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「子宮筋腫の主な5つの症状」はご存知ですか?前兆となる初期症状も医師が解説!

 公開日:2024/06/03
「子宮筋腫の主な5つの症状」はご存知ですか?前兆となる初期症状も医師が解説!

子宮筋腫の症状とは?Medical DOC監修医が子宮筋腫の症状・初期症状・セルフチェック法・予防法・早期発見法や何科へ受診すべきかなどを解説します。気になる症状がある場合は迷わず病院を受診してください。

阿部 一也

監修医師
阿部 一也(医師)

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医師、日本産科婦人科学会専門医。東京慈恵会医科大学卒業。都内総合病院産婦人科医長として妊婦健診はもちろん、分娩の対応や新生児の対応、切迫流早産の管理などにも従事。婦人科では子宮筋腫、卵巣嚢腫、内膜症、骨盤内感染症などの良性疾患から、子宮癌や卵巣癌の手術や化学療法(抗癌剤治療)も行っている。PMS(月経前症候群)や更年期障害などのホルモン系の診療なども幅広く診療している。

「子宮筋腫」とは?

子宮筋腫とは、女性の子宮に良性の腫瘍、つまりできものが形成される疾患です。
多くの場合は、ホルモンバランスの変動がその発生に関与しており、特に生殖可能な年齢の女性に多くみられます。閉経後には自然に縮小していくケースもあります。
診断は、婦人科的な診察や、超音波検査やMRIなどを用いて行われます。
初期の段階で筋腫が小さく、症状がない場合には経過観察が可能です。
治療を行う際には、薬物治療や手術が行われます。薬物治療は、偽閉経療法という月経を止める薬物を使用します。手術の場合は、子宮をとる子宮全摘術と、筋腫のみをとる筋腫核出術(きんしゅかくしゅつじゅつ)があります。手術の際、お腹を開く開腹術や、腹腔鏡を用いた手術があります。腹腔鏡手術では、開腹術と比べると術後の癒着(ゆちゃく)が少ないことなどのメリットがあります。しかし、筋腫の大きさやできた場所によっては腹腔鏡手術が難しい場合もあります。
女性に多くみられ、子宮筋腫と似た症状を呈する疾患として、子宮内膜症があります。この子宮内膜症との違いは、子宮内膜症では子宮内膜、もしくはそれに似た組織が、子宮以外の場所で増えてしまうのに対し、子宮筋腫はあくまで子宮に病変ができることです。

子宮筋腫の種類

子宮は、外側から漿膜(しょうまく)、筋層、内膜というような層構造をしています。
子宮筋腫は、できる部位によって以下のように種類が分けられています。

粘膜下筋腫(ねんまくかきんしゅ)

粘膜下筋腫は、子宮の内膜直下にできる筋腫です。
月経時の出血が多くなったり、不正出血の原因になったりしやすく、場合によっては貧血を引き起こすこともあります。
小さくても症状が出やすく、また不妊や流産の原因になりやすいです。

筋層内筋腫(きんそうないきんしゅ)

筋層内筋腫は、子宮の筋層内に発生します。筋腫が大きくなると、腹部の膨満感や圧迫感を感じることがあります。また、月経痛が激しくなることもあります。また、不妊や流産の原因になることもあります。

漿膜下筋腫(しょうまくかきんしゅ)

漿膜下筋腫は、子宮の外側の漿膜に近い部分に形成される筋腫です。
このタイプの筋腫は子宮の外に向かって成長するため、大きくなるまで症状が出にくいという特徴があります。

子宮筋腫の代表的な症状

それでは、子宮筋腫の代表的な症状をご紹介します。

多量の月経出血

子宮筋腫が原因で、過多月経(かたげっけい;通常よりもはるかに多い月経出血)があり、貧血を引き起こすこともあります。
鉄分を含むサプリメントを摂取して貧血のリスクを減らすことが推奨されますが、根本的な解決とはなりません。
多量出血が見られる場合は、貧血のリスクがあるため速やかに婦人科を受診して、医師の診断を受け、治療方針を検討することが重要です。

月経痛の悪化

子宮筋腫は強い月経痛を引き起こす原因の一つともなります。
特に、子宮の壁にある筋層内筋腫や子宮内腔に近い粘膜下筋腫が存在する場合、月経時に強い痛みを感じることがあります。これは、筋腫が子宮の正常な収縮を妨げ、血流の障害を引き起こすためです。
月経痛が顕著な場合、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)やホルモン療法などで症状の管理が可能ですが、痛みが持続する場合は医師の診察を受け、子宮筋腫などが見られないかをチェックすることが重要です。

