「ビタミンDを過剰摂取すると現れる症状」はご存知ですか?管理栄養士が解説!

ビタミンDを過剰摂取すると現れる症状とは?メディカルドック監修医がビタミンDの効率的な摂取方法なども解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「ビタミンDの多い食べ物」はご存知ですか?不足すると現れる症状も解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修管理栄養士:
鈴木 友美(管理栄養士)
健診センターでの特定保健指導・栄養相談の経験を生かして、より多くの方々の健康をサポートできるように知識を深めています。
目次 -INDEX-
「ビタミンD」とは?

ビタミンDは脂溶性のビタミンで、キノコ類に含まれるビタミンD2(エルゴカ ルシフェロール)と魚肉及び魚類肝臓に含まれるビタミンD3(コレカルシフェロール)の2種類があります。
ビタミンDは、食品から摂取できるだけでなく、日光(紫外線)にあたるとビタミンDの前駆体であるプロビタミンD(エルゴステロール、7-デヒドロコレステロール) をビタミンD2(エルゴカ ルシフェロール)、ビタミンD3(コレカルシフェロール)へ変換することができる特徴があります。
ビタミンDの一日の摂取量

・目安量について
成人(18歳以上):9.0 µg/日
・耐容上限量
成人(18歳以上):100 µg/日
ビタミンDを過剰摂取すると現れる症状

高カルシウム血症
ビタミンDを過剰に摂取すると、腸管からのカルシウム吸収が促進され、血清中のカルシウム濃度が異常に高くなる「高カルシウム血症」を引き起こすことがあります。この状態では、消化器症状(嘔吐や食欲不振)、喉の渇き、多尿が現れるほか、重症化すると錯覚や昏睡に至ることもあります。また、カルシウムが血管壁や腎臓などの軟組織に沈着することで、さらなる健康被害を引き起こします。
腎機能障害
ビタミンDは脂溶性ビタミンであるため、過剰に摂取すると体内に蓄積されます。その結果、血管壁や腎臓、心筋にカルシウムが沈着し、動脈硬化や腎結石、腎機能障害を引き起こす可能性があります。特に長期間にわたる過剰摂取は、腎臓に大きな負担を与えるため注意が必要です。
ビタミンDの効率的な摂取方法

油と一緒に摂る
ビタミンDは、脂溶性ビタミンのため調理をする際は炒め物や、揚げたり油を使った調理法を用いたり、ドレッシングなど油が含んだものをかけて食べると吸収されやすくなり効率よく摂取することができます。
調理前に日光(紫外線)にあてる
しいたけなどきのこ類は、調理する前に10~30分ほど日光(紫外線)に当てるとビタミンDが増えるのでひと手間加えてみるのも良いですね。
乳製品と一緒に摂る
ビタミンDは、カルシウムの吸収を助ける働きがあるため牛乳やチーズなどの乳製品と一緒に摂るとカルシウムの吸収率があがります。
適度に日光(紫外線)を浴びる
ビタミンDは、日光(紫外線)を浴びると皮膚で作られるため適度にあたるのが良いです。
窓越しに当たってもビタミンDは生成されないため、散歩や外出をこまめに 行いましょう。
「ビタミンDの食べ物」についてよくある質問

ここまでビタミンDの食べ物などを紹介しました。ここでは「ビタミンDの食べ物」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
ビタミンDの多い野菜について教えてください。
鈴木 友美
ビタミンDは、野菜や穀物、豆や芋類にはほとんど含まれていません。キノコや魚類から摂取する必要があります。
ビタミンDの多いキノコ類について教えてください。
鈴木 友美
キノコ類のなかでも、特にマイタケに多く含まれています。
編集部まとめ
ビタミンDは、食品からの摂取や日光(紫外線)を浴びることで摂取することができます。
不足の場合には、小児の場合はくる病、成人の場合は骨軟化症、骨粗鬆症になるリスクが高くなるため注意が必要です。
過剰に摂取した場合には、高カルシウム血症や、腎機能障害、軟組織の石灰化などが起こる場合があるので適度に摂るようにしましょう。
ビタミンDが効率よく吸収されるには、いくつかポイントがあるのでぜひ日々の生活に取り入れてみてください。
「ビタミンD」に関連する病気
「ビタミンD」と関連する病気は2個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
皮膚科の病気
- 乾癬
甲状腺の病気
- 副甲状腺機能低下症
「ビタミンD」に関連する症状
「ビタミンD」と関連している、似ている症状は7個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する症状
- 食欲不振
- 体重減少
- 多尿
- 不整脈
- 筋肉痛
- 筋力低下
- 骨の痛み




