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AGA治療とは?代表的な治療方法や治療薬の選び方・治療期間・治療薬の注意点も徹底解説します

 更新日:2024/07/11
AGA治療とは?代表的な治療方法や治療薬の選び方・治療期間・治療薬の注意点も徹底解説します

AGA(Androgenetic Alopecia)は、男性型脱毛症のことで、多くの男性が悩んでいる症状のひとつです。

AGA治療には、複数の方法があります。この記事では、代表的な治療方法や治療薬の選び方・治療期間・治療薬の注意点などについて詳しく解説していきます。

中路 幸之助

監修医師
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)

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1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。

AGA治療とは?

頭を抱える男性
AGA(男性型脱毛症)とは、男性の頭頂部や生え際などの髪の毛が徐々に薄くなっていく症状です。
AGA治療には、内服薬であるフィナステリドや外用薬であるミノキシジルが使用されます。フィナステリドは男性ホルモンの働きを抑制し、毛包の退行を遅らせる作用がある薬です。
一方、ミノキシジルは毛髪の成長を促進する作用があります。これらの薬はAGAの進行を遅らせる効果がありますが、完全に治すことはできません。
また、毛髪移植術もAGAの治療法の一つです。自身の健康な頭皮から毛髪を取り出し、薄毛や抜け毛が起こっている部位に移植することで、自然な髪の毛の成長を促します。
ただし、移植後も適切なケアが必要であり、毛髪の再生率や移植部位の状態によっては再度の手術が必要になることもあります。
AGAの治療には、薬による治療や毛髪移植などがありますが、症状が出始めたら早期に治療を始めることが重要です。
また、生活習慣の改善や予防的なケアも併せて行うことで、進行を遅らせられます。

代表的なAGAの治療方法

カルテを持つ医者
AGA(男性型脱毛症)は男性の約半数が50歳までに発症するといわれており、多くの男性が悩まされています。
しかし、現在では内服薬治療や外用薬治療・その他の治療方法によって、AGAの進行を遅らせたり毛髪の成長を促進することが可能です。
代表的な治療方法として、内服薬のフィナステリドや外用薬のミノキシジルがあります。
また、低レベルレーザー療法・自毛植毛・PRP療法・ヘアピース・ウィッグなど、他にも様々な治療方法があります。
ただし個人差があり、必ずしも全員に効果があるわけではありません。AGA治療をする場合は、医師の診断とアドバイスを受けることが重要です。

内服薬

AGAの治療に用いられる代表的な内服薬は、フィナステリドです。
フィナステリドは男性ホルモンの一種であるジヒドロテストステロン(DHT)の生成を抑制する作用があります。
DHTが毛包の退行を促進することがAGAの原因となるため、フィナステリドによってDHTの生成を抑えることでAGAの進行を遅らせることが可能です。
フィナステリドは、通常1日1錠の服用が推奨されます。治療を始めてから半年から1年程度で効果が現れるとされています。
ただし、副作用として性欲低下や勃起障害などが報告されているため、治療前に医師に相談することが重要です。
フィナステリドはAGAの進行を遅らせる効果がありますが、治療を中止するとAGAの進行が再開してしまう可能性があるため、定期的な服用が必要です。

外用薬

AGA(男性型脱毛症)の治療に用いられる代表的な外用薬は、ミノキシジルです。
ミノキシジルは元々は高血圧治療薬として使用されていましたが、頭皮に塗布した場合に毛髪の再生を促進することが発見され、AGAの治療に用いられるようになりました。
ミノキシジルは、頭皮に直接塗布することで薄毛の進行を抑え、毛髪の密度を改善する効果が期待できます。
具体的には、血管拡張作用によって頭皮に十分な栄養を供給し、毛髪の成長に必要な成分を補充することで、毛髪の成長を促進します。
ミノキシジルは、一般的に1日2回、2~3ml程度を頭皮に塗布する外用薬です。
治療を始めてから半年から1年程度で効果が現れ、最大で2年程度で効果が最大化されるとされています。
副作用としては、頭皮のかゆみや炎症が報告されることがありますが、比較的安全な治療法とされています。
ミノキシジルとフィナステリドを併用することで、より効果的な治療が期待できるとされているため、医師と相談して治療方法を検討しましょう。
また、ミノキシジルのほかにもプロペシアジェネリック医薬品・アデノシン・トコフェロールなどの外用薬もAGAの治療に使用されています。
治療を始める前に医師に相談し、正しい使い方を確認することが重要です。また、定期的な使用によって効果が現れるため、継続的な治療を受ける必要があります。