不正出血

不正出血とは、月経時以外にもみられる出血のことです。
子宮筋腫は不正出血の原因となることがあります。特に粘膜下筋腫が原因で、通常の月経周期外に出血が発生することがあります。このタイプの筋腫は子宮内膜に近いため、軽微な刺激で出血を引き起こしやすくなるのです。不正出血が繰り返し発生する場合、貧血を引き起こすリスクも高まるため、早期の医療相談が推奨されます。

不妊

子宮筋腫は不妊の一因となることがあります。特に子宮内膜に影響を与える粘膜下筋腫や子宮の形状を変える大きな筋腫は、受精卵の着床を妨げることがあります。また、筋腫が卵管近くに位置する場合は、卵子の移動を阻害し、受精の過程に影響を与える可能性があります。
不妊に関しては、自己判断せずに婦人科や生殖分野の専門医による診断と治療を受けるようにしましょう。

腹部膨満感とガスの増加

子宮筋腫が大きくなると、消化管を圧迫し、腹部の膨満感やガス(おなら)の増加が起こることがあります。食事の調整や適度な運動が一時的な改善に役立ちますが、症状が続く場合は医師の診察をお勧めします。
このような症状がある場合、消化器科の診察を受けることが有益ですが、根本的な原因が子宮筋腫であれば婦人科での詳細な検査が必要です。

子宮筋腫の前兆となる初期症状

それでは、ここからは子宮筋腫の初期症状として現れる可能性がある症状について述べていきます。

軽い不正出血や点状出血

月経周期と無関係に軽い出血や点状出血が見られることがあります。これは子宮内膜が刺激された結果として起こることがあります。安静にするとともに、出血の量や周期を記録しておくことが役立ちます。これにより、医師が状態をより正確に評価できます。
不正出血はさまざまな原因によるものですが、子宮筋腫の可能性もあるため、放置せずに婦人科などを受診しましょう。

性交痛

子宮筋腫が原因で性交痛を感じることがあります。
特に子宮の壁に筋腫がある場合や、筋腫が大きくなって子宮の形を変える場合に、性交中の不快感や痛みが生じることがあります。この症状は、筋腫の位置や大きさによって異なります。性交痛が継続する場合は、婦人科の専門医に相談することが重要です。

頻尿

子宮筋腫が膀胱に圧力をかけることで頻尿が生じることがあります。特に漿膜下筋腫や大きな筋腫が膀胱近くに位置する場合、尿の貯留や排尿に影響を及ぼすことがあります。これらの症状が現れた場合は、子宮筋腫の前兆として現れることがあり、適切な診断と治療が必要です。まずは、泌尿器科を受診することが多いかも知れませんが、子宮筋腫が発見された場合には婦人科で詳しく調べてもらうことが大切です。

子宮筋腫の主な原因

ここからは、子宮筋腫の考えられている原因について解説します。

ホルモンバランスの乱れ

エストロゲンとプロゲステロンのバランスの乱れは、子宮筋腫の成長を促進してしまう要因の一つです。特にエストロゲンの過剰は筋腫の成長を刺激することが知られています。
婦人科での診察が推奨されます。ホルモンバランスのチェックと必要に応じてホルモン治療が考慮されるでしょう。緊急性は低いですが、症状が進行すると生活の質に影響を与えるため、早めの相談が望ましいです。

遺伝的要因

家族歴に子宮筋腫がある場合、同じ状態を持つリスクが高まります。遺伝的な背景が筋腫の発生に寄与することがあります。こうした場合には、婦人科で相談し、家族歴を医師に伝えることが重要です。遺伝的要因が疑われる場合は、定期的な検診が推奨されますが、通常、緊急性は低いです。

肥満

肥満は、子宮筋腫の発症リスクを高める可能性が示唆されています。
太ることと子宮筋腫の発症メカニズムとの関係については、まだ不明な部分もあります。しかし現時点では、体脂肪が増加することで、エストロゲンの過剰産生が促されます。そして、子宮筋腫の細胞を増殖させるように働いているというというメカニズムが考えられています。
肥満であることが全て子宮筋腫につながるわけではありません。しかし、長期的な健康管理の観点から早めの対応が推奨されます。

高血圧

高血圧は子宮筋腫の成長に関与する可能性があると考えられています。研究によれば、血圧の上昇は平滑筋細胞の損傷やサイトカインの放出を引き起こす可能性があります。そして、それによってアテローム性動脈硬化と同様の過程で子宮筋腫の発症または増殖のリスクが高まるのではないかと指摘されています。
このように、高血圧は子宮筋腫のリスクファクターの一つとして考えられており、血圧の管理が全体的な健康管理のみならず筋腫のリスク軽減に役立つ可能性があります。

