「バナナ1本の炭水化物量」は?主食になるかや食べ過ぎの症状を管理栄養士が解説!

バナナの炭水化物は?メディカルドック監修医が栄養素・健康効果・食べ過ぎると現れる症状・保存方法などについて解説します。

監修管理栄養士:
若尾 愛加(管理栄養士)
目次 -INDEX-
バナナとは?

バショウ科バショウ属のうち、果実を食用とする品種群を言います。
東南アジア原産で、いくつかの原種から育成された多年性植物であり、熱帯~亜熱帯の地域で栽培されるトロピカルフルーツです。
日本に初めてバナナが上陸したのは16世紀の半ばごろ。ポルトガルの宣教師が織田信長にバナナを献上したのが始まりとされています。
バナナ1本の炭水化物量は?

バナナ100gに含まれる炭水化物量は22.5gです。バナナは育成具合によって大きさにばらつきがありますが、スーパーなどで見かける標準的なバナナは皮付きで1本160g程度(皮の部分は40%とし、正味部分は96g)と考えます。その場合、バナナ1本分の炭水化物量は36gとなります。
バナナ1本で主食の代わりになる?

主に主食と言われる物の炭水化物量と比較してみました。
茶碗に軽く1杯程度(米飯150g)→55.7g、食パン6枚切り1枚→27.8g、ゆでうどん(1人前200g)→43.2g、生中華麺(1玉110g)→61.3g、そば(ゆで1人前160g)→41.6g、パスタ(乾麺100g)→103.2gとなります。
しかし、主食には炭水化物だけでなく、たんぱく質やビタミンB群など、エネルギー代謝に関わる栄養素も含まれています。
バナナは果物であるため、主食と比べるとたんぱく質や脂質の含有量が少なく、毎食の主食をバナナに置き換えると、エネルギーや栄養バランスが偏る可能性があります。
そのため、バナナは主食の完全な代替としてではなく、間食や補助的なエネルギー源として取り入れるのが適しているといえるでしょう。
バナナの栄養素

糖質
主にエネルギー源として体内で利用される重要な栄養素です。バナナは完熟すると消化吸収のよい糖質に変わります。
カリウム
体内の余分な塩分を排泄し、利尿作用、水分の代謝を助ける栄養素です。
ビタミンC
有害な活性酸素から細胞を守る抗酸化ビタミン。丈夫な血管や皮膚を作り、老化を防ぐ働きがあります。
マグネシウム
体内に含まれるマグネシウムは60~65%は骨に含まれており、カルシウムやリンとともに骨を構成する重要な栄養素です。
また酵素の働きをサポートし、エネルギー産生にも関与しています。
神経の興奮を抑えたり、血管を広げて血圧を低下する作用もあります。
食物繊維
バナナには水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方が含まれています。 水溶性食物繊維は、腸内でゲル状になってコレステロールの吸収を抑え、糖質の吸収速度を緩やかにする働きがあります。 また腸内細菌によって発酵されやすく、善玉菌の増殖を助けることで腸内環境の改善に役立つとされています。
一方、不溶性食物繊維は便のかさを増やし、腸を刺激することで排便を促す働きがあります。これらの作用により、バナナは日常的な便通サポートや腸内環境の維持に役立つ果物といえるでしょう。
ビタミンB群
ビタミンB1は体内で糖質がエネルギーに変わるときに必要な補酵素として働き、脳の中枢神経や手足の末梢神経の働きを正常に保つために役立ちます。またビタミンB2は有害な過酸化脂質を分解します。またそのほかのビタミンB群も炭水化物、脂質、たんぱく質などの三大栄養素の代謝促進に効果があると言われています。
バナナの健康効果

効率的なエネルギー補給
バナナに含まれる糖質はブドウ糖、果糖、ショ糖など多種類でそれぞれの消化吸収の時間差があるため、即効性と持続性に長けたエネルギー補給が期待出来ます。
整腸作用
バナナに多く含まれる食物繊維は水溶性と不溶性があります。
水溶性食物繊維は便を柔らかく出しやすい状態にし、余分な脂質を吸着して便と一緒に排出することでコレステロール値や血糖値を安定させることができると言われています。
不溶性食物繊維は水分を多く含んで便のかさをを増やし、大腸に適度な刺激を与えることによって便意を促す効果が高くなります。
抗酸化作用
本来なら体内に侵入したウイルスや細菌から身を守るために作り出される活性酸素ですが、過剰に作られると生活習慣病や老化促進の原因となると言われています。
バナナにはさまざまなビタミン類が含まれており、体内に作られた過剰な活性酸素の害を抑制する抗酸化作用があります。
脂肪燃焼作用
バナナに含まれるビタミンB群は、脂質を含む三大栄養素の代謝を助け、エネルギー産生をサポートする働きがあります。 また、バナナにはアミノ酸が含まれており、これらがビタミンB6やナイアシン、鉄などの栄養素とともに働くことで、体内の脂質代謝に関与するとされています。
このように、バナナは脂肪燃焼そのものを高める食品というよりも、日常の食事の中で脂質代謝を支える栄養素を補給できる果物といえるでしょう。
バナナを食べ過ぎて現れる症状

