薄毛を治すAGA治療の｢種類｣や｢効果｣を医師が解説 プロペシア･ザガーロ･ミノキシジルとは?

大西先生

AGAとは、「男性型脱毛症」を意味する「AndroGenetic Alopecia」の略称です。主に成人男性に見られる脱毛症のことを指します。頭頂部や額の生え際から徐々に髪が細くなり、髪が抜け、地肌が見えるようになっていきます。

大西先生

まだはっきりとわかっていない部分も多いのですが、遺伝やジヒドロテストステロン（DHT）という男性ホルモンの影響などが考えられています。

大西先生

AGAは進行性なので自然に改善されることはなく、何も対策をせずに放っておくと、どんどん進行してしまう可能性があります。

大西先生

治療できます。医療が発達した現代、薄毛は「病院やクリニックで治療できる疾患」です。お薬や低出力レーザーなど、いくつかの治療法があります。

大西先生

まず、お薬としては先ほどの「DHT」というホルモンの産生を抑制する「プロペシア」や「ザガーロ」などの飲み薬のほか、発毛効果を促進させることを目的とした「ミノキシジル」などがあります。「ミノキシジル」は血流を改善する効果があるので、発毛をつかさどる「毛乳頭細胞」に十分な栄養を供給して髪の毛の成長を促進します。

大西先生

個人差はありますが、治療を始めて4ヶ月目で抜け毛が減っているのを実感される方が多く、6ヶ月目には毛髪も濃くなり、見た目にもはっきりとわかるほどに改善するでしょう。治療を始めて1年後には、治療開始前のお写真と比較してかなり良くなっている方が多いですね。

大西先生

こちらも個人差はありますが、専門の医療機関で治療を行えば、ほとんどの方に発毛の可能性は十分あります。しかし、ごく一部の方はある程度の発毛現象が見られても、本人が望むほどの発毛まで至らないというケースもあります。

大西先生

「プロペシア」や「ザガーロ」で起こりうる副作用としては、性欲減退や勃起機能障害（ED）などといった男性機能低下、肝機能障害などです。「ミノキシジル」では「手足のむくみ」などが聞かれることもありますが、いずれの薬でも、実際にこれらを訴えてきた方はほぼいらっしゃいません。万が一、これらの副作用が気になった場合も、薬をやめるとすぐに戻ります。

大西先生

そうですね。AGA治療は近年になって治療薬や治療方法が確立され、医療機関で適切な治療を受けられるようになり、さまざまなデータが蓄積されてきています。当院では、日本臨床医学発毛協会で蓄積された治療経過の研究データを有効に活用し、一人ひとりに合わせた治療を提案しています。

大西先生

医薬品以外では、毛髪の生成・育成に必要となる「亜鉛」や各種「ビタミン」などのサプリメントも有用です。髪の毛は、 毛母細胞の細胞分裂により生み出されていますが、この過程で十分な亜鉛の補給がないと、細胞分裂が活発に起こらず、毛髪の生成が滞ってしまいます。亜鉛を摂取することで、毛母細胞の細胞分裂をスムーズにします。

大西先生

世界的にも日本人は薄毛を気にする傾向が強いと言われていますが、それでいて「体質だから」「もう歳だし」などと諦めてしまう方が多いようです。薄毛は、医療機関で治療できる時代ですので、諦めずにお近くの医療機関で相談してみてください。早ければ早いほど、結果もすぐに出ます。