シミ取りレーザーのダウンタイムって何?症状・期間・過ごし方について解説します
女性にとって頬や目元などのシミは気になるものです。「このシミがなくなれば」とお悩みの方や、メイクでのカバーに苦労していらっしゃる方も少なくないでしょう。
多くの女性がシミのないキレイなお肌を手に入れたいと思っています。
シミ取りレーザーはそうした悩みや苦労を解消する美容医療で、施術後のダウンタイムの過ごし方が重要です。
本記事では、シミ取りレーザーのダウンタイムとは何か・症状・期間・過ごし方について詳しく解説します。
シミ取りレーザーに興味がある方やご検討している方は、ぜひご一読ください。
監修医師:
金 仁星(医師)
化粧品検定2級、英語発音指導士® 所有
目次 -INDEX-
シミ取りレーザーのダウンタイムとは?
シミ取りレーザーはシミのないキレイなお肌を手に入れるには有効な施術ですが、施術後にはダウンタイムが発生します。
一般的なダウンタイムとは外科的治療後、腫れや赤みなどが治まり日常生活に支障がなくなるまでの期間です。
シミ取りレーザーの施術では施術箇所にかさぶたができ周囲に赤みが出ます。このかさぶたがなくなり赤味と痛みが引くまでの期間がダウンタイムです。
シミ取りレーザーにはいくつかのタイプがあり、タイプによりダウンタイムの長さが異なります。
深いシミの除去には深部まで届くよう出力の強いレーザーを用いる場合が多く、薄いシミの除去より長いダウンタイムが必要です。
また、近年ではシミの種類によってはダウンタイムをほぼ意識しないで済む施術方法も開発されています。
シミ取りレーザーのダウンタイム中に起こる症状
シミ取りレーザーは施術後のダウンタイムに起こる症状がいくつかあります。
症状は施術前のシミよりも目立つ場合が多いため不安になる方もいらっしゃいますが、一時的なものなのであまり心配する必要はありません。
ダウンタイムに起こる症状について、あらかじめ知っておくと不安や心配も少なくなるでしょう。代表的な症状には以下のようなものがあります。
- 赤み
- かさぶた
- 痛み
ダウンタイムがほぼないといわれている施術でも、まれに上記の症状が出る可能性がある点に留意しておいてください。
赤みが出る
施術した部分とその周囲に出る赤みはダウンタイム中の代表的な症状です。
レーザーによるシミ取りはレーザーでメラニン色素を破壊しますが、その際にメラニン色素周辺の細胞も影響を受け赤みが発生します。
また赤みと同時に腫れが出る場合もあります。気になるかもしれませんがあまり触らないようにして、メイクなどでカバーしてください。
赤みは通常1~2週間程度で目立たなくなりますが、ひどく腫れた場合や心配な場合は施術した病院やクリニックに相談しましょう。
かさぶたができる
施術した部分にかさぶたができるケースがありますが、これは皮膚が正常な状態に戻るための一般的な過程ですので心配はいりません。
通常はメイクでカバーできる程度のかさぶたです。はがさないように気を付けながらメイクしてください。
かさぶたは1~2週間程度でなくなりますので、引っ張ったり搔いたりして無理にはがさないように注意してください。
無理にはがしてしまうとキレイに治るまでに時間がかかってしまいます。
また内出血がある場合、かさぶたがはがれたあと1~2カ月程度赤みが残るケースもあります。
痛みが出る
施術した部分とその周囲に痛みが出る場合があります。この痛みもダウンタイム中の一般的な症状ですので心配しないでください。
しかし、痛みがひどい場合や腫れてしまった場合などは、施術した病院やクリニックに相談し、痛み止めを処方してもらうなどの対処をしてもらいましょう。
また痛み以外でも心配な事柄があれば、遠慮せずに施術した病院やクリニックを受診してください。
シミが濃くなる
ダウンタイム中は施術した箇所の色が濃くなり、施術前よりシミが濃くなったと感じる場合があります。
これは施術後に皮膚が正常な状態に戻る過程に起こる「レーザー後色素沈着」と呼ばれる一過性の現象で、通常は時間の経過とともに薄くなります。
一過性の現象だと知らなければ心配になる方も多いでしょう。
この「レーザー後色素沈着」のため「シミ取りレーザーの後でシミが濃くなった」「シミ取りレーザーは怖い」といった誤解される方もいらっしゃるかもしれません。
「レーザー後色素沈着」は一過性のものですからご心配なさらないでください。
