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顔が大きく見える原因はご存じですか? 小顔になる治療法の種類・持続期間も医師が解説!

 公開日:2025/02/12

「スタイルが良く見える」「目鼻立ちがはっきりして見える」などの理由で、小顔に憧れる人は多いと思います。しかし、マッサージや美顔器などによるセルフケアで小顔にしようとするのは難しいものです。そんなときに活用したいのが、美容施術です。今回は、顔を小さくする施術にはどのような方法があるのか、「アンジークリニック」の名倉先生に解説していただきました。

名倉 直彌

監修医師
名倉 直彌(アンジークリニック)

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東京医科大学医学部卒業。その後、東京医科大学茨城医療センター勤務、都内の美容クリニックで院長を務める。2021年、東京都渋谷区に「アンジークリニック」を開院。日本外科学会、日本甲状腺外科学会、日本臨床外科学会、日本形成外科学会、日本乳癌学会、日本外傷学会の各会員。

顔が大きく見える原因

顔が大きく見える原因

編集部編集部

「顔が大きく見える」という悩みは多いと聞きます。何が原因なのでしょうか?

名倉 直彌先生名倉先生

顔が大きく見える原因は多岐にわたります。もともと骨格がガッチリしていたり、エラが張っていたりするようなタイプの人は、顔が大きく見えがちです。また、首が細かったり、肩幅が狭かったりすると相対的に顔が大きく見えてしまうこともあります。

編集部編集部

骨格や体格などの生まれつきの原因以外には、どんなものがありますか?

名倉 直彌先生名倉先生

例えば、頬や顎がたるんでいると、顔が大きく見えてしまうことがあります。また、「表情筋」という顔の筋肉が衰えると、その筋肉に乗っている脂肪や皮膚組織が垂れ下がってしまいます。それにより、顔の輪郭がぼやけ、顔が大きく見えてしまいます。そのほか、紫外線を長い時間浴びることも皮膚のたるみにつながります。

編集部編集部

ほかにもありますか?

名倉 直彌先生名倉先生

顔に脂肪が蓄積したり、顔がむくんでいたりすることも、大きく見えてしまう原因になり得ます。顔に脂肪がたまると二重顎になり、顔の輪郭がぼやけてしまいます。また、首との境目もわからなくなり、顔が大きく見えてしまうかもしれません。そのほか、顔がむくむとまぶたが腫れたり、目が小さくなったりして、より顔が大きく見えてしまうでしょう。

編集部編集部

様々な要因で顔が大きく見えてしまうのですね。

名倉 直彌先生名倉先生

そうですね。加えて、「硬いものやガムなどを食べるのが好き」といった日常的な癖が、顔を大きくする原因になることがあります。前述したような行為をすると「咬筋」という噛むときに使う筋肉が鍛えられ、肥大してしまうことにより、顔が大きく見えてしまうのです。

小顔治療の種類

小顔治療の種類

編集部編集部

小顔にする治療法には、どのようなものがありますか?

名倉 直彌先生名倉先生

例えば、美容皮膚科の領域でいえば「ボトックス注射」が小顔治療の定番です。ボトックスとは、ボツリヌス菌から抽出されたタンパク質の一種であり、シワの改善に多く用いられる治療です。また、シワ改善だけでなく、フェイスラインをすっきりさせたり、エラの張りを改善したりする効果も期待できるので、小顔にしたい人には人気の治療法です。

編集部編集部

なぜ、ボトックス注射で小顔効果が期待できるのでしょうか?

名倉 直彌先生名倉先生

ボトックスを筋肉に注射すると、その筋肉の働きが弱まり、筋肉が萎縮するからです。エラの張りが目立つという人にボトックスを注射すると、一過性の筋肉麻痺が生じて筋肉が細くなり、エラの張りが目立たなくなるのです。

編集部編集部

永久的に効果が期待できるのですか?

