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性病検査の受け方は?検査を受けるタイミングや性病診察の主な流れについて解説

 公開日:2024/07/25
性病検査の受け方は?検査を受けるタイミングや性病診察の主な流れについて解説

性病検査はどこで受けることができ、またどのような検査方法があるのでしょうか。
本記事では性病検査の受け方について以下の点を中心にご紹介します。

・性病検査を受けるべきタイミング
・性病検査の受け方
・性病検査にかかる費用

性病検査の受け方について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。ぜひ最後までお読みください。

村上 知彦

監修医師
村上 知彦(薬院ひ尿器科医院)

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長崎大学医学部医学科 卒業 / 九州大学 泌尿器科 臨床助教を経て現在は医療法人 薬院ひ尿器科医院 勤務 / 専門は泌尿器科

性病検査を受けるべきタイミング

性病検査を受けるべきタイミング
性病は、主に20代から30代にかけて広まりやすい疾患です。
厚生労働省のデータによれば、クラミジアや淋菌の感染が多く報告されており、近年では梅毒の急増も顕著です。
梅毒の感染者数は2011年以降増加し続け、2018年には過去最高の報告数となりました。男性では20代後半以降、女性では20代が特に多く感染しています。
性病の怖い点は、多くの場合、明確な症状が現れにくいことです。感染しても自覚症状がないため、検査を受けるまで気付かないケースが増えています。
このような状況では、無意識のうちに周囲に感染を広げたり、自身の健康を悪化させたりするリスクがあります。放置すれば不妊症の原因にもなりかねません。
以下のような症状や状況がある場合には、早めに性病検査を受けることが重要です。

・股間に違和感がある
・喉に違和感がある
・自分やパートナーが性病の可能性がある
・性病の感染が疑われる
・股間のかゆみ
・デートの予定がある

性病検査の受け方

性病検査の受け方
以下では、性病検査の受け方について解説します。性病検査の受け方は、専門クリニックや自宅検査キットを活用する方法があります。

女性の場合

女性が性病検査を受ける際には、主に婦人科や産婦人科での受診となります。女性特有の症状に対する検査と診断が行われます。性器のかゆみやおりものの増加、水疱やイボの出現、頻尿などの症状が見られた場合には、早めに受診しましょう。
また、HIV検査に関しては、保健所でも受けることが可能です。ただし、保健所では検査項目が限られている場合が多く、検査日が限定されていたり、事前予約が必要な場合があります。

男性の場合

男性が性病検査を受ける際には、主に泌尿器科や性病専門のクリニック、場合によっては皮膚科で受診となります。性器のかゆみや排尿時の痛み、膿状の分泌物や水疱の出現、睾丸の腫れなどの症状に対する検査と診断が行われます。
また、HIV検査は保健所でも受けることが可能です。ただし、保健所では検査項目が限られていたり、検査日が限定されていたりする場合があります。さらに、事前予約が必要なこともあります。

検査キットを利用するのもおすすめ

性病の検査は、病院や保健所で受けることができますが、近年では自宅で検査キットを利用する方法も普及しています。自宅で検体を採取し、郵送して検査を行うため、プライバシーが守られる点が大きなメリットです。
検査キットを使用する際は、まず信頼できるサービスを選びましょう。検査キットの購入後、付属の説明書にしたがって簡単な手順で検体を採取します。採取した検体は、専用の容器に入れて封をし、指定された送付先に郵送します。数日後には、検査結果がオンラインで確認できるサービスが多く、自宅にいながら結果を得られます。
検査キットを使用することで、病院での受診が難しい場合やプライバシーの保護が必要な場合でも、安心して検査を行えます。また、検査結果が陽性の場合でも、適切な医療機関への連絡や相談がスムーズに行えるようサポート体制が整っているサービスを選びましょう。

性病種類別の検査方法

性病種類別の検査方法
以下では、性病の種類別に検査方法を解説します。

クラミジア

クラミジアの検査は、尿検査またはスワブ検査で行われます。
尿検査では、初めの排尿の一部を採取し、スワブ検査では膣や尿道からサンプルを採取します。迅速に結果が出る検査もあり、早期発見が可能です。

淋病

淋病の検査は、尿検査とスワブ検査が行われます。
尿検査では、最初の尿を採取し、スワブ検査では膣や尿道、咽喉からサンプルを取ります。感染部位に応じた正確な診断が可能です。

梅毒

梅毒の検査は、血液検査で行われ、抗体を検出することで感染の有無を確認します。
初期段階では偽陰性の可能性もあるため、再検査が必要な場合があります。

HIV(エイズ)

エイズの検査は、血液検査でHIV抗体の有無を調べます。通常、感染から3ヵ月後に正確な結果が得られます。
迅速検査もあり、結果は短時間で判明しますが、確定診断には再検査が必要です。

トリコモナス

トリコモナスの検査は、膣や尿道からのスワブサンプルを顕微鏡で観察する方法があります。場合によっては、培養検査や抗原検査を行うこともあります。
症状が出にくいため、定期的な検査が推奨されます。