血糖値の急上昇
バナナには果糖のほか、ブドウ糖やショ糖などの糖質が含まれており、食べ過ぎると摂取量に応じて血糖値が上昇する可能性があります。 特に熟したバナナや一度に多量に摂取した場合は、血糖値が上がりやすくなることがあります。糖尿病など血糖コントロールが必要な持病のある方は、摂取量や食べるタイミングに注意し、必要に応じて医師や管理栄養士に相談するとよいでしょう。
エネルギー過剰摂取
果糖を多く含むバナナは1本あたり約86kcal程度といわれ、間食としては適正内エネルギー量ですが、1日に何本も食べてしまうとエネルギー過剰摂取となり、肥満へ繋がります。
腎機能への負担
バナナに含まれるカリウムは、体内の電解質バランスを整えるために欠かせない栄養素です。
健康な人が通常の量を食べる分には問題ありませんが、バナナを過剰に摂取するとカリウムの摂取量が増え、体内のカリウム濃度の調整を担う腎臓に影響を及ぼす可能性があります。特に、腎機能に制限のある方や高カリウム血症の指摘を受けている方は、摂取量に注意し、必要に応じて医師や管理栄養士に相談することが望まれます。
バナナの栄養素を効率的に摂取する方法

適正量を守る
栄養豊富なバナナは適正量を守ることによって効率的に栄養素を摂取することができます。
一般的な健康維持、運動後のエネルギー補給には1日1~2本、ダイエット中なら1日1本。糖尿病や血糖値が気になる方は1本以下にすることをお勧めします。
食べる時間を意識する
即効性や持続性のあるエネルギー補給が出来ることから、朝食や運動後に食べると効果的です。ただ活動量が下がる夜遅い時間に食べると血糖値が上昇し、脂肪として蓄積されやすいので注意が必要です。
他の食品や食材と組み合わせる
1.ヨーグルトなどの乳製品
乳製品に含まれるたんぱく質や乳酸菌をバナナの炭水化物と一緒に摂ることで、効率的な エネルギー補給が出来ます。
また乳酸菌が腸内環境を整え、バナナの食物繊維で便秘解消にも効果的です。
2.ナッツ類
ナッツ類に含まれる良質な脂質のオメガ3脂肪酸は、脂溶性ビタミンの吸収を促進し、長 時のエネルギー供給を補助します。
3.ほうれん草
鉄分やマグネシウムを含むほうれん草は、バナナのカリウムと一緒に摂ることで疲労回復 効果が高まります。
バナナの保存方法や期間

冷暗所で保存する
バナナは気温の高い場所に保管しておくと鮮度の低下が早まります。
房の盛り上がっている側を上にして置いておきましょう。
冷蔵保存することも可能です。その場合は1本ずつばらしてラップ+新聞紙で包んで冷蔵庫の野菜室に入れます。1週間から10日程度は日持ちします。
かたいバナナは常温で追熟する
軸に緑色が残っている、果皮にシュガーポットといわれる黒い点々が出ていない物は果肉がかためで、酸味があります。
このような場合、常温で追熟をします。
室温にもよりますが、2-3日程度でシュガースポットが出てくるのでそのような状態になったら食べ頃です。
種類によってはシュガースポットが出ないものもありますが、軸の青みがとれて果皮全体が濃い黄色になれば熟していると言えるでしょう。
「バナナの炭水化物量」についてよくある質問

ここまでバナナについて紹介しました。ここでは「バナナの炭水化物量」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
ご飯の代わりにバナナを食べても大丈夫でしょうか?
若尾 愛加
バナナ1本に含まれる炭水化物量は、食パン6枚切り1枚程度と同様です。主食となるお米や麺類の1人前に比べると、炭水化物量は不足しています。よって、主食としてバナナを食べることよりも間食や運動後のエネルギー補給などに食べることをお勧めします。
バナナは1日何本以上食べたら食べ過ぎでしょうか?
若尾 愛加
バナナは果糖を多く含んでいるため、一般的な健康維持、運動後のエネルギー補給には1日1~2本、ダイエット中なら1日1本。糖尿病や血糖値が気になる方は1本以下にしましょう。
まとめ
バナナは栄養価が高く、手軽なエネルギー補給としても活用しやすい果物です。
適正量を意識して、普段の食事とうまく組み合わせることで健康な身体作りを目指しましょう。
「バナナ」と関連する病気
「バナナ」と関連する病気は4個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
循環器系の病気
- 腎臓病
- 糖尿病
消化器系の病気
- 下痢
- 便秘
内分泌・代謝系の病気
- 肥満
「バナナ」と関連する症状
「バナナ」と関連している、似ている症状は5個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する症状
- 腎臓病
- 糖尿病
- 肥満
- 下痢
- 便秘
参考文献