未出血

出産を経験していない女性は子宮筋腫のリスクが高いとされます。これは、出産がホルモンレベルに影響を与えるためと考えられます。
未出産が原因で、子宮筋腫のリスクが高まる可能性はあるものの、直接的な緊急性は低いです。しかしながら、子宮筋腫以外の子宮頸がんや子宮体がんなどの婦人科的な疾患の早期発見のため、婦人科などでの定期的な検診が推奨されます。

すぐに病院へ行くべき「子宮筋腫の症状」

ここまでは子宮筋腫の症状を紹介してきました。
以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。

月経時の出血が大量だったり、月経時以外に出血があったりする症状がある場合は、婦人科へ

月経時の出血が多いことを、過多月経とも呼びます。また、月経時以外にも出血がみられることを、不正出血といいます。
過多月経や不正出血の症状は、子宮筋腫の他にも、子宮頸がんや子宮体がんなどの他の婦人科疾患のサインであることもあります。早めに婦人科を受診するようにしましょう。

受診・予防の目安となる「子宮筋腫」のセルフチェック法

  • ・月経時の出血が多い症状がある場合
  • ・月経痛が悪化する症状がある場合
  • ・めまいや息切れ、動悸などの貧血の症状がある場合

子宮筋腫の予防法・早期発見方法

子宮筋腫を予防する方法について、確立されたものはありません。しかし、健康的な生活を送ることで、子宮筋腫のリスクを低減させる効果が期待できます。また、定期的な婦人科検診を受けることで早期発見につなげることも大切です。

定期的な婦人科検診

定期的な婦人科診察や超音波検査により、子宮筋腫の早期発見が可能となります。早期に発見することで、より効果的な治療が行え、症状の悪化を防ぐことができます。
一般的に、女性は年に一度のペースで婦人科検診を受けることが推奨されています。特に30歳を超えた女性は、子宮筋腫のリスクが高まるため、定期的な検査を怠らないようにすることが重要です。

健康的な体重を維持する

健康的な体重を維持することは、体内のホルモンバランスを正常に保ち、特にエストロゲンの過剰な増加を防ぐことにつながります。これが子宮筋腫の成長を抑える効果が期待されます。
高脂肪食を避け、果物や野菜を豊富に取り入れた食事を心がけることが推奨されます。また、適度な運動を継続することで体重管理を行い、肥満を避けることが重要です。

定期的な運動をする

定期的な運動は、子宮筋腫の予防に役立つ可能性があるという研究があります。
その研究では、週あたり少なくとも 4 時間の活発な活動をすると子宮筋腫の発症が減少したと報告されています。
定期的な運動は、子宮筋腫のみならず、乳がんの予防にも効果があることがしられています。運動によって、インスリンというホルモンを低下させることができることも、こうした効果の一助になっているのではないかと考えられています。

「子宮筋腫の症状」についてよくある質問

ここまで子宮筋腫の症状を紹介しました。ここでは「子宮筋腫の症状」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

子宮筋腫が大きくなるとどのような症状が現れますか?

阿部 一也阿部 一也 医師

子宮筋腫が大きくなると、下腹部の圧迫感や痛み、頻尿、便秘、重い月経出血が現れることがあります。また非常に稀ですが、尿閉症状が出ることもあります。これらの症状は、筋腫が周囲の器官に圧力をかけるために起こります。

子宮筋腫ができると体のどこが痛みますか?

阿部 一也阿部 一也 医師

子宮筋腫があると、主に下腹部に痛みを感じることが多いです。また、大きな筋腫がある場合は腰痛や腹部全体の不快感、腹部膨満感が現れることもあります。これは筋腫が周囲の組織や器官に圧力をかけるためです。

子宮筋腫ができると体調はどのように変化していきますか?

阿部 一也阿部 一也 医師

子宮筋腫ができると、重い月経出血や不正出血が起こり、貧血になることがあります。すると、めまいやだるさといった症状が現れます。また、下腹部の痛みや圧迫感、頻尿や便秘といった症状も現れます。

編集部まとめ

今回の記事では、子宮筋腫の症状や予防方法、早期発見について解説しました。
子宮筋腫は、多くの女性に見られる良性の腫瘍であり、症状があれば早めに婦人科を受診するようにしましょう。現時点では、確実な予防方法についてはわかっていない部分もありますが、健康的な食生活や運動などを行い、太りすぎないように注意することが大切ではないかと考えられています。また、定期的に婦人科検診を受け、早期発見につなげましょう。

「子宮筋腫の症状」と関連する病気

「子宮筋腫の症状」と関連する病気は7個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

婦人科の病気

泌尿器科の病気

内科・血液内科の病気

「子宮筋腫の症状」と関連する症状

「子宮筋腫の症状」と関連している、似ている症状は8個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

関連する症状

子宮筋腫が引き起こす症状には、上記のようなものがあります。これらの症状がある場合には、正確な診断を受けるために医療機関を受診するようにしましょう。

この記事の監修医師