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「乾燥肌」のためには食事が重要! 栄養素や食事メニューを管理栄養士が解説

 公開日:2024/01/11

冬のような空気が乾燥している季節に気をつけたいのが乾燥肌。ひどくなると顔や手指にかゆみが生じ、出血なども起こる可能性があります。辛い乾燥肌を予防するためには、スキンケアだけではなく、食事も大切です。そこで今回は、乾燥肌を予防するためのおすすめの食材や栄養素、食事メニューを管理栄養士の髙橋さんに解説してもらいました。

髙橋 沙都

監修管理栄養士
髙橋 沙都(管理栄養士)

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宮城学院女子大学食品栄養学科を卒業後、公務員として学校給食施設に勤務。結婚を機に退職し、現在はWebライターとして活動中。

冬の乾燥肌が気になる…乾燥の原因は?

冬の乾燥肌が気になる…乾燥の原因は?

編集部編集部

冬は特に乾燥肌が気になります。どんな原因が考えられますか?

髙橋 沙都さん髙橋さん

冬の乾燥肌の原因には、空気の乾燥以外にも食事の偏り睡眠不足などがあります。肌の表面は角質層で守られており、外部からの刺激や体から水分が蒸発するのを防いでいます。しかし、空気の乾燥や栄養不足、睡眠不足による肌のターンオーバーの乱れなどによって角質層のバリア機能が低下して、肌のうるおいを保つことができなくなってしまいます。

編集部編集部

乾燥肌を予防するためにはどんなケアが必要ですか?

髙橋 沙都さん髙橋さん

乾燥肌を予防するためには、肌のバリア機能を高めることが重要です。バランスのとれた食事や適度な運動、質の高い睡眠、正しいスキンケアを日常生活に取り入れることで、乾燥肌を予防できます。

編集部編集部

乾燥肌対策は、どれから始めたらいいですか?

髙橋 沙都さん髙橋さん

まずは、栄養バランスの良い食事から始めてみましょう。肌の健康に欠かせない栄養素を取り入れるだけでなく、栄養バランスを整えることで質の高い睡眠や運動による生活習慣の改善にも取り組みやすくなりますよ。生活習慣が整えば、肌のバリア機能を高めることが期待できます。

乾燥肌対策のための食事のおすすめ! 重要な栄養素は?

乾燥肌対策のための食事のおすすめ! 重要な栄養素は?

編集部編集部

乾燥肌対策のためにどんな食事をすればいいですか?

髙橋 沙都さん髙橋さん

栄養バランスの良い食事の基本として、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルをバランスよく取り入れましょう。たんぱく質は、筋肉や皮膚、髪の毛など体のさまざまな組織を作る材料です。脂質は細胞膜の主成分なので、脂質が不足すると細胞膜の機能が低下して肌や髪の毛がパサつく原因になります。ビタミンは全部で13種類あり、その中でも、ビタミンA、B、C、Eは肌を紫外線ダメージから守り、老化を抑制するので乾燥肌対策には欠かせません。また、ミネラルは微量ながらも体のために必要不可欠な栄養素となっています。とくに亜鉛は肌のターンオーバーにかかわっている栄養素です。

編集部編集部

乾燥肌対策におすすめの具体的な食べ物はなんですか?

髙橋 沙都さん髙橋さん

魚介、肉、卵、大豆製品にはたんぱく質が多く含まれています。魚は旬のもの、お肉は脂肪の少ない鶏むね肉を選ぶのがおすすめです。ビタミン、ミネラルは主に野菜や果物から摂取することができます。おすすめの食材は、ブロッコリーやアボカド、トマト、ほうれん草、いちご、みかんなどです。このほかにもいろいろな種類の野菜やきのこ、いも類などを組み合わせて食事に取り入れましょう。また、良質な脂質もかかせません。青魚やアーモンド・クルミのようなナッツ類に含まれる不飽和脂肪酸も積極的に摂るようにしてみてください。

編集部編集部

乾燥肌が気になるときに控えたほうがいい食べ物はありますか?

髙橋 沙都さん髙橋さん

乾燥肌の方は、ジャンクフード、アルコール、カフェインなどは控えたほうがいいでしょう。ジャンクフードは、スナック菓子やカップ麺、ハンバーガー、ピザなど高カロリーで塩分も多く、食物繊維やビタミン、ミネラルが極端に少ない食べ物のことです。栄養バランスが悪くなりやすいので、乾燥肌が気になるときは控えましょう。

乾燥肌や美肌におすすめの食事メニューを教えて! 簡単にできるレシピ

乾燥肌や美肌におすすめの食事メニューを教えて! 簡単にできるレシピ

編集部編集部

乾燥肌におすすめのメニューを教えてください!

髙橋 沙都さん髙橋さん

まずは、毎日の食事にサラダを取り入れましょう。生野菜のほかに、脂肪分の少ないヒレ肉やササミ肉、卵や豆腐などのたんぱく質と組み合わせると食べやすくなります。ドレッシングとして、少量のオリーブオイルをかけることで野菜に含まれる脂溶性ビタミン(ビタミンAやビタミンKなど)の吸収率が高まりますよ。また、冬はかぼちゃの煮物もおすすめです。かぼちゃは皮の栄養価が高いので、柔らかく煮て皮ごと食べる工夫をしましょう。魚料理が苦手という方は、サバ缶などの缶詰を利用するのはいかがでしょうか? 缶詰から取り出したサバに大根おろしをのせるだけで、立派なおかずになります。

編集部編集部

食事を作るときのポイントはなんですか?

髙橋 沙都さん髙橋さん

食事を作るときのポイントは3つです。1つめは、野菜の食べ方です。キャベツやブロッコリーなどビタミンCを多く含む野菜は、生で食べたほうが効率よく栄養を摂ることができます。また、トマトや人参などビタミンA、Eを多く含む食材は油と一緒に食べることで吸収率が高まります。2つめは、たんぱく質を毎食取り入れることです。現代人は意外とたんぱく質が不足している人が多いので、積極的に摂りましょう。3つめは、脂質の「量」と「質」です。いくら乾燥予防に油分が必要だからといってむやみに摂りすぎると肥満につながります。お肉や加工食品に含まれる飽和脂肪酸は減らし、青魚やナッツ類に含まれる不飽和脂肪酸を食べるようにしてください。

編集部編集部

なにをどれだけ食べたらいいのか具体的に知りたいです。

髙橋 沙都さん髙橋さん

おすすめの食材を紹介しましたが、おすすめの食材だけを食べるのではなく、いろいろな食材を組み合わせて食べることで肌の健康だけでなく、体全体の健康維持に役立てることができます。そこでおすすめなのが、厚生労働省と農林水産省から発表されている「食事バランスガイド」の活用です。1日分の主食、副菜、主菜、牛乳・乳製品、果物の目安が料理単位で示されているので、簡単に栄養バランスを整えることができますよ。

編集部編集部

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

髙橋 沙都さん髙橋さん

乾燥肌を予防するために、まずは食生活から見直していきましょう。それから質の高い睡眠、適度な運動、正しいスキンケアを取り入れることで、健康的な肌作りをしてみてください。

編集部まとめ

この記事では、乾燥肌を予防するための栄養素やおすすめの食材、食事のポイントなどを管理栄養士の髙橋さんに解説していただきました。毎日の食事の栄養バランスを整えることで、乾燥肌は予防できます。たんぱく質やビタミン・ミネラルは不足しやすいと言われる栄養素ですので、毎食しっかり食べることを心がけましょう。

この記事の監修管理栄養士