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リストカットの傷跡治療|治療法や治療の流れ・費用について解説

 公開日:2024/08/29
リストカットの傷跡治療|治療法や治療の流れ・費用について解説

リストカットの傷跡を目にするたびに、過去の痛みや辛さを思い出してしまう方や、自信を持てない方もいるのではないでしょうか。
リストカットの傷跡は、治療で目立ちにくくすることが可能です。
本記事では、リストカットの傷跡治療法・治療の流れ・費用などについて解説します。リストカットの傷跡が気になる方や傷跡を目立たなくしたい方は、ぜひご覧ください。

村岡 史子

監修医師
村岡 史子(ziz CLINIC)

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2007年岩手医科大学卒業。盛岡赤十字病院、岩手医科大学形成外科にて勤務。2010年タウン形成外科クリニック盛岡院の院長に就任。2013年湘南美容クリニック仙台院に入職。その後、北関東・北陸・東北・北海道の北日本11院のマネジメントを幹部として行い、さらに技術指導担当医師として全国のドクターの技術指導も担当。2022年ルラ美容クリニックの顧問兼特別技術指導担当医師就任。2023年、東京都渋谷区に「ziz CLINIC」を開院。13年間美容医療に携わる。

リストカットの傷跡治療とは

リストカットの傷跡治療とは
リストカットの傷跡治療とは、リストカットの傷跡を目立たなくし、リストカットの傷跡だとわからないようにする治療のことです。
リストカットの傷跡があり次のような悩みを抱えている方は、傷跡治療を行っているクリニックへの相談をおすすめします。

  • 半袖が着られない
  • 人の目が気になる
  • 傷跡を見ると気分が沈む
  • 自信が持てない
  • 就職や結婚などに支障がある
  • 子どもに見られたくない

傷跡を消すことは難しいものの、治療で目立たなくすることは可能です。
リストカットは、皮膚を刃物で傷つける自傷行為の一つです。リストカットというと手首を切るイメージがありますが、腕や足など手が届く範囲であればリストカットの対象になります。
リストカットの傷は、切り傷です。傷が浅ければ傷跡は目立ちにくく、傷が深い程傷跡が残り、切り傷自体は治っても傷跡が目立ちます。
リストカットの傷跡の多くは、赤く見えた傷が徐々に肌色や白色になっていく成熟瘢痕です。成熟瘢痕の色は皮膚に近いものの、周囲の皮膚とは見た目が異なるため気になることがあるでしょう。また、傷が引きつれたり、炎症を伴って肥厚性瘢痕やケロイドになることもあります。
リストカットの傷跡治療を希望する場合は、傷をきれいに治したり目立たなくする技術を持つ形成外科の医師がいるクリニックの受診がおすすめです。

リストカットの傷跡治療法

リストカットの傷跡治療法
リストカットの傷跡治療法には、以下のような種類があります。

  • レーザー治療
  • 削皮術
  • 切除術
  • N-DERMの医療機器による治療

治療法によって治療期間・ダウンタイム・外科手術の有無などが異なるので、自分に合った治療法を選びましょう。

レーザー治療

リストカットの傷跡は、レーザー治療で目立たなくできる可能性があります。レーザー治療は手術をしたくない方や、傷跡の自然治癒を希望する場合などに適した治療法です。
傷跡修正には主にフラクショナルレーザーが用いられますが、傷跡の状態によって適したレーザーは異なります。ケロイドや肥厚性瘢痕の盛り上がりがある場合は、細かい血管を焼くNd:YAGレーザーが有効です。フラクショナルレーザーは、皮膚にレーザーを当てて点状に細かい穴をあけ、皮膚の再生を促進する治療法です。傷跡修正のほか、毛穴・ニキビ跡の凹み・肌質改善などにも使用されます。
傷跡にフラクショナルレーザーを照射し皮膚に無数の細かい穴があくと、穴を治すために皮膚の新生・コラーゲン増生などが促進されます。皮膚のターンオーバーに伴いリストカットの傷跡の瘢痕組織も入れ替わり、徐々に改善される仕組みです。また、傷跡をぼやかして目立ちにくくする効果も期待できるでしょう。
レーザー治療は、1回で傷跡が目立たなくなるわけではありません。肌のターンオーバーの周期に合わせて照射するため、治療期間は長くなります。通常は1~2ヵ月に1回程度照射し、複数回の照射で効果が出てきますが、照射回数は傷跡の状態によって異なります。レーザー照射後は、しばらく直射日光を避ける必要があり、一時的に色素沈着が起こることがありますが徐々に薄くなるので心配ありません。