名倉 直彌先生名倉先生

いいえ、ボトックス注射の効果が持続する期間は3~6カ月程度とされています。効果の持続期間には個人差があり、施術部位や使用する薬剤、筋肉の強度などによって異なりますが、「効果が落ちてきたな」と思ったら、再び注射をすることで効果を長く保つことができます。また、ボトックス注射と合わせてヒアルロン酸注射を顎におこなうと、フェイスラインがすっきりしてさらに小顔効果が期待できる場合もあります。

編集部編集部

ボトックス注射は繰り返すことが必要なのですね。

名倉 直彌先生名倉先生

繰り返し治療をおこない、効果が続いている状態をキープすると、少しずつ効果の持続期間が長くなってきます。筋肉をきちんと萎縮させることができるので、はじめは半年おきに治療をしていたのが、やがて1年おきでよくなるなど、次第に治療間隔が長くなっていくのです。

編集部編集部

注射をするだけで小顔になれるのはいいですね。

名倉 直彌先生名倉先生

ただし、ボトックス注射で小顔が期待できるのはエラが張っているなど筋肉が原因となる場合です。そのため、顔が大きく見える原因に応じて、施術のメニューを正しく選択する必要があります。

切らない美容整形で小顔に見せるには?

切らない美容整形で小顔に見せるには?

編集部編集部

ボトックス注射以外には、どのような小顔治療がありますか?

名倉 直彌先生名倉先生

現在、高い人気を誇るのが「糸リフト」や「スレッドリフト」と呼ばれる治療です。特殊な糸を皮膚のなかに埋め込み、たるみを改善する治療法です。従来、顔のたるみを改善するにはメスを入れて筋肉をリフトアップする「フェイスリフト」という治療がおこなわれてきましたが、糸リフトであればメスを入れる必要がないので、施術跡がほとんど残らず、気づかれにくいという特徴があります。

編集部編集部

糸リフトはどのような人に適しているのでしょうか?

名倉 直彌先生名倉先生

加齢や紫外線の浴びすぎなどによるたるみが原因で、顔が大きく見えるのが悩みという人に適している治療法です。糸リフトの治療をおこなうとフェイスラインが引き締まり、小顔効果が得られるだけでなく、肌のハリや弾力がアップしたり、若々しく見えたりといった効果も期待できます。

編集部編集部

小顔だけでなく色々な効果があるのですね。

名倉 直彌先生名倉先生

糸リフトは適切に治療をすると、2~3年小顔効果が持続します。また、皮膚の内部を治療することで、たるみにくくする効果も期待できます。

編集部編集部

顔が大きく見える原因によって治療法を選択することが必要なのですね。

名倉 直彌先生名倉先生

生まれつきの骨格や体格が原因となって顔が大きく見えている場合には、直接骨を削ったり、骨格矯正が必要になったりすることもあります。また、脂肪が多い場合には特殊な超音波を当てて皮膚の深層にある筋膜を収縮させ、筋膜をキュッと引き締める「HIFU」などの治療が有効になる場合もあります。あとは、「硬いものやガムを好んで食べる」といった日常的な習慣を改めることも大切です。そうしたセルフケアをおこなっても顔が大きく見えて困るという場合には、ぜひ専門医にご相談ください。

編集部編集部

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

名倉 直彌先生名倉先生

顔が大きく見える原因には様々なものがあり、治療効果を期待するには、原因を正しく見定めてくれる医師にかかるのが一番です。まずはカウンセリングを受け、顔が大きく見える原因の診断をしてもらい、それに適した治療を提案してくれる医師を選びましょう。

編集部まとめ

顔が小さく見えるとスタイルが良く見え、また、目鼻立ちもくっきりしてきます。美容皮膚科の領域では小顔に見せることができる治療選択肢はあるので、まずはカウンセリングで医師に相談してみてはいかがでしょうか。

医院情報

アンジークリニック

アンジークリニック
所在地 〒150-0002 東京都渋谷区渋谷1-23-16 cocoti3F
アクセス JR・東京メトロ「渋谷駅」 徒歩4分
診療科目 美容外科、美容皮膚科

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