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「舌がんステージ別」の症状はご存じですか?”生存率”や受診の目安も歯科医師も解説!

 公開日:2026/04/15
「舌がんステージ別」の症状はご存じですか?”生存率”や受診の目安も歯科医師も解説!

舌がんのステージとは?メディカルドック監修医が舌がんのステージ別の症状・余命・生存率・予後や何科へ受診すべきかなどを解説します。気になる症状がある場合は迷わず病院を受診してください。

豊栖 久美子

監修歯科医師
豊栖 久美子(歯科医師)

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国立大学歯学部卒。一般開業医にて勤務後、医療法人の歯科部門として開業する。一般診療に加え訪問診療に携わる。出産後は歯科医師国家試験の予備校に勤務。生徒の指導に加え、記事の執筆・監修、国試の解説動画の作成を行う。現在は歯科医院のHPの記事・コラム作成などWebライターとして活躍中。

「舌がん」とは?

舌がんは口腔内のがんの中で、最も発生頻度が高いがんです。50~60歳代に多くみられますが、20~40歳代でもみられることがあるので、若年層でも注意してください。
しかし、5年生存率は70~85%と高く、早期発見・早期治療で治る可能性が高いがんです。初期症状である硬いしこりや口内炎のような潰瘍が2週間以上続く場合は、できるだけ早く医療機関を受診しましょう。

舌がんのステージ別の症状

舌がんのステージは1~4まであり、がんが進行するに従ってステージが上がっていきます。舌がんのステージは、がんの進行具合によって分類されているTNM分類の組み合わせによって決まっています。
TNM分類とは、

  • T:元々のがんである原発腫瘍の広がり
  • N:リンパ節への転移の有無
  • M:遠隔転移の有無

を意味し、がんの広がりによってステージが上がります。こちらでは舌がんのステージ別に症状をご紹介するので参考にしてください。

舌がん・ステージ1の症状

舌がん・ステージ1は、がんの大きさが2cm以下、深さが5㎜以下のもので、まだがんが小さい状態です。
症状としては、舌縁に白色や赤色のびらん、硬いしこり、治りの悪い口内炎等があります。
舌がんは見た目の変化で発見しやすいので、日頃からのセルフチェックが大切です。症状が2週間以上治らない場合は、早めに歯科や口腔外科、耳鼻咽喉科を受診することをおすすめします。

舌がん・ステージ2の症状

舌がん・ステージ2はステージ1のがんが少し大きくなったものですが、リンパ節や他の臓器への転移はない状態です。まだがんの初期の状態と言えるため、完治の可能性が高いです。
症状としては、ステージ1と同じような舌の違和感や、舌の痛みや腫れなどがあります。がんが舌の深いところに進行していると、舌を動かしにくくなることがあります。
がんの初期状態とはいえ、大きくなっているので舌に痛みや動かしづらさを感じたらすぐに、口腔外科や耳鼻咽喉科を受診してください。

舌がん・ステージ3の症状

舌がん・ステージ3はがんが大きくなり、リンパ節への転移が認められる状態です。
症状としては、強い痛みが現れるようになり、飲み込みにくい、話しにくいなどの日常生活に影響がみられ始めます。また、リンパ節にも転移しているので、リンパ節に腫れや痛みがあります。
上記のような症状がある方は、早急に口腔外科や耳鼻咽喉科を受診してください。ステージ3まで進行すると、再発のリスクも高いので、術後の定期健診も必要です。

舌がん・ステージ4の症状

舌がん・ステージ4はがんが大きくなり、リンパ節や他の臓器にまで転移がみとめられる状態です。がんが広がっているので、舌の症状が目立つようになり、全身状態の悪化がみられます。
治療としては、がんが取りきれる場合は外科手術をすることもありますが、放射線治療、抗癌剤、免疫療法の組み合わせが主流です。しかし、転移があると治療が難しく、予後も悪いことが多いので、QOLを維持するために緩和ケアを考える必要もあります。また、治療の副作用もあるので、一人一人に適した治療法を考える必要があります。

舌がんのステージ別の余命・生存率

舌がんのステージ別の余命・生存率はステージが上がるごとに低くなります。初期の舌がんは完治できる可能性が高いので、がんの早期発見・早期治療に努めましょう。舌に違和感があるならば、速やかに医療機関を受診してください。

舌がん・ステージ1の余命・生存率

5年生存率は約90%と言われています。
ステージ0の舌がんと比べると、広がってはいますが手術によってがんの組織を取りきることができる範囲なので、予後も良好で完治することが多いです。
舌にびらんや口内炎、しこりを感じた場合は口腔外科や耳鼻咽喉科を受診してください。口腔内診査のあと、生検、MRIやCT等の画像検査によりがんの有無や広がりを調べてもらえます。
治療としては、外科手術が主で、がん組織がある舌の箇所を切除する「舌部分切除術」を行うことが多いです。放射線治療を併用することもあります。