削皮術

削皮術は、リストカットの傷跡がある皮膚を削る治療法です。削った箇所は周囲の皮膚と同じ状態にまではならないものの、リストカットの傷跡をほかの傷跡に変えることでリストカットの傷跡だとわかりにくくします。手術で削る以外に、炭酸ガスレーザーを使用して傷跡を削る方法もあります。
施術は1回で終わりますが、新しい皮膚ができるまで長期的な自宅でのケアが必要です。削った箇所は生傷のため、シャワーの際に痛みを感じたり、再生した皮膚の赤みや硬さが落ち着くまで1~2年かかることがあるなど、術後の傷跡が目立ちやすい点がデメリットです。
削皮術は日帰り手術(※)が可能で、静脈麻酔を用いて施術します。術後数日は滲出液が多く出るため、通院してガーゼ交換・洗浄・診察を行い、その後も1週間後・2週間後・1ヵ月後・2ヵ月後と定期的に通院し、経過確認をする必要があります。経過に問題がなければシャワーや自宅での処置を開始し、落ち着くまで軟膏塗布・ガーゼ交換などを行います。術後の傷が落ち着いたら、傷跡を少しでも目立ちにくくするための専用クリームを塗布します。

(※)術前の検査、術後の経過観察が必要です。

切除術

切除術は、リストカットの傷跡がある箇所の皮膚を切除して縫い合わせ、けがによる傷跡に見せる治療法です。
術後の傷跡は一本線で目立ちにくく、一度の施術で除去できる点がメリットです。施術による傷も1週間程度で回復していくので、なるべく早くリストカットの傷跡を除去したい方に適しています。
電波メスを用いた切除術であれば、ダウンタイムが短縮でき仕上がりもきれいになります。施術による傷跡は通常3~6ヵ月程度で薄くなりますが、傷跡は残るので傷を残したくない方にはおすすめできません。また、切除できる範囲には限界があり、傷跡のある範囲が広い場合は施術できないことがあります。施術時間は30分程度で、局所麻酔で行います。
術後、抜糸まではガーゼで患部を保護しましょう。通常は施術翌日に傷の確認をし、1~2週間後に抜糸します。患部を避ければ、術後翌日からのシャワーも可能です。切除術による傷跡は肥厚性瘢痕になりやすいため、抜糸後もシリコーンテープ・ジェルシートで固定したり、ステロイドのテープで炎症を抑えたりします。

N-DERMなどの医療機器による治療

手術を希望しない方には、N-DERM(※)の医療機器による治療がおすすめです。N-DERMは、韓国のFDA認可を受け安全性の基準をクリアした医療機器です。傷跡修正のほか、タトゥー除去・ニキビ跡の凹みなどにも効果が期待できます。
N-DERMはマイクロコアリングという微細な穴を皮膚全層にパンチし、瘢痕組織の一部除去とマクロファージによる傷のリモデリング(修復)を活性化する治療法です。皮膚への負担を抑えながら、6種類あるパンチを傷跡に合わせて調整し施術を行います。
レーザー治療と併用されるケースも多く、レーザー治療の効果を高めます。通常1~2ヵ月周期でレーザー照射するところを2週間周期に短縮できるので、リストカットの傷跡を早く目立たなくしたい方には併用がおすすめです。施術は、2ヵ月程度の期間をあけて数回行います。
N-DERMによる穴は2週間程度でふさがりますが、赤みが強く出る場合があります。また、肥厚性瘢痕やケロイド、傷跡、凹みなどのリスクや副作用が考えられます。状況に応じて、赤みを抑えるレーザーを併用しながら、リモデリングを進めることが、検討されるでしょう。

