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「セロトニン」が少ないと「顔」にどのような特徴が現れるかご存知ですか?【医師解説】

 公開日:2026/04/16
「セロトニン」が少ないと「顔」にどのような特徴が現れるかご存知ですか?【医師解説】

セロトニンが少ないと顔にどのような特徴が現れる?メディカルドック監修医がセロトニンが不足すると現れる症状や病気についても解説します。

木村 香菜

監修医師
木村 香菜(医師)

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名古屋大学医学部卒業。初期臨床研修修了後、大学病院や、がんセンターなどで放射線科一般・治療分野で勤務。その後、行政機関で、感染症対策等主査としても勤務。その際には、新型コロナウイルス感染症にも対応。現在は、主に健診クリニックで、人間ドックや健康診断の診察や説明、生活習慣指導を担当している。また放射線治療医として、がん治療にも携わっている。放射線治療専門医、日本医師会認定産業医。

「セロトニン」とは?

「セロトニン」とは?

セロトニンは脳内で働く神経伝達物質の一つで、精神状態や体のリズムを整える役割があります。主に脳や消化管で作られ、感情や睡眠、食欲、体温など多くの生理機能の調整に関わっています。
精神を落ち着かせる作用があるため、「幸せホルモン」と呼ばれることもあります。セロトニンのバランスが崩れると、気分の落ち込みや睡眠障害などが起こることがあります。

セロトニンはどこから分泌されるの?

セロトニンはどこから分泌されるの?

セロトニンは体内のさまざまな場所で作られる神経伝達物質です。特に多く存在するのは消化管と脳です。体内のセロトニンの大部分は腸のクロム親和性細胞と呼ばれる細胞で作られており、腸の運動や消化機能の調整に関与しています。
一方で、精神状態や睡眠、感情の調整に関係するセロトニンは脳内で作られています。脳では主に脳幹の縫線核という部位で合成され、そこから脳の広い領域へ神経信号として伝えられます。
腸で作られるセロトニンと脳で作られるセロトニンは直接行き来するわけではありませんが、食事や腸内環境、生活習慣などが脳内セロトニンの働きにも影響すると考えられています。そのため、セロトニンの働きを保つためには、生活習慣や食事のバランスも重要になります。

セロトニンの働き(役割)

セロトニンの働き(役割)

セロトニンは心と体のバランスを整える神経伝達物質です。精神面だけでなく、睡眠や食欲、痛みの感じ方など多くの機能に関与しています。ここでは代表的な働きを紹介します。

精神を安定させる

セロトニンは感情を安定させる働きを持っています。不安やイライラを抑え、精神状態を落ち着かせる役割があります。ストレスが強い状態が続くとセロトニンの働きが低下し、気分の落ち込みや不安感が強くなることがあります。

睡眠リズムを整える

セロトニンは睡眠ホルモンであるメラトニンの材料になります。日中にセロトニンが分泌されることで、夜にメラトニンが作られやすくなり、自然な睡眠リズムが保たれます。セロトニンが不足すると、寝つきが悪くなることがあります。

食欲をコントロールする

セロトニンは満腹感の調整にも関与しています。脳内のセロトニンが低下すると食欲のコントロールが乱れ、甘いものを過剰に摂取しやすくなることがあります。食事内容や生活リズムもセロトニンの働きに影響します。

痛みの感じ方を調整する

セロトニンは神経の働きに影響を与え、痛みの感覚にも関係しています。セロトニンの働きが弱くなると、頭痛や体の痛みを感じやすくなることがあります。慢性的な痛みの背景として、神経伝達物質のバランスが関係している場合もあります。

自律神経のバランスを保つ

セロトニンは自律神経の働きを整える役割があります。自律神経は心拍や体温、消化などを調整する重要なシステムです。セロトニンが不足すると、自律神経のバランスが乱れ、疲労感や体調不良を感じることがあります。

セロトニンが少ないとどんなデメリットがある?

セロトニンが少ないとどんなデメリットがある?

セロトニンが不足すると、精神面だけでなく身体にもさまざまな影響が出る可能性があります。ここでは代表的な影響を紹介します。

気分の落ち込みが起こる

セロトニンが低下すると、気分の安定が保たれにくくなります。その結果、落ち込みや不安感が強くなることがあります。意欲の低下や興味の減少などの変化が現れる場合もあり、日常生活に影響することがあります。

睡眠の質が低下する

セロトニンは睡眠リズムを整える役割を担っています。不足すると寝つきが悪くなったり、途中で目が覚めやすくなったりすることがあります。睡眠不足が続くと、さらに精神状態や体調に影響が出ることがあります。

ストレスに弱くなる

セロトニンはストレスへの耐性にも関係しています。分泌量が低下するとストレスを強く感じやすくなり、疲労感やイライラが増えることがあります。長期間続くと心身の不調につながる可能性があります。

セロトニンが少ないと顔にどのような特徴が現れる?

