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処方箋の薬は調剤薬局とドラッグストアどちらで買うべき? 違いやメリット・デメリットを解説

公開日:2022/03/23  更新日:2022/08/26

最近はドラッグストアにも薬局が併設されているのをよく見かけます。処方箋の薬を買うにあたって、普通の薬局との違いや、メリット・デメリットについて「薬剤師」の鈴木さんに詳しく伺いました。

鈴木真理

監修
鈴木 真理(薬剤師)

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城西大学薬学部薬学科卒、法政大学大学院公共政策学修士。
国内製薬会社にて9年間、医薬品の品質管理に従事。その後、病院での薬局勤務を経て、米国製薬会社の日本法人にて17年間、様々な新薬の臨床試験(治験)にかかわる。現在はフリーとなり、医療系のライターとして「一般の人にわかりやすいライティング」をモットーに活動中。

調剤薬局とドラッグストアの違い

調剤薬局とドラッグストアの違い

編集部編集部

病院の近くによくある調剤薬局とドラッグストアの調剤薬局に違いはありますか?

鈴木真理鈴木さん

薬局として大きな違いはありません。調剤薬局は「門前薬局」とも呼ばれ、医療機関のすぐ近くにあり、主にその医療機関の処方箋を受け付けている薬局のことをいいます。このため、調剤薬局の営業時間は、医療機関の診察時間にあわせているところが多いですね。他方、調剤薬局が併設されているドラッグストアも処方箋は受け付けていますが、特定の医療機関にあわせた営業はしていないと思います。

編集部編集部

ドラッグストアにも薬剤師はいますか?

鈴木真理鈴木さん

ドラッグストアは「薬局」と「薬店」の2種類に分類され、「薬局」には薬剤師が常駐し、調剤室が設置されています。「薬店」には、薬剤師が常駐しておらず、調剤室もありません。このため、薬店は処方箋を受け付けることができません。ドラッグストアに処方箋を持っていく際には、事前に調剤薬局の有無の確認が必要です。

編集部編集部

出先で病院を受診したのですが、自宅近くの薬局でも処方薬は買えますか?

鈴木真理鈴木さん

はい、大丈夫です。どこの薬局でも全国の医療機関で発行された処方箋を受け付けています。処方箋の有効期限は、発行日(病院受診日)から4日以内なので期限切れにならないようにしましょう。連休前は特に注意が必要です。期限が切れた際には、受診した医療機関にて処方箋の再発行が必要となります。

調剤薬局で処方箋の薬を買うメリット・デメリット

調剤薬局で処方箋の薬を買うメリット・デメリット

編集部編集部

調剤薬局のメリットを教えてください。

鈴木真理鈴木さん

調剤薬局は、医療機関のすぐ近くにあるため、受診後すぐに薬を買うことができます。また近くの医療機関で処方される薬の在庫を比較的多く持っています。例えば、整形外科近くの調剤薬局では、整形外科で使われる薬の種類が多く、欠品が少ない傾向があります。

編集部編集部

調剤薬局は近くの病院の患者さんが多いのですか?

鈴木真理鈴木さん

そうですね、調剤薬局には、近隣の医療機関の患者さんがたくさん来られます。そして、多くの薬剤師は、その医療機関が診療している分野についての専門知識が豊富です。ご自分の病気に対してより詳しい相談ができると思います。

編集部編集部

調剤薬局のデメリットはありますか?

鈴木真理鈴木さん

近隣の医療機関の診療時間に合わせて薬局が混雑します。また、ほかの医療機関で使う薬の種類や在庫は少ない可能性があります。在庫がない場合は、薬の受け取りまで半日~数日かかることもあります。

編集部編集部

続いて、ドラッグストアのメリットを教えてください。

鈴木真理鈴木さん

ドラッグストアの調剤薬局では、薬の待ち時間に日用品の買い物ができるメリットがあります。最近のドラッグストアは、スーパーマーケット並みの品揃えのところもありますので、買い物の時間の節約になりますし、時間潰しにもなるかもしれません(笑)。また、大手のドラッグストアでは、自社独自のポイントや他社との共通ポイントのサービスがあり、処方薬を買う際にもポイントが付与される店もあります。

編集部編集部

ドラッグストアは便利なイメージしかありませんが、デメリットはありますか?

鈴木真理鈴木さん

ドラッグストアは営業中でも、薬局は昼休みを取ったり、日祝日は休業したりする店があるので、利用時には確認が必要です。調剤薬局と比べて特定の医療機関に特化していないため、幅広い分野の薬を置いていますが、その分、在庫が少なかったり、希少疾患の薬の在庫は置いてなかったりする可能性があります。その際は、薬の取り寄せに時間がかかるでしょう。

調剤薬局とドラッグストア、処方箋の薬に掛かるコストの違い

調剤薬局とドラッグストア、処方箋の薬に掛かるコストの違い

編集部編集部

処方薬の値段は、処方箋を持っていく薬局ごとに違うと思うのですが、どの薬局に持っていくと安くなるのですか?

鈴木真理鈴木さん

薬局によって料金が異なる調剤基本料は、国が定めた診療報酬制度の下で、薬局の規模や薬局で行っている地域支援体制などに従い算出されています。このため、どの薬局が安いのかは、一般の方にはわかりにくいというのが実情です。料金の差としては数十円程度となります。薬局ごとの調剤報酬については、薬局に掲示されていますので確認してみてください。支払い代金の総額が大きく変わるのは、薬剤料です。先発品からジェネリック医薬品に変更すると、安くなる可能性がありますので検討してみると良いでしょう。

編集部編集部

使う薬局は1ヶ所にまとめた方が良いですか?

鈴木真理鈴木さん

薬局を1ヶ所にまとめた方が、薬剤服用歴や体質などを把握されやすくなります。また、患者さんにとっては、薬剤師にご自分の病気や体調について、総合的に相談しやすくなるでしょう。でも、仕事の合間に利用しやすい薬局や、自宅から近い薬局など、ライフスタイルにあわせて複数の薬局を使い分けるのも選択の1つです。複数の薬局利用の際には、特にお薬手帳の持参をお忘れなく。

編集部編集部

最後に読者へメッセージをお願いします。

鈴木真理鈴木さん

一番大切なのは、ご自身にとって相談しやすい薬局・薬剤師に出会うことだと思います。薬局をうまく利用して健康的な生活を送っていただけると嬉しいです。

編集部まとめ

病院のすぐ近くにある薬局と、ドラッグストアの薬局では、置いてある薬の傾向が違うことがわかりました。また薬局は1ヶ所にまとめた方が、薬剤服用歴や体質などを把握されやすい、でもライフスタイルにあわせて複数の薬局を使い分けても良いとのこと。いずれにせよ、お薬手帳を忘れずに持参しましょう。