【闘病】健康診断で前立腺がん発覚! 肺、肝臓などへの転移も見つかり…(2/2ページ)

希望を持って諦めずに向き合う

編集部
がん発症後、生活にどのような変化がありましたか?
南さん
これまでの生活環境の見直し、食生活の改善を行いました。今までは、野菜もあまり食べずに肉料理中心だったのです。しかし、がんが判明してからは、ネットなどでいろいろな食事療法を知りました。
編集部
努力されていますね。今も継続しているのですか?
南さん
はじめは、毎朝ニンジンとリンゴをジューサーで搾り、飲んでいました。身体が元気になるとだんだん面倒になり、今では毎朝、市販のトマトジュースを飲んでいます。動物性脂肪の肉はあまり採らず、たんぱく質は豆腐、納豆などの豆類を食べ、白米の代わりに小豆と昆布を入れた玄米を、圧力鍋で炊いて食べています。
編集部
ほかにも、工夫されていることはありますか?
南さん
朝食に市販のグラノーラにバナナチップ、干しブドウ、アーモンド、カシューナッツ、胡桃を入れ、ヨーグルトと豆乳、蜂蜜をかけて食べています。ヨーグルトや玄米などのおかげで、快調、快便です。
編集部
治療中の心の支えはなんでしたか?
南さん
がんと分かった時よりも、再発を知らされた時が一番ショックでしたね。入院している際は毎日、見舞いに来てくれていた家内や子どもたちが一番支えになりました。後々、家族に迷惑をかけないように、「エンディングノート」も用意していました。入院中は、体調が良くなったら、どこへ旅行に行こうかと、そんなことばかり考えていました。
編集部
自分が病気にかかることを意識していない人に一言お願いします。
南さん
現在、がんは国民2人に1人がなる病気と言われています。早期発見・早期治療をすれば、がんを克服できる可能性はかなり高くなります。市で案内されている健康診断や人間ドックなど、毎年受けられるのが、賢明だと思います。
編集部
医療従事者に望むことはありますか?
南さん
医療従事者の激務が、入院して初めてわかりました。とくに2020年からは、新型コロナウイルスの影響で更に大変だと思います。感謝の気持ちしかありません。
編集部
最後に、読者に向けてのメッセージをお願いします。
南さん
がんに関する医療は、手術・薬物治療・放射線治療・分子標的薬・免疫チェックポイント阻害薬など素晴らしい勢いで進歩しています。今後は、光免疫療法なども広く一般化されると思います。希望をもってがんに立ち向かっていきましょう。
編集部まとめ
南さんは、がんが発覚してからいくつもの転移と入院を繰り返しながら闘病されています。一般的には、メンタル低下や自暴自棄にもなりえる状況かもしれません。しかし、医学の進歩に期待を持ち、家族のために行動をされ「心の余裕」を持たれているように感じます。また、「がんと分かってもすぐに死とは結びつかない。それまでに準備期間がある。そして、がんになっても今の医療は素晴らしいので、がんが消滅することもある。希望を失わないようにしてほしい」と力強く話されています。南さんのように強い気持ちで、がんと向き合っていけたら、闘病もスムーズに行えるのかもしれませんね。