【体験談】「まさか私が悪性リンパ腫に…」 若さと健康への過信は禁物(2/2ページ)

異変を感じたらすぐ受診してほしい

編集部
もし昔の自分に声をかけられたら、どんな助言をしますか?
初夏さん
「何か小さな異変を感じたらすぐに病院へ行って」と言いたいです。私は鎖骨のリンパが大きくなっている事に一度気づいたのに、気のせいだと思い、そのままにしてしまいました。あのとき異変を感じて病院に行っていれば、早期発見ができたかもしれません。自分の身体を過信せず、疑うことが大切だと思います。
編集部
現在の体調や生活などの様子について教えてください。
初夏さん
現在は2週間に一度抗がん剤を外来で打っているのですが、その後1週間は体調が悪く寝込んでいます。副作用が切れると食欲も戻り、元気に過ごせているのですが。自分でもおどろくほどに、体調が悪いときと元気なときとの差が激しいです。抗がん剤を打った次の週の平日は毎日、副作用で低下している白血球を上げる注射を打ちに病院へ通っています。
編集部
悪性リンパ腫を意識していない人にひとことお願いします。
初夏さん
私の親戚にがんにかかった人はいません。しかも超健康家系で育ったので、まさか若い自分ががんになるとは思ってもいませんでした。悪性リンパ腫は若くして罹患する方も多く、遺伝で発症する訳はありません。「どんな人でもがんになるリスクがある」ということを知って欲しいです。
編集部
医療従事者に望むことはありますか?
初夏さん
私の血管が細かったため、注射時に抗がん剤が漏れ、左腕の肘と手首の曲げ伸ばしが出来なくなってしまいました。それは仕方の無いことだけれど、そのあとに看護師さんがCVポートを勧めてきたので「それなら初めからCVポートをつかっていれば左手に支障をきたすことはなかったのに」と思っています。もう少し未来のことを予測して行動していただきたかったです。
編集部
最後に、読者に向けてのメッセージをお願いします。
初夏さん
身体に少しでも異変を感じたら、すぐに病院へ行ってください。若い人も自分の身体に気を使ってほしいです。早期発見がその後の人生を左右します。異変に一度気づいたのに「どうせなんともないだろう」と思い、放っておくと後で必ず苦しい目に遭います。この記事を読んでいただいた方にこの思いが届きますように。私のような辛い思いをする方が少しでも減ることを願っています。
編集部まとめ
健康的な生活を送っていた初夏さんだからこそ、まさか自分が20歳で悪性リンパ腫になるなんて思ってもいなかったとでしょう。悪性リンパ腫の初期症状は、リンパの軽度の腫れやかゆみ、発熱など、日常でも起こりえる症状のため、発見が遅くなってしまいがちです。少しの異変を見逃さず、違和感を覚えたらすぐに受診すべきでしょう。