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口内炎の症状や原因、治療方法とは

 更新日:2023/03/27

口内炎(読み方:こうないえん)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。

この記事の監修ドクター:
西 とも子 先生 にし歯科医院 院長

口内炎とは

口内炎とは、口内の粘膜に起こる炎症の総称です。
頬や唇の裏の粘膜、のど、舌など、口内のあらゆる粘膜にでき、痛みや不快感から生活の質を低下させます。
乳幼児から高齢者まで、老若男女幅広く発症します

口内炎にはいくつかの種類があります。円形で白っぽい最も一般的なアフタ性口内炎は、ストレスや疲れがたまって抵抗力が低下した時などに起こりやすいといわれます。その他、入れ歯の不具合など外的刺激が原因の外傷性口内炎、カンジダ菌によるカンジダ性口内炎などがあります。

西 とも子 先生 にし歯科医院 院長ドクターの解説
口内炎は口の中の粘膜に生じる炎症の総称です。原因はいろいろありますが基本的にはウィルス性のものが多く、体調が落ちてきたときに表面化しやすいです。痛みを強く感じることが多いです。痛みを感じない場合でも、がんの初期症状の場合もあるので、数週間経っても治らない場合は受診しましょう。

口内炎の症状

口内炎はたくさん種類がありますが、よくみられる口内炎の症状を中心に説明します。

アフタ性口内炎(潰瘍性口内炎)
一般的にもっとも多くみられる口内炎ですが原因ははっきりわかっていません。ストレスや疲れによる免疫力の低下、睡眠不足、栄養不足(ビタミンB2が欠乏すると口内炎ができます)などが考えられています。
アフタ性口内炎にかかると、赤く縁取られた2~10mm程度の丸くて白い潰瘍が、ほお・唇の内側・舌・歯ぐきなどに発生します。小さなものが2~3個群がって発生することもあります。普通は10日前後で自然に消滅してあとは残りません。

カタル性口内炎
入れ歯や矯正器具が接触したり、ほおの内側を噛んでしまったりしたときの細菌の繁殖、熱湯や薬品の刺激などが原因で起こる口内炎です。口の粘膜が赤く腫れたり水疱ができたりします。アフタ性とは異なり、境界が不明瞭で、唾液の量が増えて口臭が発生したり、口の中が熱く感じたりすることもあります。また、味覚がわかりにくくなることもあります。

そのほかの口内炎
ウイルスが原因で起こる口内炎も多くあります。
単純ヘルペスウイルスの感染が原因のヘルペス性口内炎(口唇へルペス)は、主に唾液などの接触感染や飛沫感染によって感染します。ほかにも梅毒・淋病・クラミジアなど、性感染症による口内炎があります。多発性ウイルス性口内炎は、口の粘膜に多くの水ぶくれが形成され、それが破れてびらんを生じることがあり、発熱や強い痛みが伴うことがあります。
また、真菌の一種であるカンジダ菌は、もともと口の中に存在する常在菌のひとつですが、免疫力が低下すると増殖してカンジダ性口内炎を発症します。口の中に白い斑点ができて、それが破れると赤くただれることがあります。

西 とも子 先生 にし歯科医院 院長ドクターの解説
口の中にクレーターのような窪みのある潰瘍ができ、痛みが強い場合もあります。通常10日前後で症状は改善します。
また、あっていない入れ歯や虫歯などの放置により、歯や詰め物の尖った所が原因で傷ができることもあります。まれにがん化することもあるといわれています、気がついたら速やかに受診しましょう。
口角炎の場合は症状が長引くことも多く、原因によっては数ヶ月以上続くこともあります。

口内炎の原因

口内炎の原因はさまざまです。
ストレスや栄養不足などによる免疫力低下や、口の中を噛んでしまうなどの物理的刺激、ウイルスなどによる感染、原因不明な場合もあります。
特定の食べ物や薬物、金属が刺激となってアレルギー反応を起こすアレルギー性口内炎、喫煙の習慣により口の中が長期間熱にさらされることにより起こるニコチン性口内炎などもあります。
また、口腔がんのような他の病気の一症状として口内炎が起こる場合もあります。そのような際には自然に治りませんので、病院受診して相談してください。

口内炎の検査法

口内炎の検査は、通常特別な検査は行わずに、診察だけで診断することになります。
口内炎は通常、10日前後で自然に治りますが、2週間以上改善しない場合には、しっかり検査をする必要が生じます。
なぜなら、何らかの全身性の病気が原因で口内炎を生じている可能性があるからです。
血液検査で炎症の度合いを調べたり、CT検査で腫瘍の有無を調べたりすることで診断します。

西 とも子 先生 にし歯科医院 院長ドクターの解説

原因はいろいろありますが、通常はウィルス性の場合が多いです。ストレスや疲労等で体調が落ちてきたときにできることが多いです(免疫力の低下)。また、入れ歯や歯科金属が合ってないことによって傷ができ、口内炎になることもあります。診察に関しては、外傷性の物であれば視診で判断できますし、それ以外のものは顕微鏡などを用いた検査や問診を参考にして判断します。

口内炎の治療方法

多くの口内炎は、10日前後で自然に治ることが多いので、何もせずに様子を見ることも1つの方法です。
何か治療を行う場合には、主に、薬物療法・レーザー治療などがあります。

薬物療法
薬を使って口内炎を改善するには、口内炎の原因に合った薬を使用することが大切です。
殺菌や消毒効果、抗炎症作用のある薬(軟膏・シール・飲み薬など)も市販薬で販売されています。
ウイルス性口内炎では、原因となっているウイルスに効く抗ウイルス薬を使用します。

レーザー治療
殺菌や消炎鎮痛、組織の活性化などの効果があるレーザーを使用します。
これにより痛みが和らぎ、治癒を早める効果があるといわれています。

西 とも子 先生 にし歯科医院 院長ドクターの解説

炎症を抑えるうがい薬を使用したり、ステロイド剤を患部に貼ったり塗ったりします。また、最近では症状の緩和、治癒促進のためレーザー照射を行ない治療することも増えました。大きさにもよりますが、通常1週間から10日程度で治ります。但し、口内炎が大きい場合や2週間以上様子を見ても治らない場合は、何か他に原因があるかもしれません。また痛みがなくてもこのような状態になっている場合は悪性腫瘍の疑いもありますので、いずれの場合でも症状が出たら速やかに歯科医に相談しましょう。

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