(※)未承認機器のため医薬品副作用被害救済制度の対象とはならない可能性があります。

リストカットの傷跡治療の流れ

リストカットの傷跡治療の流れ
リストカットの傷跡をなるべくきれいに目立たなくしたい場合は、クリニックでの治療がおすすめです。
クリニックのリストカットの傷跡治療の流れを解説します。スムーズに受診するためにも、傷跡治療をお考えの方はぜひ参考にしてください。

悩み・希望のヒアリング

まずはクリニックに予約を入れ、予約した日時にクリニックへ行きましょう。電話のほか、WebやLINEから予約できるところもあります。
クリニックで受付後、問診票に記入します。問診票に悩み・希望を記入する欄があれば、できるだけ詳しく記入しましょう。医師の診察・カウンセリングの前に、対面で悩み・希望をヒアリングする場合もあります。
カウンセリング前に伝えておきたいことがあれば、ヒアリング時に相談しましょう。

医師の診察・カウンセリング

問診票やヒアリング内容をもとに、医師による診察・カウンセリングを行います。
患者さんの悩み・希望を聞いたうえで実際に傷跡の状態や目指す仕上がりなどを確認し、適した治療法を提案します。メリット・デメリットを含めて治療法の説明があるので、自分に合った施術を選びましょう。
治療法の選択に迷ったり不明点があったりしたら、気軽に医師に相談しましょう。説明を聞いてから、施術を受けるかどうか決めることも可能です。
治療法が決まったら申し込み・支払いをし、施術日を決めます。

施術

予約を入れた施術日に、傷跡の治療を行います。
麻酔をする場合は施術前に麻酔をし、麻酔が効いたことを確認してから施術を行います。リストカットの傷跡治療で使用する麻酔は、局所麻酔または静脈麻酔です。麻酔薬にアレルギーがある場合は、笑気麻酔を使用します。
施術にかかる時間は治療法・傷跡の大きさ・状態によって異なり、レーザー治療の場合は5~15分程度が目安です。術後は外用薬塗布・被覆の処置を行い、麻酔からの回復状態・傷の出血などの確認をして終了です。リカバリー室やパウダールームで休憩してから帰宅できるクリニックもあります。

アフターフォロー

術後は、定期的に経過を確認しながらアフターフォローを行います。
痛み・腫れを抑えるためにクーリング・外用薬塗布・傷の保護などを行い、自宅でも軟膏を塗ったり保護テープを取り替えたりします。
切除術の場合は、1~2週間後に抜糸が必要です。レーザー治療のように複数回施術する場合は、経過を見ながら次の施術スケジュールを立てます。
術後の定期診察以外にも、電話やLINEなどで処置方法や経過に関して相談できるクリニックもあります。不安な点やわからないことがあれば、施術を受けたクリニックに問い合わせましょう。

リストカットの傷跡治療の費用

リストカットの傷跡治療の費用
リストカットの傷跡治療は、保険適用外です。自由診療となり、料金はクリニックによって異なります。
治療費は、治療法・治療回数・麻酔の種類などによっても違います。例えば、切除術や削皮術の場合、傷跡1cmあたり20,000~30,000円(税込)が費用相場です。レーザー治療の場合は照射範囲などによって異なりますが、1回あたり5,000〜30,000円(税込)程度です。N-DERMの費用は照射範囲などによって異なりますが、1回あたり50,000〜150,000円(税込)程度です。
実際にかかる費用は傷跡の状態にも左右されるため、まずはクリニックでカウンセリングを受け、見積もりを出してもらうとよいでしょう。

