴があります。これらの酵素は熱に弱く、加熱によって働きが弱まるため、大根おろしのようにすりおろしたり、サラダや浅漬けなどで生のまま食べることで効率よく摂取することができます。
葉の栄養
かぶの葉は栄養価が高く、βカロテンをはじめ、ビタミンC、カルシウム、鉄、葉酸、ビタミンKなどが豊富に含まれています。βカロテンは体内でビタミンAに変換され、皮膚や粘膜の健康維持、免疫力の向上に役立ちます。カルシウムは骨や歯の形成に必要で、ビタミンKとともに骨の健康を支えます。さらに鉄や葉酸は赤血球の形成を助け、貧血予防にも効果が期待されます。葉は油と一緒に調理することで脂溶性ビタミンの吸収率が高まるため、炒め物や汁物に加えるなどして無駄なく活用するのがおすすめです。
かぶを食べ過ぎて現れる症状

下痢
かぶは水分を多く含み、さらに食物繊維も含まれているため、一度に大量に食べると腸が刺激されてお腹がゆるくなり、下痢や軟便を引き起こすことがあります。また、人によっては腹痛やガスがたまりやすくなるなどの消化器症状が現れることもあります。特に生の状態で多く摂取した場合は、消化への負担が大きくなりやすいため注意が必要です。
胃腸への負担
かぶに含まれる消化酵素は適量であれば消化を助けますが、過剰に摂取するとかえって胃腸に負担をかけることがあります。その結果、胃もたれや不快感を感じる場合があります。体調がすぐれないときや胃腸が弱っているときは、食べる量や調理方法を工夫することが大切です。
甲状腺への影響
かぶを含むアブラナ科の野菜には、ヨウ素の利用に影響を与える可能性のあるゴイトロゲンと呼ばれる成分が含まれています。通常の食事量であれば健康への影響はほとんどありませんが、極端な大量摂取を長期間続けた場合には、まれに甲状腺機能に影響を及ぼす可能性が指摘されています。特にヨウ素摂取量が不足している場合には注意が必要とされています。
かぶを食べ過ぎた時の対処法

胃腸を休ませる
数時間〜半日ほど食事量を控えめにすることや油っこいもの、辛い物や、アルコールは避けるとよいでしょう。お粥やうどん、湯豆腐など暖かく柔らかいものを少量摂ることをおすすめします。
暖かいものをとる
白湯や温かい飲み物は胃腸を冷やさず、消化をサポートするうえで役立ちます。特に食べ過ぎた後は、胃腸への負担を軽減するためにも、常温〜40℃程度の無理のない温度でゆっくり摂ることがおすすめです。また、生姜湯は体を内側から温める飲み物として知られており、食後の不快感をやわらげる一助となる場合があります。ただし、生姜は刺激を感じることもあるため、胃腸が弱っているときは薄めにするなど体調に合わせて調整しましょう。
かぶの葉を食べ過ぎた時の対処法

葉に含まれる成分と過剰摂取のリスク
腸内環境の乱れや、消化不良、甲状腺機能の低下などのリスクを伴います。特にゴイトロゲンという成分が含まれており、過剰摂取すると甲状腺機能の低下を引き起こす可能性があります。
食べる時の注意点
消化がよくビタミンや食物繊維が豊富な野菜です。大量に食べ過ぎるとお腹の不調で腹痛、下痢、ガスがたまりやすく感じることがあります。食べ過ぎたと感じた時は、胃腸を休ませることが大切です。また、生のままより、煮物やスープなど加熱して食べると胃腸への負担が軽くなります。さらに、よく噛んでゆっくり食べることで消化の負担も和らぎ食べ過ぎ防止にもつながります。
赤かぶを食べ過ぎた際の注意点

赤かぶに含まれる成分と過剰摂取のリスク
赤かぶも白かぶと同様に食物繊維や水分を多く含むため、一度に大量に摂取すると腸内環境のバランスが乱れ、腹部の張りや下痢、消化不良などの不調を引き起こすことがあります。また、アブラナ科特有の成分であるゴイトロゲンが含まれており、通常の食事量では問題ありませんが、極端な多くの量を長期間にわたって摂取した場合には、まれに甲状腺機能に影響を及ぼす可能性が指摘されています。日常的には適量を意識し、偏らずにさまざまな食品と組み合わせて摂取することが大切です。
食べる時の注意点
食物繊維が多く含まれているため食べ過ぎるとお腹が張ったり、下痢や胃の重さを感じることがあります。消化を促す酵素(ジアスターゼなど)が含まれており、適量であれば胃腸の働きをサポートします。しかし、一度に大量に食べると逆に消化管に負担をかけ、腹痛や下痢などの消化不良を起こすことがあります。食べ過ぎによる一時的な不快感であれば、消化の良いものを少量ずつ摂取し、安静にすることで自然に回復していくのが一般的です。その際、白湯などで内臓を温めることは、血行を促し、胃腸のコンディションを整えるのに役立ちます。
かぶの健康効果