セロトニンが少ないと顔にどのような特徴が現れる?

セロトニンは感情の調整や神経活動のバランスに関わる神経伝達物質です。そのため分泌量が低下すると、精神状態や自律神経の変化を通じて表情や顔つきにも影響することがあります。
近年の研究では、抑うつ状態では顔の表情パターンや他者から受ける印象が変化することが示されています。また、セロトニン神経系は感情表出や痛みの表情にも関与していることが報告されています。ここでは研究知見を踏まえ、顔に現れる可能性のある特徴について解説します。

悲しい表情を示す

セロトニンの働きが低下すると、感情の調整機能が弱まり、表情にネガティブな感情が現れやすくなることがあります。抑うつ状態の人では、悲しみや疲労を示す表情が増える傾向が報告されています。
表情筋の動きや顔の印象を解析した研究でも、軽度の抑うつ状態では悲しみを示す表情が増えることが確認されています。セロトニンは情動処理に関わる脳領域と関係しており、その変化が顔の表情として表れる可能性があります。

笑顔などのポジティブな表情が減る

セロトニンは感情の安定や報酬系の働きに関係しています。分泌量が低下すると、楽しいと感じる刺激への反応が弱まり、笑顔などのポジティブな表情が減ることがあります。
顔表情の研究では、抑うつ傾向のある人では笑顔を示す頻度が減少し、周囲からの印象も変化することが報告されています。このような表情の変化は、本人が自覚していない場合もあります。

表情が乏しくなる

セロトニン神経系は感情表出に関わる神経ネットワークと密接に関係しています。そのため、セロトニンの働きが低下すると表情筋の活動が減少し、顔の動きが少なくなることがあります。
周囲からは無表情や元気のない印象として受け取られることがあります。実際に表情解析研究では、抑うつ状態の人では顔の動きのパターンが減少する傾向が示されています。

皮膚が薄くなる可能性

セロトニンは神経系だけでなく皮膚の細胞にも作用することが知られています。研究では、セロトニンが皮膚の線維芽細胞に作用し、細胞外マトリックスの合成に影響することが示されています。
ヒトを対象とした研究はまだ十分ではありませんが、セロトニンの働きが低下すると皮膚の状態に変化が生じる可能性が考えられています。その結果として皮膚のハリが低下し、しわが目立ちやすくなる可能性が指摘されています。

痛みに対する反応が強まる、あるいは弱まる

セロトニンは痛みの感じ方を調整する神経伝達物質でもあります。セロトニンの働きが変化すると、痛み刺激に対する表情反応が変わることがあります。
研究では、セロトニン神経系が痛みに対する顔表情の強さに関与することが示されています。人によっては痛みに対する表情が強く現れる場合もあれば、逆に反応が弱くなることもあり、神経系のバランスによって変化すると考えられています。

セロトニンが少ないと現れる症状

セロトニンが少ないと現れる症状

セロトニンが不足すると、精神的な症状と身体的な症状の両方が現れることがあります。ここでは代表的な症状を紹介します。

気分の落ち込み

セロトニンの低下は気分の変化と関係しています。意欲が出ない、何をしても楽しく感じないなどの状態が続くことがあります。日常生活への興味が減少することもあります。

不安感の増加

セロトニンは不安を抑える働きがあります。不足すると不安感や緊張が強くなることがあります。理由がはっきりしない不安を感じることもあり、精神的な負担につながる場合があります。

睡眠障害

寝つきが悪い、夜中に何度も目が覚めるなどの症状がみられることがあります。セロトニンは睡眠ホルモンの生成に関係しているため、分泌量の変化が睡眠に影響します。

慢性的な疲労感

セロトニンの不足は自律神経の乱れを引き起こすことがあります。その結果、十分に休んでも疲れが取れない状態になることがあります。集中力の低下やだるさを感じることもあります。

食欲の変化

セロトニンは食欲の調整にも関係しています。低下すると甘いものを強く欲することがあります。食事量が増えたり、逆に食欲が低下したりする場合もあります。

セロトニンが少なくなるとどんな病気になりやすい?

