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40代・50代の「血便」は放置厳禁? 痛くない原因は『大腸がん』の可能性も…【医師解説】

 公開日:2026/03/01
【医師解説】40代・50代の「血便」は放置厳禁? 痛くない原因は大腸がんの可能性も…

40代・50代になると、「大腸ポリープ」や「大腸がん」など、さまざまな病気が血便の原因になります。痛みがなくても重大な病気のサインの可能性があるため、自己判断せずに適切な検査をして、血便になった理由を確かめることが大切です。今回は、かなもり内科婦人科クリニックの金森先生に、血便の要因と大腸内視鏡検査の重要性を聞きました。

※2025年12月取材。

金森 瑛

監修医師
金森 瑛(かなもり内科婦人科クリニック)

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2012年獨協医科大学医学部医学科卒業。獨協医科大学病院 臨床研修医。2014年獨協医科大学 内科学(消化器)講座。2016年足利赤十字病院 内科、2019年同院 内科 副部長。2022年独立行政法人国立病院機構宇都宮病院 消化器病センター医長・内科系診療部長、2024年獨協医科大学医学部 内科学(消化器)講座 講師。医学博士、日本内科学会総合内科専門医、日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医、日本肝臓学会肝臓専門医、日本医師会認定産業医。

なぜ40代以降になると血便が増えるのか?

なぜ40代以降になると血便が増えるのか?

編集部

なぜ40代以降になると血便が増えるのですか?

金森 瑛先生金森先生

加齢とともに腸の粘膜が弱くなり、ポリープや痔などの症状が起こりやすくなるためです。また食生活やストレス、運動不足による便秘も原因の一つで、硬い便が肛門を傷つけて出血することもあります。さらに、40代以降は大腸がんの発症率が上昇する時期でもあるため、血便が増えるのです。

編集部

血の色で原因がわかることはありますか?

金森 瑛先生金森先生

ある程度の目安にはなります。鮮やかな赤色なら肛門や直腸に近い部位からの出血、暗い赤や黒っぽい血便だと大腸の奥や、胃などの上部消化管から出血している可能性があります。ただし血便の色だけでなく、しっかり検査をして原因を見極めることが重要です。

編集部

痛みがない血便もありますか?

金森 瑛先生金森先生

あります。特に、大腸ポリープや初期の大腸がんでは痛みがほとんどなく、血便のみが唯一のサインということもあります。また、痔も必ず痛みを伴うわけではないので注意が必要です。

編集部

便潜血検査で陰性だったとしても、血便が出ていることもあるのですか?

金森 瑛先生金森先生

はい。出血の量が少ない場合や断続的な出血がある場合は、検出できないこともあります。そのため、検査結果が陰性でも安心せず、血便を自覚したら医療機関を受診しましょう。

病気を見つけられる検査は…

病気を見つけられる検査は…

編集部

血便が出た場合、どんな検査を受けるのですか?

金森 瑛先生金森先生

まず問診と診察をおこない、必要に応じて大腸カメラ(大腸内視鏡検査)を実施します。大腸カメラだと腸の内側を直接観察できるため、ポリープや炎症、がんを早期に発見できます。

編集部

大腸カメラは痛みがあると聞きます。

金森 瑛先生金森先生

最近では鎮静剤を使う施設もあり、その場合は眠っている間に検査を終えることができます。また、細いスコープの使用や医師の技術向上により、比較的楽に受けられるようになっています。不安なことがあれば、遠慮なく医師に相談してください。

編集部

ポリープが見つかった場合はどうなりますか?

金森 瑛先生金森先生

良性であれば、その場で切除できます。切除したポリープは、病理検査で悪性(がん)か良性かを判断します。がんを早期発見できれば、内視鏡治療だけで切除できる可能性があり、手術や抗がん剤治療を避けられることもあります。

編集部

大腸カメラで異常が見つからない場合、どういった病気が考えられますか?

金森 瑛先生金森先生

黒っぽい便(タール便)が出る胃潰瘍、十二指腸潰瘍、小腸出血などが疑われます。該当する場合は、出血した部位を特定するために胃カメラやCT、小腸内視鏡などを併用することもあります。

血便が出たら、まずは何をすべき?

血便が出たらまずは何をすべき?

編集部

血便がわかったとき、まず何をすればよいですか?

金森 瑛先生金森先生

一度だけの出血でも軽視せずに色・量・回数を記録し、早めに病院へ行ってください。特に鮮血が大量に出たり、貧血症状(めまい・息切れなど)があったりする場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。

編集部

状態をメモしておくことが大事なのですね。

金森 瑛先生金森先生

はい。あとは、血便が出たときに携帯電話などで便の写真を撮っておくことをおすすめします。その写真を医師に見せれば、色や量などを正確に伝えることが可能です。

編集部

痔の薬など、市販薬で様子を見るのは危険ですか?

金森 瑛先生金森先生

そうですね。痔だと思って軟膏などで自己治療すると、がんや潰瘍をはじめ重い病気を見逃す可能性があります。出血が続く場合は必ず医師の診断を受けましょう。

編集部

受診するなら何科がよいですか?

金森 瑛先生金森先生

まずは、消化器内科や胃腸科で診てもらいましょう。どちらに行くか迷った場合は消化器内科で相談し、必要に応じて胃腸科と連携してもらうと安心です。

編集部

血便が出ないようにするには、どうしたらよいでしょうか?

金森 瑛先生金森先生

血便の理由によりますが、大腸がんや大腸ポリープなどを予防するなら、定期的に大腸カメラの検査を受けることをおすすめします。痔や便秘などが原因となって出血している場合は、それぞれ適した予防策を取ることが大事ですね。特に、便秘は痔の要因にもなり得るので、食物繊維や水分を十分に取り、適度な運動をおこなって改善に努めましょう。また、アルコールや香辛料は肛門の血流を悪化させるため、摂取する際は控えめにしてください。

編集部

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

金森 瑛先生金森先生

「これは痔に違いない」と思っても、まずは受診して確認することが大切です。実際に痔で治療が済む場合もあれば、痔ではなく重い病気が隠れていることもあります。自己判断で放置せず、早めに医師に相談してください。必要に応じて大腸カメラをおこない、早期発見につなげていきましょう。

編集部まとめ

出血は体からの大切なサインのため、軽い症状でも早めに専門医へ相談しましょう。これが自分を守る第一歩です。大腸カメラをうまく活用することで、安心と早期発見につなげたいですね。

医院情報

かなもり内科婦人科クリニック
所在地 埼玉県さいたま市緑区美園4丁目10-1 シモンイースト美園
診療科目 内科、婦人科、消化器内科、消化器外科
診療時間 【内科】月火木金土:9:00~12:00 / 16:00~18:00
【婦人科】月火木:9:00~12:00
休診日 水・日・祝

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