胃腸のケア
根に含まれている消化酵素のアミラーゼ(ジアスターゼ)が、でんぷんの分解を助け、胃もたれや胸やけ、食べ過ぎの不快感を解消するのに役立ちます。
お肌のケア
葉にはビタミンCが豊富に含ましており、冬の風邪予防や肌の健康維持(コラーゲン生成)に役立ちます。
むくみのケア
葉にはカリウムも多く含まれており、余分な塩分の排出を促進する働きがあります。
かぶの栄養素を効率的に摂取する方法

スープにして飲む
かぶに含まれるビタミンCは水溶性で水に溶けやすく、さらに熱に弱い性質があります。そのためスープにすることで、加熱中に溶け出した栄養素も汁ごと無駄なく摂取することができます。また、葉に含まれるβカロテンは脂溶性のため油と一緒に摂ることで吸収率が高まります。葉は軽く油で炒めてからスープに加えることで、効率よく栄養を摂取することができます。
生で食べる
生食でサラダや浅漬けにすることで、熱に弱いビタミンCと消化酵素(アミラーゼ)の栄養を逃がさなくする。
皮ごと食べる
皮の下にビタミンCやカリウムが含まれるため、なるべく薄く皮を剥くか丸ごと調理することをおすすめします。
かぶの保存方法や保存期間

かぶの保存方法
かぶは葉がついたままだと葉に水分や栄養が取られてしまい鮮度が落ちやすくなるため、購入後は葉と根を切り離して保存するのが基本です。葉は湿らせたキッチンペーパーで包み、ポリ袋や保存袋に入れて乾燥を防ぎ、できるだけ立てた状態で野菜室に入れると鮮度を保ちやすくなります。根の部分は軽く土や汚れを落とし、キッチンペーパーで包んでから保存袋に入れ、野菜室で保存します。乾燥を防ぐことが鮮度維持のポイントであり、適切に保存することでおいしさと栄養を保つことができます。
かぶの期間
保存の目安は、葉で3日程度、根は1週間程です。
| 部位 | 保存方法のポイント | 保存期間の目安 |
|---|---|---|
| 葉 | 切り離して湿らせたペーパーで包み、立てて野菜室へ | 約 3日 |
| 根 | キッチンペーパーで包み、保存袋に入れて野菜室へ | 約 1週間 |
「かぶの食べ過ぎ」についてよくある質問

ここまでかぶについて紹介しました。ここでは「かぶの食べ過ぎ」についてよくある質問に、メディカルドック監修管理栄養士がお答えします。
かぶを食べ過ぎるとどのような症状が現れますか?
西岡 佳余子
食物繊維が含まれているため、大量に食べると腸が刺激されて腹痛や下痢、ガスがたまりやすくなることがあります。また、体を冷やす性質があるとされているため、食べ過ぎると体の冷えや胃腸の不快感を感じることもあります。まれに、かぶなどのアブラナ科の野菜に甲状腺の働きに影響する可能性があるため、極端な大量に長期間食べ続けると甲状腺機能に影響する可能性が指摘されることもあります。
まとめ
かぶはビタミンやミネラル、食物繊維などを含む栄養価の高い野菜で、適量であれば胃腸の働きをサポートするなど健康に役立つ食材です。一方で、水分や食物繊維を多く含むため、過剰に食べるとお腹の張りやガスの増加、下痢などの消化器症状が現れることがあります。また、アブラナ科特有の成分により、極端な大量の摂取を長期間続けた場合には、まれに甲状腺機能に影響を及ぼす可能性も指摘されています。ただし、通常の食事量であれば過度に心配する必要はなく、他の野菜と組み合わせながらバランスよく取り入れることが大切です。
「かぶ」と関連する病気
「かぶ」と関連する病気は2個ほどあります。
各病気の詳細などはリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
「かぶ」と関連する症状
「かぶ」と関連している、似ている症状は3個ほどあります。
各症状の原因などはリンクから詳細記事をご覧ください。
かぶに関連する症状
- 腹痛
- 下痢
- 腹部膨満感




