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「AGAは急激に進行」するの?原因や進行を抑える対策も解説!【医師監修】

 更新日:2024/07/10
「AGAは急激に進行」するの?原因や進行を抑える対策も解説!【医師監修】

今や日本人男性の3割を超える人々が悩まされているAGAは、進行性の脱毛症であることで知られています。

何も対策を講じなければ確実に進行し、生涯で上限が決まっているヘアサイクルを猛スピードで消費していくため、気づいたら早めに治療を受けることが大切です。

そのようなAGAですが、ゆっくりと進行していくのが特徴の病気ですので、基本的に急激に進行するようなことはありません

では、AGAが急激に進行したと感じるのはなぜなのでしょうか。今回は、その理由とともにAGAについてご説明いたします。

竹内 想

監修医師
竹内 想(名古屋大学医学部附属病院)

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名古屋大学医学部附属病院にて勤務。国立大学医学部を卒業後、市中病院にて内科・救急・在宅診療など含めた診療経験を積む。専門領域は専門は皮膚・美容皮膚、一般内科・形成外科・美容外科にも知見。

AGAは急激に進行する?

薄毛気にする男性
冒頭にてご説明したように、AGAが急激に進行することはありません。この理由について理解するためには、AGAによって脱毛するメカニズムについて知るとわかりやすいでしょう。
AGAの原因物質はDHT(ジヒドロテストテロン)と呼ばれるもので、テストテロンという男性ホルモンが5α還元酵素と結びつくことで発生します。DHT(ジヒドロテストテロン)は毛乳頭細胞にある受容体と結合するため、髪の毛の成長を阻害してしまうのです。
未発達な髪の毛は脱毛を防ぐ毛包が小さく、毛自体の太さも細くなっています。すると、しっかりした毛髪であれば問題なかった小さな刺激でも抜けるようになり、毛の生え変わりが早まります。このようにして、十分に育たない未発達な髪の毛が徐々に増え、脱毛が進んでいくのです。
AGAの状態は「徐々に生える髪の毛よりも抜ける髪の毛が増える」と表現できます。それゆえに今すぐに大量の髪の毛が脱毛してしまうことはなく、急激に進行することもありません。

進行の原因は?

薄毛気にする男性
AGAは急激に進行することはない病気ですので、進行したと感じられるのは「AGAの他に脱毛症を併発している」「他の病気の可能性がある」のどちらかでしょう。
短期間で大量の脱毛が見られるのであれば、最も疑いがあるのは円形脱毛症です。コイン型のような円形型の脱毛斑がないか、頭皮全体を確認してみてください。
では、このようにAGAが進行したと感じられる原因はどこにあるのでしょうか。考えられるのは以下の5つです。

  • ストレス
  • 食生活の乱れ
  • 過度の飲酒
  • 過度の喫煙
  • 睡眠不足

それぞれ詳しく見ていきましょう。

ストレス

脱毛とストレスの関連性は昔から議論されてきたものですが、現在ではストレスが脱毛の直接的な原因になることはないと考えられています。ただ、ストレスがきっかけとなって免疫機能に異常をもたらす可能性も否定はできず、関連性が0であるとはいい切れません。
他にも、ストレスがきっかけで代謝の異常や筋肉の収縮をもたらし、血管が細くなることで毛根へ栄養を運べなくなる説が唱えられることもあります。現時点で特定は難しいですが、健康のためにもストレスをためないことは大切だといえるでしょう。

食生活の乱れ

髪の毛の栄養源となる食事において乱れがあれば、髪の毛に十分な栄養が行き渡らずに脱毛を引き起こす可能性があります。特に、高脂肪食などによる肥満は薄毛や脱毛を促進することが明らかになっており、食生活の髪の毛への影響は非常に大きいといえるでしょう。
髪の毛を健康に保つためには、バランスの良い食事が不可欠です。特に、亜鉛・タンパク質・ビタミン・ミネラルは意識的に取り入れましょう。

過度の飲酒

適度な飲酒は血行を促進するので良いのですが、過度になると身体の健康だけでなく、毛髪にも悪影響を与えます。これはアルコールを分解するために、髪の毛の育成に必要な栄養素が優先的に消費されてしまうことが原因です。
過度に飲酒してしまえば、さらに消費される栄養素も増え、髪の成長に必要な栄養素が不足してしまうようになります。「酒は百薬の長」にとどまる程度の飲酒量に控えましょう。

過度の喫煙

喫煙が人体に有害なことは周知の事実ではありますが、毛髪にも影響を与え、脱毛を促してしまうことがあります。タバコに含まれるニコチンには強い血管収縮作用があり、血行不良によって毛髪の栄養不足状態を引き起こすからです。
栄養が不足すれば、必然的に毛髪を育成することが不可能になります。脱毛を防ぐためにも、ご自身の健康のためにも、喫煙は控えた方が良いでしょう。

睡眠不足

睡眠時には髪の毛の成長に欠かせない「成長ホルモン」が放出されます。そのため、睡眠不足が脱毛を進行させる可能性があることは明瞭です。
成長ホルモンの放出は午後10時から午前2時のゴールデンタイムに最大となります。時間的に換算しても、それまでに就寝するようにした方が良いことは明白でしょう。
ただ、睡眠時間が多ければ良いわけではない点が難しい部分です。睡眠の質が悪く、いわゆる「寝た気がしない」状態は睡眠不足と同じといえます。成長ホルモンの分泌は、深いノンレム睡眠の際にしか行われません。
睡眠において大切なのは、体内時計をリセットさせ、正しい睡眠サイクルを維持することです。規則正しい生活を心がけ、朝には日光を浴び、朝食を食べるようにしましょう。

