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奥菜恵が抱える「難治性の病気」全身に広がる恐怖で頭が真っ白に(1/2ページ)

 公開日:2024/08/20
奥菜恵「ふと気づいたら肌に異変が」。尋常性白斑という病を受け止めて前向きに生きる。

「尋常性白斑」は、あまりなじみのない病名かもしれません。今回お話を伺った奥菜恵さんも、最初は「これは何だろう?」と思うだけで、すぐには病気とは気がつかなかったそうです。原因もわからず、誰もが発症する可能性のある白斑。その初期症状や治療、その後の生活や気持ちについて奥菜さんと、皮膚科専門医・指導医である大島昇先生とお話しいただきました。

【動画で見る】異変を放置…奥菜恵が発症した難治性の病「白斑」の原因を専門医が解説

奥菜 恵さん

奥菜 恵(女優)

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1992年、フジテレビドラマ『パ☆テ☆オ』でデビュー。『打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』 (岩井俊二監督)などの話題作に多数出演。2008年には、映画『シャッター』でハリウッドデビュー。2023年、映画「キリエのうた」にも出演。2024年4月には15年ぶりの写真集「Okina Megumi」を発売。2024年6月からはナイロン100℃ 『江戸時代の思い出』 に出演するなど、精力的に活動中。

大島 昇先生

監修医師
大島 昇(渋谷駅前おおしま皮膚科 院長)

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日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。“患者さま目線のクリニック”をモットーに、保険診療から自由診療まで幅広く対応し、あらゆる皮膚トラブルに最適な治療を提案。確かな技術が必要な粉瘤手術やほくろ、アザなどのレーザー治療にも定評がある。

ふとした瞬間に見つけた“白い斑点”が私の人生を変えた

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大島 昇先生大島先生

最初に尋常性白斑だとわかった時はどんなお気持ちでしたか?

奥菜 恵さん奥菜さん

「尋常性白斑です」とお医者様から伝えられた時は、すごくショックな気持ちと、全身に広がっていく恐怖で、頭が真っ白になりました。

大島 昇先生大島先生

ご家族の反応はいかがでしたか?

奥菜 恵さん奥菜さん

もちろん心配はしてくれていましたが、命に関わる病気ではないので、そこまで深刻になるわけではなく「とにかくできることは全部やろう」といった感じでしたね。

大島 昇先生大島先生

尋常性白斑の公表を決断したのはどうしてですか?

奥菜 恵さん奥菜さん

もともと公表するつもりはありませんでした。自分が開発した美容液を発表する時に、開発のきっかけが病気であることを話したほうがいいと思いました。そこで、急遽SNSで公表したところ、とても反響がありました。同じ病気の方からも「白斑の認知度が上がる」「勇気をもらった」とコメントをいただき、その声に私の方が励まされました。

大島 昇先生大島先生

白斑は日本では100人に1人ぐらいの割合で見られると言われていて、意外と多くの患者がいる疾患ですが、認知度はまだまだ低いですね。

奥菜 恵さん奥菜さん

肌の色が白く抜けることで、いじめや差別を受けて苦しんできた方も多いと話を聞きました。公表したことで白斑という病気の認知が広がり、いじめや差別がなくなっていくことを願います。

大島 昇先生大島先生

現在の体調はいかがですか?

奥菜 恵さん奥菜さん

特に体調に変化はないです。でも白斑が少しずつ進行してくるものだと聞いて、不安は拭えません。

大島 昇先生大島先生

痛みや痒みといった症状がない疾患ですが、多くの方が悩んでいます。白斑の方の8割ほどが、疾患でストレスを抱えているというデータもあります。

奥菜 恵さん奥菜さん

肌の悩みはやっぱり気持ちが沈みますし、進行する病気だと聞いてとても恐怖を感じました。そんな中、自分に何かできることをしようと、いろいろな治療を受けています。

大島 昇先生大島先生

白斑に気がついたきっかけは何だったのですか?

奥菜 恵さん奥菜さん

ふとした時に皮膚の色が白く抜けた部分をみつけて「これは何だろう」と思いました。それでインターネットで調べたところ、尋常性白斑という病名が出てきたので「もしかしたらこれかも」と思い、病院に行きました。

大島 昇先生大島先生

どんな治療から始めましたか?

奥菜 恵さん奥菜さん

塗り薬と飲み薬でしたね。私はもともと極度のアレルギー体質で、病院ではそれが発症に関係しているかもしれないと言われましたが、アレルギーと白斑との関係性については、実際のところどうなのでしょうか。

大島 昇先生大島先生

白斑の原因は多岐にわたります。例えばアトピーや蕁麻疹の方が、白斑になることが少し多いと言われています。大きく分けて環境因子や遺伝子によるものがありますが、白斑はひとつの原因というより、いろいろなものが組み合わさって発症すると言われていて、本当に複雑な疾患です。

奥菜 恵さん奥菜さん

治療をしてもすぐに効果が見えないと不安になります。

大島 昇先生大島先生

尋常性白斑は皮膚の色が白く抜けたりする疾患です。色素が再生する方もいれば、症状が進行して広がる方もいます。発症の仕方も人によって様々です。難病指定はされていませんが、治療が難しい難治性の疾患とされています。

奥菜 恵さん奥菜さん

治療をしないで放置するのは、やっぱり良くないのですか?

大島 昇先生大島先生

初期の段階にしかできない治療があったり、初期症状の方が治療の反応が良かったりすることもあるので、早めに治療をはじめることが大切です。時間が経つと治療の反応も悪くなってしまうので、治療を早くはじめて継続することが大事です。

奥菜 恵さん奥菜さん

異変に気がづいたら早く病院に行くことが大切ですね。

奥菜恵、難治性の病気で「もう表に出られないかも」不安と恐怖を乗り越える

この記事の監修医師