「男性ホルモンと食べ物」についてよくある質問

セロトニンのバランスの乱れは、いくつかの精神疾患や身体症状と関係することが知られています。ここでは、セロトニンの減少が関連している可能性のある疾患を紹介します。

うつ病

うつ病は気分の落ち込みや意欲の低下が続く精神疾患です。脳内の神経伝達物質のバランスが関係しており、セロトニンの低下が関与していると考えられています。精神科や心療内科で治療を受けることが重要です。

不安障害

強い不安や恐怖を感じる状態が続く疾患です。セロトニンの働きが低下すると不安の調整がうまくいかなくなることがあります。治療には薬物療法や心理療法が用いられることがあります。

睡眠障害

セロトニンは睡眠ホルモンの生成に関係しています。不足すると睡眠リズムが乱れ、不眠症などの症状が起こることがあります。生活習慣の改善や専門医による治療が必要になる場合があります。

セロトニンの分泌を促す方法

セロトニンの分泌を促す方法

セロトニンは生活習慣の影響を受けやすい神経伝達物質です。日常生活を整えることで、分泌を促すことが期待できます。

朝日を浴びる

朝の光を浴びることで脳内のセロトニン神経が刺激されます。起床後に太陽光を浴びる習慣は、体内時計を整えるうえでも重要です。散歩などの軽い活動を組み合わせると効果が高まります。

リズム運動を行う

ウォーキングやジョギングなどの一定のリズムを伴う運動は、セロトニン神経を活性化すると考えられています。継続的な運動はストレスの軽減にもつながります。

バランスのよい食事

セロトニンはトリプトファンというアミノ酸から作られます。大豆製品、乳製品、魚などを含む食事をバランスよく摂取することが大切です。ビタミンB群も合成に関与しています。

規則正しい生活

睡眠と覚醒のリズムを整えることはセロトニンの働きを保つうえで重要です。就寝時間と起床時間を一定に保つことで体内時計が安定します。

ストレスをためない

慢性的なストレスはセロトニンの働きに影響することがあります。適度な休息や趣味の時間を持つことで、心身のバランスを保つことが大切です。

「セロトニンと顔つき」についてよくある質問

「セロトニンと顔つき」についてよくある質問

ここまでセロトニンと顔つきについて紹介しました。ここでは「セロトニンと顔つき」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。

セロトニンが増えると現れる症状について教えてください。

木村 香菜医師木村 香菜(医師)

セロトニンの働きが整うと、気分の安定や睡眠の改善がみられることがあります。日中の意欲が高まり、ストレスを感じにくくなる場合もあります。また、睡眠の質が改善することで疲労感が軽減することもあります。

うつ病を疑う顔つきについても教えてください。

木村 香菜医師木村 香菜(医師)

うつ病では表情が乏しくなったり、目の輝きが弱く見えたりすることがあります。口角が下がり、疲れた印象になることもあります。ただし顔つきだけで診断することはできません。気分の落ち込みが続く場合は医療機関の受診が勧められます。

まとめ

セロトニンは心と体のバランスを保つ重要な神経伝達物質です。不足すると気分の落ち込みや睡眠障害などの症状が現れることがあります。また、精神状態や生活習慣の影響により、顔つきや表情の変化として現れることもあります。
日常生活では、朝日を浴びること、適度な運動、バランスのよい食事、規則正しい生活を意識することがセロトニンの働きを整えることにつながります。心身の不調が続く場合は、医療機関への相談を検討することが大切です。

「セロトニン」と関連する病気

「セロトニン」と関連する病気は10個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

精神・神経系

神経・頭痛関連

消化器系

その他

セロトニンは精神状態や睡眠、痛みの調整などに関わる神経伝達物質です。その働きが乱れると、精神疾患だけでなく頭痛や消化器症状など、さまざまな病気と関係することがあります。

「セロトニン」と関連する症状

「セロトニン」と関連している、似ている症状は10個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

関連する症状

  • 気分の落ち込み
  • 不安感が強くなる
  • 眠れない(不眠)
  • 食欲の変化
  • 集中力の低下
  • 腹痛や下痢
  • イライラしやすい
  • 表情が乏しくなる

セロトニンは感情や睡眠、食欲、自律神経など多くの機能に関与しています。不足すると精神的な症状だけでなく、頭痛や消化器症状など身体の不調として現れることもあります。

この記事の監修医師