「40代女性の薄毛治療」を解説！薄毛治療の流れや費用・原因についてもご紹介

40代女性の薄毛の原因

年齢を重ねるにつれて髪のハリ・艶が失われてきたり、全体的に髪の毛のボリュームがなくなってきたり、40代以降になると女性でも髪の毛にトラブルを抱えることが増えてくるでしょう。
最初は抜け毛が増えてきたことで薄毛に気づき始め、中には脱毛症といった深刻な悩みに直面するケースもあります。40代女性の薄毛の原因は以下の3つが考えられます。

• 更年期で女性ホルモンのバランスが崩れる
• 病気に伴う脱毛
• 女性男性型脱毛症

まず考えられる原因は更年期に差しかかることで、女性ホルモンのバランスが崩れていることです。女性ホルモンのエストロゲンは発毛を促す作用も含まれており、加齢や出産に伴いこのエストロゲンが減少していきます。更年期にさしかかる40代から女性の薄毛が目立つようになるのは女性ホルモンの減少が原因とされています。
次に考えられるのは、甲状腺疾患・膠原病・鉄欠乏性貧血などが原因の脱毛症による薄毛です。脱毛の症状が半年以上続く場合は、これらの病気によって引き起こされる場合があります。慢性的な脱毛が続くような時は診療を受けてみるとよいでしょう。またAGA（男性型脱毛症）は女性に発症することもあります。
特に父親や親族の男性にAGAを発症している方がいる場合は可能性が高くなるでしょう。しかし40代女性の脱毛症状はAGAの症状と若干異なることから、女性の薄毛とAGAは違うものであるという研究結果が出ています。例えばAGAは脱毛の範囲でいうと前頭部や頭頂部に多く現れ、髪の毛が細くコシがなくなり次第に髪の毛が生えなくなるという、脱毛の進行パターンが多く見受けられます。
一方、女性の薄毛及び脱毛症状は男性が局所的であるのに対して、頭頂部の比較的広範囲で髪の毛が薄くなっていくケースが多いです。年齢でいうとAGAは20代から進行し始めるのに対して、女性の薄毛は主に40代から現れ始めます。このことから、40代女性の脱毛症はAGAとは異なる症状とされ「FGAG（女性男性型脱毛症）」と呼ばれるようになりました。
つまり病気による脱毛以外で引き起こされる40代女性の薄毛は、女性特有の症状であると見なされています。

自分でできる40代女性の薄毛の治療方法

まだ病院や専門クリニックで診てもらうほどではないけれど薄毛が気になる方や、薄毛の進行スピードを少しでも緩めたいと思われる方で、自分で対策できる治療方法があるのかどうか気になるかもしれません。薬や専門的な治療に頼らずにセルフケアで髪の毛の状態を改善することはできるのでしょうか。ここからは40代の女性が自分でできる薄毛の治療方法を紹介していきます。

生活習慣を見直す

健康的な髪の毛は十分な栄養をもとにして成長していきます。無理なダイエットを繰り返すあまり、本来髪の毛や頭皮に行き渡る栄養素が不足してしまい、育毛の妨げになっていることがあります。たんぱく質を豊富に含んだ食材を取り入れ、バランスの取れた食事を取ることがおすすめです。また、タバコの喫煙習慣がある場合は見直すとよいでしょう。
喫煙は血行不良を引き起こすので、頭髪への栄養が行き渡りにくくなります。丈夫な髪の毛は健康的な体が土台となって発育していきます。抜け毛を防ぐためにも、まずは生活習慣を見直してみましょう。

市販の育毛剤を使用する

薄毛対策には育毛剤の使用も効果的です。市販の育毛剤でミノキシジルが配合されているものや発毛を促すものもあります。ミノキシジルを髪の毛が作られる毛母細胞や毛乳頭細胞に浸透させ、頭髪のサイクルである髪の毛の「成長期」を長くし「休止期」の期間を短くさせることによって、丈夫な髪の毛を作り出す効果があるとされています。毎日使用することで育毛効果があり、薄毛対策にも有効です。

頭皮マッサージを行う

薄毛対策のセルフケアとして頭皮マッサージは欠かせません。抜け毛は頭皮の血行不良によっても引き起こされる症状です。血行不良であると育毛に必要な栄養素が行き届かなくなります。頭皮の血行不良はストレスによる自律神経の乱れからも誘発されます。
また、PCやスマホを多用する現代の生活スタイルは気づかないうちに、血行不良を招いているといえるでしょう。血流を良くする頭皮マッサージはぜひ取り入れたい薄毛治療方法です。