その他の治療方法

AGAの治療には、内服薬治療や外用薬治療以外に以下のような治療方法があります。

  • 低レベルレーザー療法
  • 自毛植毛
  • プレートレットリッチプラズマ療法(PRP療法)
  • ヘアピースやウィッグ

低レベルレーザー療法とは、低出力のレーザーを使用して頭皮に照射することで、毛髪の成長を促進する治療法です。
通常は専用の器具を使用し、自宅での継続的な治療が必要となります。自毛植毛は自分自身の健康な毛髪を移植することで、AGAの進行を止め髪のボリュームを回復する方法です。
植毛方法には、FUT法・FUE法・DHI法などがあります。
プレートレットリッチプラズマ療法(PRP療法)は、自身の血液から抽出した成分を頭皮に注入することで、毛髪の成長を促進する治療法です。
効果は個人差がありますが、毛髪の太さやボリュームを改善する効果が報告されています。ヘアピースやウィッグは、毛髪をカバーするための人工的な毛髪製品です。
装着方法によって自然な見た目を実現できますが、毎日のメンテナンスが必要です。
これらの治療方法はAGAの進行を防止したり、毛髪の成長を促進するために取り入れられます。
しかし、個人差があり必ずしも全員に効果があるわけではありません。治療を考える場合は、医師の診断とアドバイスを受けることが重要です。
治療方法の選択には、患者の症状や状態・年齢・希望する効果・治療費用などが考慮されます。
費用は治療方法によって異なりますが、比較的高額な費用がかかることがあります。
また、治療には時間がかかる場合があるため、治療前に医師に相談し慎重に治療方法を選択することが重要です。

AGA治療薬の選び方

薬三種類
AGA(男性型脱毛症)治療薬を選ぶ際には、自分に合った薬剤を選ぶことが大切です。治療薬には、効果や副作用・使用方法・費用など様々な要素があります。
治療薬の選び方としては、効果や費用に着目して選ぶ方法が一般的です。
それぞれの薬剤の特徴やメリット・デメリットを理解し、医師と十分な相談を行った上で、自分に最適な治療薬を選びましょう。

効果で選ぶ

治療薬を効果で選ぶ場合、以下のような薬剤から選ぶことになります。

  • ミノキシジル(塗布剤)
  • フィナステリド(内服剤)
  • デュタステリド(内服剤)
  • プロシアンジン(シャンプー)

ミノキシジルは血管拡張作用により毛根に栄養や酸素を送り、発毛を促進する効果があります。
効果は個人差がありますが、多くの人で軽度な毛髪再生が見られるのが現状です。
フィナステリドは男性ホルモン(テストステロン)が5αリダクターゼという酵素によってDHTに変換されるのを阻止し、脱毛を抑制する効果があります。
効果は個人差がありますが、多くの人で軽度な脱毛抑制が見られます。
デュタステリドもフィナステリドと同じように、DHTの生成を阻止する効果があると言われており、フィナステリドよりも効果が高く脱毛をより強く抑制できるとされているのです。
プロシアンジンには血管収縮作用により、毛髪の成長を促進する効果があります。ミノキシジルと同様に効果は個人差がありますが、軽度な毛髪再生が期待できます。
これらの治療薬はAGAの進行を遅らせる、あるいは毛髪を再生させる効果がありますが、完全な効果を期待できるわけではありません。
効果には個人差があり、副作用や使用上の注意点もあるため、選択する前に医師と相談することが重要です。

費用で選ぶ

AGA(男性型脱毛症)治療薬を費用で選ぶ場合、以下のような選択になります。

  • ミノキシジル(塗布剤)
  • フィナステリド(内服剤)
  • デュタステリド(内服剤)
  • プロシアンジン(シャンプー)

ミノキシジルは比較的安価で、一般的には他のAGA治療薬に比べて費用が低いことが特徴です。
ただし、継続的な使用が必要であるため、長期的には費用がかかることもあることに注意しましょう。
フィナステリドはミノキシジルに比べるとやや高価で継続的な使用が必要なため、長期的には費用がかかることになります。
デュタステリドはフィナステリドよりも高価であり、副作用がより強く現れることもあります。使用前に医師とよく相談してから使用することが必要です。
プロシアンジンはミノキシジルと同様に比較的安価で、毛髪再生効果が期待できるため費用対効果の面では良い選択肢となる場合があります。
以上のようにAGA治療薬の費用は種類によって異なりますが、安価な治療薬であっても継続的な使用が必要であるため、長期的には費用がかかることになります。
また、副作用や使用上の注意点もあるため、選択する前に医師と相談することが重要です。
治療薬の費用は自費診療である場合が多く、保険適用外のため自己負担が必要となります。
ただし、一部の治療薬は保険適用される場合もあります。治療費用については治療内容や病院によって異なるため、事前に病院に確認することが必要です。
また、自費診療であっても、病院や薬局によって費用が異なる場合があります。そのため、複数の病院や薬局で価格や費用負担の違いを比較検討することが重要です。
また、治療費用を抑える方法として、ジェネリック医薬品の利用が挙げられます。
ジェネリック医薬品は、特許期間が切れた後に同じ成分の薬剤が他社からも販売されることにより、原剤の薬剤と同じ効果を得られます。
ジェネリック医薬品は、原剤の薬剤に比べて費用が安くなっている場合があるのです。
ただし、ジェネリック医薬品も副作用や使用上の注意点があるため、医師の指示に従って使用することが必要です。