舌がん・ステージ2の余命・生存率

5年生存率は約87%と言われています。ステージ1よりもがんは大きくなっていますが、どこにも転移がなく、まだ初期のがんといえる段階なので完治することも多いです。検査・治療法ともにステージ1と変わらないことが多いです。しかし、がんが大きい場合は、舌の大半を切除することになり、舌の再建手術が必要な場合もあります。

舌がん・ステージ3の余命・生存率

5年生存率は約60%と言われています。ステージ2と異なり、リンパ節への転移がみられます。口腔内診査のあと、生検、画像検査を行い、がんの位置や大きさ、周囲組織への転移の有無、リンパ節の腫れなどを確認します。
治療としては、がん組織を切除する外科手術が一般的ですが、リンパ節に転移している場合は、リンパ節郭清でリンパ節を切除する必要があります。手術で、がん組織を全て取りきるために舌の大部分を切除しなくてはいけないこともあり、その場合は舌の再建手術も必要です。ステージ3は再発のリスクが高いので、放射線療法や抗癌剤、免疫療法等を組み合わせてがんの縮小や再発を抑える必要があります。
一度治っても、再発のリスクがあるので定期健診は必ず受けるようにしましょう。

舌がん・ステージ4の余命・生存率

5年生存率は約48%と言われています。ステージ3よりもがんが広がり、リンパ節や他の臓器への転移がみられます。転移があると完治が難しく、予後も悪いのが一般的です。
一般的な検査のあと、PETや骨シンチグラフィで全身や骨へのがんの広がりの有無と程度を調べます。外科手術、放射線療法、抗癌剤、免疫療法等を組み合わせての治療になりますが、QOLを維持するために緩和ケアを考える必要もあります。治療の副作用もあるので、一人一人の病状に合わせた治療が必要になります。

舌がんの予後は良い?悪い?

舌がんの予後は、早期発見がカギになります。転移のないステージ1、2までは、予後が良く完治する可能性が高いです。しかし、ステージ3以降になると、転移がみられ完治が難しく再発のリスクも高まります。がんの発見が早ければ早いほど予後が良く、完治する可能性は高くなります。
舌がんはセルフチェックをしやすいがんなので、舌に異常を感じたり、口内炎が治らない、しこりがある場合は、速やかに歯科や口腔外科、耳鼻咽喉科を受診しましょう。また、治療後の2年間は再発が多いので、1~2ヶ月毎の定期健診を必ず受けましょう。間隔は狭まりますが、約5年間の定期健診での経過観察が推奨されています。

「舌がんのステージ」についてよくある質問

ここまで舌がんのステージ別の症状や余命・生存率などを紹介しました。ここでは「舌がんのステージ」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。

舌がんの進行スピードは早いのでしょうか?

豊栖 久美子歯科医師豊栖 久美子(歯科医師)

舌がんの進行スピードは個人差が大きいため、一概には言えません。体質や年齢、性別、遺伝、リスク因子などの個人差が影響すると言われています。リスク因子で言えば、喫煙や過度のアルコール摂取、口腔内が慢性的な刺激にさらされている、口腔内が不衛生である場合、舌がんの進行スピードを速めるリスクとなります。
舌癌はセルフチェックしやすいがんなので、初期の段階での受診も多く、早期発見しやすいがんです。しかし、中には初期の段階でも、リンパ節に転移して広がってしまう進行スピードが早い場合もあります。舌に違和感がある場合は、医療機関を速やかに受診することをおすすめします。

まとめ

舌がんは20代の若年層でもみられるがんです。舌にしこりがある、口内炎が治らない等の違和感がある場合は歯科や口腔外科、耳鼻咽喉科を受診することをおすすめします。舌がんは初期で発見できれば、完治が可能ながんです。がんが大きくなる前の早期発見・早期治療が完治のカギとなるので、違和感を見過ごさないことが大切です。

「舌がん」に関連する病気

「舌がん」から医師が考えられる病気は8個ほどあります。
各病気の詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

歯科系

舌に関連する病気

舌にできるがんなので、舌の異物と間違われやすいです。がんでなくても、前がん病変である可能性があるので2週間以上、異常が続く場合は医療機関を受診しましょう。

「舌がん」に関連する症状

「舌がん」に関連する症状は7個ほどあります。
各症状の詳細についてはリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

舌がんの疑いがあるサイン

  • 舌の痛み
  • 舌のびらん
  • 硬いしこり
  • 出血しやすい
  • 粘膜のただれ
  • 舌が動かしにくい

舌の病気は多く、舌がんと症状が似ている場合があるので、病気の鑑別が難しいことがあります。2週間以上、症状が治まらない場合は舌癌の疑いがあるので医療機関を受診しましょう。

この記事の監修歯科医師