AGAの進行パターン

薄毛に悩む男性
AGAには、3つの進行パターンがあります。

  • M字型
  • O字型
  • U字型

このようにパターン化しているのは、前述のAGAの原因物質であるDHT(ジヒドロテストテロン)が頭頂部や生え際に作用しやすいためです。脱毛がこれらのパターンに当てはまるのであれば、AGAの疑いがあるかもしれません。
それぞれについて詳しく見ていきましょう。

M字型

M字型は、AGAの中でも最も症例数の多いタイプで、生え際から後退していくのが特徴です。初期から中期の段階では生え際の中央部分は残りますが、進行していくにつれて中央部も後退していきます。場合によってはU字型へと進行するケースもあるでしょう。
M字型のAGAは、元々の生え際がM字の形をしていることから判断が難しい場合があります。セルフでできる簡単なチェック方法は、生え際との距離を測る方法です。
眉毛を上げた際にできるしわの中で、最も生え際に近いしわに人差し指を置いてください。そこから生え際の最も後退している部分まで、指が何本分入るかを数えてみましょう。2本分以上になる場合は、後退している可能性があります。

O字型

O字型は、つむじ付近から円を描くように頭部全体へと進行していくのが特徴です。正面からは見えないため、ご家族やパートナーから指摘されて気づくパターンが多くあります。
それゆえに、初期段階で気づくのはなかなか難しいかもしれません。進行していくにつれて前頭部も脱毛が見られるようになり、最終的には側頭部を残して地肌が露出するようになります。

U字型

U字型は、額の真ん中から薄毛が進行していくパターンです。M字型やO字型の両方が見られる場合もあり、単体で発症しているパターンよりもAGAが早く進行してしまうことがあります。
自分でも気づきやすい進行パターンではありますが、いいかえれば他人からも薄毛の印象を持たれやすいでしょう。

AGAの急激な進行を抑える対策法は?

後ろ姿の男性
これまでご覧いただいたように、AGAが急激に進行することはありません。しかし、何らかの要因で進行のスピードを早めてしまう可能性はあります。
ここでは進行を抑えるための対策法をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

しっかりと睡眠をとる

まず大切なのは、睡眠です。前述のように、睡眠では髪の成長に欠かせない成長ホルモンが分泌されます。質の良い睡眠をしっかり取ることで、進行を抑える対策になるでしょう。
質の良い睡眠を取るためには、規則正しい生活を送ることはもちろん、就寝前にリラックスできる環境を作ることも大切です。スマホやテレビなどの光を浴びない・湯船に浸かって疲れを癒す・ストレッチで緊張した筋肉を弛緩させるなど、ご自身にとって心地よい環境づくりに励んでみてください。

適度に運動する

健康づくりのためには、適度な運動も欠かせません。運動は生活習慣病の予防につながり、毛髪に栄養を行き渡らせる上で重要な血行も促進させます。
過度な運動といった無理は禁物ですが、ご自身が気持ち良いと感じられる運動を行いましょう。運動といっても様々な種類があり、有酸素運動・ストレッチ・筋力トレーニング・バランス運動などがあります。
運動の習慣がないという方は、まずはストレッチングから始めてみてはいかがでしょうか。

頭皮に負担をかけない

AGAの対策として何度もシャンプーをしたり、激しいマッサージを行ったりする方がいますが、頭皮に過度な負担をかける行為は良くありません
確かに血行を促進させることはAGA対策として有効ではありますが、頭皮環境が悪化すると逆効果になってしまいます。頭皮の間違ったケアは逆に進行を促進させてしまう恐れがあるため、十分に注意しましょう。

市販の育毛剤でセルフケアを行う

AGAの進行を抑えるためには、市販の育毛剤でも効果が期待できます。AGAに有効であるとされているミノキシジルは、ジェネリック医薬品であれば薬局で購入可能です。
AGAの進行は、何か対策を講じなければ確実に進行してしまいます。まずはセルフケアからでも行動を起こしてみましょう。

AGA専門クリニックを受診する

AGA専門クリニックでは、市販されていない様々な医薬品を処方できます。そのため、セルフケアよりも効果を実感できるかもしれません。
AGAに悩んでいる、もしくはAGAかもしれない場合には、早めにAGA専門クリニックを受診しましょう。

AGAの進行を感じたら早めにクリニックへ

患者と医師
AGAの治療は「早めに受けること」が非常に大切です。AGAの進行を感じているのであれば、早めにクリニックを受診しましょう。
前述のようにAGAはヘアサイクルを早めてしまうため、80年かけて消費されるはずのヘアサイクルを20〜40年で消費するようになります。放置していると確実にヘアサイクルが消費され、改善の余地もなくなってしまうかもしれません。
繰り返しになりますが、AGAは早期の治療が必要不可欠です。薄毛の症状が見られる場合には、早めにクリニックを受診しましょう。

編集部まとめ

男性
AGAは進行性の病気ではありますが、1週間のうちに大量の脱毛が見られるといったように、急激に進行することはありません

急激に進行したと感じられるのは「AGAの他に脱毛症を併発している」「他の病気の可能性がある」のどちらかだと考えられます。

いずれにせよ、異常を感じるのであれば早めにクリニックを受診しましょう。

この記事の監修医師