AGAの治療期間

カレンダー
AGA(男性型脱毛症)の治療期間は、治療方法によって異なります。

  • ミノキシジル(塗布剤):一般的に、ミノキシジルの効果が現れるまでには最低でも3〜4か月ほどかかるとされています。その後も継続的な使用が必要であり、毎日塗布することが望ましいです。治療を中断すると、脱毛が再発する可能性があるため、注意しましょう。
  • フィナステリド(内服剤):フィナステリドの効果が現れるまでには、一般的に最低でも6か月から1年程度は必要とされています。また、効果を維持するためには継続的に使用することが大切です。フィナステリドも治療を中断すると脱毛が再発する可能性があるため、注意しましょう。
  • デュタステリド(内服剤):デュタステリドはフィナステリドよりも早く効果が現れる場合があります。ただし、副作用が強く出る可能性があるため、医師とよく相談した上で使用することが必要です。
  • プロシアンジン(シャンプー):プロシアンジンの効果が現れるまでには最低でも3〜4か月は必要です。プロシアンジンは毎日使用することで効果が望めます。

以上のように、AGAの治療期間は治療方法によって異なります。
治療期間中は毎日の継続的な使用が必要であり、効果が出るまでに時間がかかるため、根気よく続けることが大切です。また、治療効果が現れた後も、継続的な使用が必要です。治療をやめると再度抜毛が増えるため、1年半は治療継続が必要であることも覚えておいてください。

AGA治療薬の注意点

医者とエクスクラメーションマーク
AGA治療を行う際は、いくつか注意点があります。
事前に医師に聞くべきことが明確になったり、リスクを把握した上で治療を受けられたりするため、注意点はしっかりと把握しておきましょう。
ここから、AGA治療を受ける際の注意点についてご紹介していきます。

女性や子供は使わない

AGA治療薬には、女性や子供が使用すべきでないものもあります。一般的に、以下のような注意点があります。

  • フィナステリド(内服剤):フィナステリドはAGAの進行を抑え、髪の毛が生え変わる周期を正常に戻す治療薬です。アメリカの医薬品管理局であるFDAでも認可されており、世界中で利用されているため、安全性は高いといえるでしょう。また、男性の薄毛の原因と女性の薄毛の原因は異なるため、フィナステリドを女性に使用しても効果はないとされています。
  • デュタステリド(内服剤):デュタステリドはAGAの進行を遅らせるだけでなく、発毛や育毛を促す効果も期待できます。しかし、主な役割としてはAGAの原因に作用して発症を遅らせることですので、発毛を促すことを目的とする場合はミノキシジルなどのほうが効果的です。また、デュタステリドには催奇形性のリスクがあるため、妊娠中の女性には使用できません。

以上のように、AGA治療薬には様々な種類があり、それぞれ使用目的や効果が異なります。
医師に相談し、あなたにあった治療薬を選んでもらうようにしましょう。

副作用が起こる可能性がある

AGA治療薬には副作用が起こる可能性があることに注意が必要です。一般的に、以下のような副作用が報告されています。

  • フィナステリド(内服剤):フィナステリドの主な副作用は性機能障害(勃起障害・性欲減退・射精障害など)であり、副作用発現率は比較的低いですが長期間の使用では発現率が高くなる可能性があります。また、頭皮のかゆみや肝機能障害のリスクもあるため、異常を感じた場合はすぐに医師に相談するようにしましょう。
  • デュタステリド(内服剤):デュタステリドの主な副作用は、フィナステリドと同様に性機能障害とされています。フィナステリドよりも発現率が高いため、子供を望んでいる場合は使用を控えるようにしましょう。
  • デュタステリド(内服剤):デュタステリドはフィナステリドよりも早く効果が現れる場合があります。ただし、副作用が強く出る可能性があるため、医師とよく相談した上で使用することが必要です。
  • ミノキシジル(塗布剤):ミノキシジルには内服薬と外用薬の2種類が存在し、それぞれ副作用が異なります。外用薬はかゆみや発疹などの頭皮トラブルがあり、内服薬は動悸やめまいがあるとされています。副作用の発症頻度は低いですが、使用する際は医師に相談するようにしましょう。

以上のように、AGA治療薬には副作用が起こる可能性があることに注意が必要です。
副作用が発現した場合には、治療を中止するか、医師に相談して適切な対処を行う必要があります。
また、医師に治療薬の適切な使用方法を確認することも重要です。

編集部まとめ

指摘する医者
AGA治療には複数の方法があり、内服薬・外用薬・その他の治療方法があります。

人によってどの治療方法や治療薬が合っているかは異なるため、治療薬を選ぶ際には、効果や費用を考慮することが重要です。

治療期間は薬剤によって異なりますが、3ヶ月から数年程度必要とされます。治療薬の注意点は、女性や子供は使用しないようにし、副作用も考慮することです。

ぜひ本記事を参考に、あなたに合ったAGA治療を検討してください。

この記事の監修医師