「眉間のしわにボトックス」は有効なのか? 表情が不自然になるリスクと対策を医師が解説

ふと鏡を見たとき、額や眉間のしわが気になることはありませんか。これらのしわは年齢だけでなく、“日常の表情のクセ”が関係していることもあります。そのような悩みに対して、筋肉の動きを抑えてしわを目立たなくするボトックス(ボツリヌストキシン)治療 が注目を集めています。一方で、表情が不自然になるのではないかという不安を感じる方も少なくないようです。そこで、ボトックスの仕組みや効果、自然な仕上がりに導くためのポイントなどについて、YOUR FACEの大島先生に詳しく解説していただきました。

監修医師:
大島 恵美(YOUR FACE)
額・眉間のしわとボトックス治療の基本

編集部
額や眉間にできるしわは、なぜ目立ちやすいのでしょうか?
大島先生
額や眉間は、顔の中でも感情表現で頻繁に動く部位です。眉を上げたりしかめたりすることで筋肉が繰り返し収縮し、しわが刻まれやすくなります。加齢によりまぶたが下がると、目を開けるために無意識に眉を上げる癖がつき、しわが深くなることもあります。視力の低下で目を細める動作も原因の一つです。また、加齢に伴い顔の骨が小さくなっていくことも大きく影響します。とくに、額は顔の中で占める範囲が広く、人の視線が行く目元のすぐ近くなので、眉間と合わせて老けた印象を与えやすい部位でもあります。
編集部
ボトックス治療はどのような仕組みでしわを改善するのか教えてください。
大島先生
ボトックスは「ボツリヌストキシン」という成分を使い、神経から筋肉へ伝わる信号を一時的にブロックすることで筋肉の動きを抑える治療です。これにより、額や眉間の表情筋の動きを抑え、しわが寄りにくいようにします。施術後2〜3日ほどで効果が現れ、3〜4カ月ほど持続します。その後、神経伝達が回復することで自然に元の状態へ戻ります。
編集部
額や眉間へのボトックスは、どのような方に適しているのでしょうか?
大島先生
「表情を動かすとしわが深くなる方」「不機嫌そうに見える方」などに向いています。また、若い世代でも、将来的にしわが刻まれるのを防ぐ「予防目的」で施術を受ける方が増えていますね。一方で、皮膚のたるみが強い方や過去の施術によって眉の位置が変化している場合は、別の治療が適していることもあります。カウンセリングで自分の表情や筋肉の動きを確認することが重要です。
表情が不自然になるリスクと効果の実際

編集部
ボトックス治療の後で「表情がこわばる」「不自然になる」と聞いたことがあります。本当でしょうか?
大島先生
実際、注入量や部位のバランスが適切でないと、不自然な表情になることがあります。特に必要な量には個人差があり、ネット上で示される一般的な量を鵜呑みにすることは危険です。また、眉を上げて目を開ける癖がある方の場合は、目が開きにくくなることもあります。理想の仕上がりや動きをどこまで残したいかを医師と共有し、少量から始めることも選択肢の一つです。足りなければ後から調整することもできる治療なので、担当の医師と相談しながら進めることが重要です。
編集部
効果が強く出すぎてしまった場合、どのような症状が現れるのでしょうか?
大島先生
眉やまぶたが動かしづらくなる、笑ったときに不自然になるといった違和感が生じることがあります。眉の形が不自然に変わり、眉尻だけ動くなどの左右差が出ることもあります。これらの症状は追加で少量の注入をおこない、バランスを整えることがあります。時間の経過とともに改善することもありますが、気になる場合は早めに医師へ相談することをおすすめします。一人ひとりにあった正確な注入デザインが必要となるため、医師の経験値や治療方針の共有、可能なら治療後も同じ医師が経過観察をしてくれるクリニックを選ぶことが大切です。
編集部
ボトックス注入後、どのように元に戻っていくのでしょうか?
大島先生
効果は一般的に約3〜4カ月持続し、その後徐々に神経伝達の回復とともに筋肉の動きが回復して自然な状態に戻ります。ただし、大量かつ頻回に使用すると、ボトックスに対する抗体ができて効果が出にくくなることがあります。複数のクリニックに渡ってボトックス治療を検討されている方は、以前ボトックス治療を受けた時期や部位を必ず医師にお伝えください。また、妊活中や授乳中の方は胎児や乳児への影響が懸念されるため施術は避けましょう。適切な間隔で継続することで、無理なく印象を改善しながら、しわの予防ができます。
施術後の経過とトラブル回避のポイント

編集部
注入後に腫れや内出血が出ることはありますか? どのくらいで落ち着くのか教えてください。
大島先生
注射針を使用するため、軽い腫れや赤み、内出血が出ることがあります。多くは数時間から数日で落ち着き、内出血が出ても1〜2週間で自然に消えます。ただし、施術後すぐは見た目に変化が少なくても、後から内出血が出てくる場合もあるため注意が必要です。施術当日は長時間の入浴、運動、飲酒など血流を促す行為を避け、清潔を保つことが回復を早めるポイントです。
編集部
表情に違和感がある場合、受診や修正は可能なのでしょうか?
大島先生
ボトックスの効果は一時的なため、時間の経過とともに自然に薄れていきます。とはいえ、強い違和感や表情の左右差がある場合には、早めに施術したクリニックへ相談しましょう。注入部位の調整や、場合によっては追加の処置で改善できるケースもあります。放置せずに相談することで、次回以降の施術計画に活かすこともできます。
編集部
不自然な仕上がりや治療後の違和感を避けるために、クリニック選びで注目すべきポイントはありますか?
大島先生
ボトックスは、注入量や部位の見極めによって仕上がりが大きく変わる施術です。自分の表情の癖や筋肉の動きを丁寧に診てくれる医師が理想です。また、ボトックスは継続することで表情のバランスが改善することもあるため、長期的に相談できるクリニックを選びましょう。ヒアルロン酸のように、入れて形を変える治療とは目的が異なるため、説明の丁寧さも確認しておくと安心です。
編集部まとめ
ボトックス注射は、しわを改善するだけでなく、表情のバランスを整えることで明るく若々しい印象を与える治療です。しかし、注入量や部位の調整を誤ると、思わぬ違和感につながることもあります。重要なことは、医師との打ち合わせをおこなった上で、自分に合った自然な仕上がりを目指し治療を進めることであると教えていただきました。本稿が読者の皆様にとって、ボトックス治療を安心して受けていただくためのきっかけとなりましたら幸いです。
医院情報

| 所在地 | 〒105-7090 東京都港区東新橋1丁目8-2カレッタ汐留47階 |
| アクセス | 都営大江戸線「汐留駅」 徒歩1分 ゆりかもめ「汐留駅」 徒歩2分 JR・東京メトロ「新橋駅」 徒歩3分 |
| 診療科目 | 美容外科 |




