「温かいものを食べると鼻水が出る理由」はご存知ですか?【管理栄養士監修】

温かいものを食べると自然と鼻水が垂れてしまうことはありませんか。特に外食中など、人と一緒にいる状況で鼻水が出てしまうのは避けたい方もいるでしょう。
本記事では、温かいものを食べると鼻水が出る理由や鼻水が出ないようにする工夫を紹介します。得られた知識を日常でも実践してみてはいかがでしょうか。

監修管理栄養士:
武井 香七(管理栄養士)
保有免許・資格
管理栄養士資格
目次 -INDEX-
温かいものを食べると鼻水が出る理由
温かいものを食べて鼻水が出る理由は、風邪のときとは異なります。本項で紹介するのは以下の3点です。
体内の温度を一定に保とうとするため
温かいものを食べるとき、鼻から湯気を吸い込みます。鼻の粘膜は、熱を感知して体内の温度を下げようと鼻水を分泌させます。
胃や皮膚への刺激で副交感神経が活発化する
温かいものを食べると胃や皮膚も熱の刺激を受け、一時的に交感神経が優位になり、自律神経が乱れます。自律神経のバランスを整えるため、反射的に副交感神経が活発化します。神経系の作用で鼻の粘膜から鼻水が分泌されるでしょう。
寒暖差アレルギーの疑いもある
寒暖差アレルギーは、寒い環境で温かいものを食べるときに発症することがあります。外部環境と食べるもので身体は急な温度変化を感知します。温度差が7度以上の場合は注意が必要です。寒暖差アレルギー(血管運動性鼻炎)は、急な温度変化による血管の拡張・収縮が原因と考えられています。
温かいものを食べて鼻水が出る人の特徴
温かいものを食べて鼻水が出やすい方の特徴は以下の3点です。
- 鼻の粘膜が敏感
- 自律神経が敏感
- アレルギー体質
鼻水は体内の温度変化に反応して出るため、少しの変化にも敏感な方は鼻水が出やすいでしょう。また、アレルギー体質の方も温かいものを食べるときの刺激に敏感なことが予測されます。
鼻水が出ないようにする方法
鼻水が出るのは生理現象で意図的には止められません。鼻水が出る要因を抑える方法を以下で2点紹介します。
一気食いせず少しずつ食べる
鼻水が出やすくなるのは急な温度変化が関与しています。少しずつ食べると、温度差を体感でき、体内への刺激を緩和できるでしょう。また、一気食いすると温かいものをお顔に近づけてしまいませんか。湯気が直接鼻に入り込まないように少しずつ食べるとよいでしょう。
上着を羽織って体を冷やさない
寒い環境で温かいものを食べるときは、衣服で身体の冷えを抑えるのが重要です。温度差が大きくなるほど自律神経に影響しやすくなるため、上着で身体を温めておきましょう。冬場の気温が低いときだけでなく、夏場のクーラーで冷えた室内でも有効です。
まとめ
温かいものを食べると鼻水が出る理由と対策方法を紹介しました。
鼻水が出てしまうのは、鼻の粘膜への刺激や自律神経の乱れが関与しています。急な温度変化に注意しましょう。
湯気が出ているものは、少しずつ食べることで刺激の緩和が期待できます。また、身体を冷やさないように衣服などで体温調節をするとよいでしょう。
温かいものを食べると鼻水が止まらなくなる方は、試してみてはいかがでしょうか。
参考文献