マイコプラズマ、ウレアプラズマ

細菌感染症の検査は、尿検査やスワブ検査で行います。特定の培養法やPCR法を用いて細菌の存在を確認します。
早期診断が重要で、適切な治療が必要です。

カンジダ

カンジダの検査は、膣や口腔内からのスワブサンプルを培養して行います。顕微鏡検査でカンジダ菌の存在を確認します。
症状が軽度の場合でも、適切な治療を行うことが重要です。

B型肝炎・C型肝炎

B型肝炎とC型肝炎の検査は、血液検査で行います。特定の抗原や抗体の有無を調べることで感染の有無を確認します。
定期的な検査が早期発見と治療に役立ちます。

尖圭コンジローマ

尖圭コンジローマの検査は、視診やスワブ検査で行います。
ウイルスの存在を確認するためにPCR法を用いることもあります。

ヘルペス

ヘルペスの検査は、症状が出ている部位からのスワブサンプルを用いて行います。PCR法やウイルス培養法で感染の有無を確認します。
再発しやすいため、定期的な検査と適切な管理が必要です。

性病診察の主な流れ

性病診察の主な流れ
性病検査を受けるには、まず検査を行う病院に事前予約をすることが推奨されます。当日は受付で性病検査を受ける旨を伝え、保険証を提示します。
保険証がない場合、診察料は全額自己負担となります。次に問診票に必要事項を記入し、症状がある場合はその内容を詳しく書きます。
女性は月経やピルの使用状況も記載が求められます。問診票の情報を基に必要な場合は視診を行い、その後、検査が進められます。
診察の流れは、まず問診票の記入から始まり、次に尿検査が行われます。尿検査は約5分で完了します。
視診で診断可能な場合は、その場で薬の処方や点滴治療が行われます。尿検査や症状によっては血液検査が必要となり、血液を採取して専門の検査機関で分析します。
結果は2日から1週間程度で出ます。
また、女性の場合、膣内の分泌物を採取して検査を行い、結果は1〜2日程度で判明します。

性病検査にかかる費用

性病検査にかかる費用
性病検査の費用は、検査方法や提供機関によって異なります。
病院での検査は保険適用で数千円、自費診療で数千円〜1万円以上、検査キットは3,000円〜1万円程度です。

保健所

保健所での性病検査は、原則として無料で受けられます。
エイズ検査は全国の保健所で行われており、費用がかからないことが大きなメリットです。
ただし、クラミジア梅毒などのほかの性病については、検査を実施している保健所とそうでない保健所があります。
また、検査の日時が限定されていたり、定員が設けられているため、事前予約が必要となる場合が多い傾向です。
検査を希望する場合は、まずお近くの保健所に電話で問い合わせ、希望する性病検査が実施されているか確認しましょう。
保健所では主に梅毒、HIV、B型肝炎、C型肝炎などの検査が行われており、一部の保健所では淋病クラミジアの検査も提供されています。これらの検査は匿名で受けることができるため、プライバシーの保護にも配慮されています。
ただし、保健所での検査はあくまで検査のみであり、治療は行われません。
検査結果が陽性であった場合には、自分で医療機関を受診し、適切な治療を受ける必要があります。

病院

病院やクリニックで性病検査を受ける際の費用は、保険適用の有無や検査項目によって異なります。
保険が適用される場合、検査費用は3,000円〜8,000円程度ですが、保険が適用されない場合は8,000円〜3万5000円程度になることがあります。
病院での性病検査は、保健所に比べて高額になる傾向がありますが、検査日時を柔軟に選べることや、多くの性病に対応できる点がメリットです。

検査キット

性病の検査は、インターネットを通じて購入できる検査キットを利用することでも行えます。検査会社に申し込むと、数日以内に検査キットが自宅に届きます。
使用者は尿、うがい液、血液などの検体を専用の容器に入れて郵送し、数日後には検査結果が郵送で送られてくる仕組みです。
検査キットの費用は、検査会社や検査項目数によって異なりますが、3,000円〜5,000円程度で利用でき、病院やクリニックでの検査と比べるとかなり手頃です。
しかし、検査キットにはいくつかのデメリットもあります。
例えば、クラミジアに感染していることが判明した場合、ほかの性病も併発している可能性があるため、追加の検査が必要になることがあります。

まとめ

まとめ
ここまで性病検査の受け方についてお伝えしてきました。性病検査の受け方についての要点をまとめると以下のとおりです。

・膣や尿道からの異常な分泌物、排尿時の痛み、性器のかゆみや痛みなどの症状がある場合は、すぐに医療機関を受診することが重要
・性病検査の受け方は、専門クリニックや自宅検査キットを活用する方法がある
・病院での性病検査にかかる費用は、保険が適用される場合と自費診療の場合で異なる

性病は、症状の有無に関わらず、早期発見と早期治療が大切です。
気になる症状が持続する場合、または新たに現れた場合、性病検査や医療機関での医師の診察を受けましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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