リストカットの傷跡治療ならziz CLINICにご相談を

ziz CLINIC
ziz CLINICは、東京・渋谷にあるタトゥー除去専門のクリニックです。タトゥー除去のほか傷跡修正やアートメイク除去などを行っており、リストカットの傷跡治療法も複数用意されています。
経験豊富な形成外科の医師が、スピード・コストパフォーマンス・傷跡の美しさにこだわった治療を行っています。

過去に治らなかったケースにも対応

ziz CLINICでは、過去に治療を受けたけれど治らなかったケースにも対応しています。過去の手術跡の修正や、目立ってきた過去の傷跡の治療も行っているそうです。
傷跡治療では、レーザー治療・切除術・削皮術・N-DERMから患者さんに合わせた治療法を提案しており、さまざまな症例に対応可能です。
レーザー治療では状態に合わせて複数のレーザーを使い分け、場合によっては併用して効果を高めています。徹底した術後ケアとサポートにより、皮膚への負担をなるべく抑えながら治療できる点もポイントです。
傷跡治療後の赤み・色素沈着・凹凸などの治療も可能なので、思うように傷跡が治らない方はziz CLINICに相談してみてはいかがでしょうか。

オリジナルリストカットメニューを準備

ziz CLINIC 院長
リストカットの傷跡をなるべく早くきれいに目立たなくしたい患者さんに向け、オリジナルリストカットメニューを準備していることもziz CLINICの特徴です。
オリジナルリストカットメニューでは、赤み・凹みなど患者さん一人ひとりの傷跡に合わせ、複数の治療法をオーダーメイドで組み合わせます。複数の治療を同時進行し、治療回数を減らせる点が魅力です。また、複数の治療法を組み合わせると治療費が高くなりがちですが、ziz CLINICの傷跡修正オーダーメイドは定額で様々な治療を組み合わせることが可能です。
リストカットの傷跡治療はレーザーのみだと治療期間が長くなるため、ピコフラクショナルレーザーとN-DERM・グラデーションなどを併用して傷跡を目立たなくする治療がおすすめだそうです。

N-DERMによる切らない傷跡治療を提供

ziz CLINICではN-DERMを導入し、切らない傷跡治療を提供しています。
N-DERMは大きな傷が残らず、傷跡が自然になじんでいくことが特徴です。また、フラクショナルレーザーよりも治療回数が少なく済むといいます。フラクショナルレーザーダーマペン(※)は治療回数が10回以上になる場合がありますが、N-DERMは3~5回と少ない治療回数で傷跡を目立たなくすることが期待できます。レーザーと併用して1回あたりの治療効果を高め、レーザーの治療期間を約半分に短縮できるそうです。
N-DERMは、傷跡修正オーダーメイドにオプション追加可能なので、手術を受けずになるべく早くきれいに傷跡を治療したい方、通院回数を減らしたい方は、検討してみてはいかがでしょうか。

ziz CLINICでは気軽にカウンセリングを受けられる環境が整っているので、リストカットの傷跡が気になる方はまずは相談してみることをおすすめします。

(※)未承認医薬品等であるため医薬品副作用被害救済制度の対象とはならない可能性があります。

ziz CLINICの基本情報

アクセス・住所・診療時間・費用・治療期間・治療回数

JR各線・東京メトロ各線・私鉄各線 渋谷駅より徒歩8分

東京都渋谷区宇田川町36-1 SANWA SHIBUYA Bldg.7階

診療時間
10:00~19:00

※不定休

【費用(税込)】
 ■ ピコスポット、ルビースポット
  25平方cm未満:20,000円
  26〜50平方cm未満:30,000円
  51〜100平方cm未満:40,000円
 ■ N-DERM
  1平方cm未満:50,000円
  1〜5平方cm未満:100,000円
  5〜10平方cm未満:150,000円

【治療期間】皮膚が新しく出来上がるまでに3週間程かかります。 その後も赤みが落ち着くまでには3ヵ月は要します。
【治療回数】ダウンタイムが4週間に2回

この記事の監修医師