睡眠の質を上げる

40代を迎えると眠りが浅くなったり、家庭や仕事のことで悩みが増えてしまい横になってもすぐに寝付けなかったりすることが増えてきます。薄毛でお悩みの方の中には熟睡できず睡眠の質が低下していると実感されている方もいらっしゃるでしょう。薄毛と睡眠の質は関連性があり、睡眠の質によって髪の毛の発育状態は大きく左右されます。
健康な髪の毛の発育には成長ホルモンの分泌が重要です。この成長ホルモンは睡眠中に分泌されるもので、睡眠不足が増えると成長ホルモンが正常に出なくなり、発毛環境の悪化を招きます。また睡眠不足によって引き起こされるストレスも薄毛の原因に繋がります。抜け毛や薄毛対策として睡眠環境を整えたり、睡眠の質を改善したりすることも有効なセルフケアとしておすすめです。

40代女性の薄毛の治療の流れ

ご自身で薄毛のメンテナンスをされていても限界を感じられることがあるでしょう。薄毛の治療は専門家の手に委ねるとより効果を発揮します。女性の薄毛治療は男性に比べるとまだ一般的でないため情報も少なく不安に感じられる方もいらっしゃるでしょう。
薄毛の治療は男性専用の薄毛専門クリニックに行くことになるのか、病院では薄毛の治療は行っていないのか疑問を持たれると思います。
ここからは薄毛の治療がどのような流れで行われるかとあわせて、どこへ受診すればよいかも紹介します。

カウンセリング

薄毛の治療を病院で受診する場合は皮膚科で対応していることが多いです。ただし、医療機関では薄毛の専門医が少ないことや皮膚科であっても脱毛症状に特化しているケースがあり得るため、薄毛専門の病院やクリニックでの受診をおすすめします。まず治療に際してカウンセリングが行われます。薄毛の専門クリニックの場合はカウンセリングが無料で行われることが多いようです。
髪の毛に関する悩みや症状について相談するだけでなく、治療内容や費用についても、カウンセリングの際にクリアにしておくとよいでしょう。

初診

初診では症状や悩みに基づき、医師による具体的な診察が行われ、健康状態や頭皮の状態を踏まえたうえで治療方針が決定していきます。初診では問診が行われたり検査や頭髪の確認が行われたりするため、通常の診察よりも時間がかかります。病院やクリニックによって差はありますが、目安として60分程度が多いようです。

血液検査

薄毛の治療は投薬がメインになります。そのため治療が開始される前には血液検査が必要です。薄毛治療に使用される薬の中には肝機能や腎機能に影響を及ぼすことが、人によっては起こりえます。投薬が可能かどうかを事前に血液検査によって調べるため、安心して治療を受けられるでしょう。
初回に血液検査を受けた後は1年に1回程度の血液検査が実施され、体調に支障がないか安全に治療を継続できるかの判断材料とされています。

再診

初診が終わり治療の方針を決定した後は治療プランに基づき通院と診察が定期的に行われます。初診は原則対面での診察が法律で定められているため、病院やクリニックへ行く必要がありますが、再診以降はオンライン診療も可能になります。
通院に時間が取れない方や頻繁にクリニックへ通うことを避けたい方なども、ご都合に合わせて治療を続けやすい体制が整っているクリニックを選ばれてもよいでしょう。

薬の処方

薄毛の治療は投薬がメインです。内服薬だけの場合もあれば、内服薬と外用薬を併用する場合もあり、症状や治療方針に沿って適切な薬を使用していきます。また女性には使用禁止となっている薄毛の治療薬も存在しています。そのため専門医や専門クリニックから40代女性の薄毛治療に最適な薬を処方してもらうことが非常に重要です。

40代女性の薄毛治療の費用

薄毛治療には一体どの程度の費用がかかるのか気になる方は多いのではないでしょうか。例えば女性の薄毛治療薬として使用されているPANTO（育毛サプリメント）が含まれる治療例の場合は月額約6,000円です。PANTOに加えてミノキシジルの外用薬も使用する治療例だと月額約19,000円です。内服薬や外用薬を使用しての投薬治療のみであれば、月額約6,000円〜約20,000円かかるとされています。
頭部に薬剤を注入する注入治療を組み合わせると費用はさらに高くなります。また初回は治療にかかる薬代以外に血液検査代が発生し、約3.000円〜約11,000円です。病院・クリニック・治療内容によって金額に差は生じますが、薄毛専門クリニックで治療を受ける場合の大体の目安は次のとおりです。

• PANTO(育毛サプリメント）　約6,000円(税込）
• ミノキシジル（内服薬）　約10,000円(税込）
• ミノキシジル(外用薬)　約13,000円(税込）
• 注入治療　約33,000円(税込）

なお増毛治療で処方される薬代は月額約29,000円を超えることはないものの、薄毛予防や現状維持の為の治療と比べると若干高くなります。薄毛治療は健康保険が適用されない自費診療扱いです。
だから、専門クリニックでは無料カウンセリングを設けている所もあります。決して安い治療費ではないので、納得いくまで治療内容や費用面での相談や確認を行うとよいでしょう。