シミ取りレーザーの施術を受ける方は、施術前に「一時的にシミが濃く見える期間がある」などのダウンタイムに起こり得る症状について、医師から詳しい説明を受けておくと安心です。
シミ取りレーザーのダウンタイム期間
シミ取りレーザーはダウンタイムが発生しない施術もありますが、多くの施術ではダウンタイムが発生します。
ダウンタイム中の赤み・かさぶた・痛み・シミが濃くなるなどの症状が、どのくらいの期間で治まるのかは多くの方が気になるポイントでしょう。
ダウンタイムの長さによっては、仕事やプライベートの予定を調整する必要もあるかもしれません。
以降の章では、一般的なダウンタイムの期間について解説します。
通常は1~2週間
皮膚表面のシミ取りレーザー施術後のダウンタイムは一般的に1~2週間程度です。
使用するレーザーや治療機器によっては、ダウンタイムが発生しない施術方法もあります。
シミの種類・施術回数・ダウンタイムの有無と期間・トータルの料金などを医師に確認し、ご自身のニーズに合った施術方法を選択しましょう。
場合によっては長引く可能性も
通常は1~2週間程度で治まるダウンタイムの症状ですが、皮膚の深部のシミの施術や出力が強いレーザーでの施術などではダウンタイムの症状が長引く場合があります。
また、かさぶたがとれた後は1~2週間程度、赤みが残ります。
赤みがとれた後はで徐々に茶色になり、施術前のシミよりも色が濃くなるケースもありますが心配しなくても大丈夫です。
これは「レーザー後色素沈着」と呼ばれる現象で、数カ月~1年程度で自然になくなりキレイな状態になります。
シミ取りレーザーのダウンタイム中の過ごし方
シミ取りレーザーのダウンタイム中の過ごし方が気になる方もいらっしゃるでしょう。以降の章では、ダウンタイム中の以下の項目について解説します。
- 紫外線対策
- スキンケア
- 安静
- 医師の指示
ダウンタイム中の過ごし方がよくないとダウンタイムが長引いたり、キレイにシミが取り切れなかったりする可能性もありますのでご注意ください。
紫外線対策を行う
シミ取りレーザーの施術後は施術した部分の皮膚が敏感になっていますので、やけどや色素沈着を起こさないように十分な紫外線対策が必要です。
具体的には直射日光をできるだけ避け、SPF50+・PA+++以上の日焼け止めで紫外線を防ぎましょう。施術後のお肌をより美しく導くために、紫外線対策を最低でも施術後3カ月間は続けることをおすすめします。
スキンケアを丁寧に行う
施術後から始めるスキンケアは、医師の指導に従って丁寧に行ってください。
皮膚に強い刺激を与えると「レーザー後色素沈着」が起こりやすくなります。
特に洗顔には注意し優しく丁寧に洗うよう心掛けましょう。
フェイスブラシでゴシゴシと洗ったり強くマッサージしたりするのは厳禁です。
安静にする
施術当日やダウンタイム中、特に痛みがある場合はできるだけ安静にして過ごしましょう。
医師の許可があれば別ですが、一般的に施術当日の入浴では湯船は避けて軽くシャワー程度で済ませてください。
あまり意識しないかもしれませんが、シミ取りレーザーは外科的な施術です。大きくはないにしても体に負担がかかっているのを忘れないでください。
医師の指示に従って行動する
ダウンタイム中は施術前のカウンセリングや施術後の説明に従って行動しましょう。
施術方法によってはダウンタイムがない場合もありますが、念のため入浴・メイク・スキンケア・施術後の過ごし方について医師に確認することをおすすめします。
何か迷う点があれば、遠慮せずに施術した病院・クリニックに確認しましょう。
またダウンタイム中に何か不安を感じる点があったり体調不良になったりした場合は、迷わず施術した病院・クリニックを受診してください。
シミ取りレーザーのダウンタイムにおける注意点
シミ取りレーザーの施術後のダウンタイムには、いくつか注意していただきたい点があります。主に注意していただきたいのは以下の3点です。
- 保護テープの扱い
- かさぶたの扱い
- 患部の扱い
それぞれの注意点について以降の章で解説しましょう。
保護テープをはがさない
シミ取りレーザーの施術では、施術箇所に軟膏を塗って保護テープを張る場合があります。この保護テープは施術後の皮膚を守りキレイな状態にするための大切なものです。
施術箇所を細菌・紫外線・刺激から守る役割をしていますので、ご自身ではがさないようにしてください。はがしてよい時期になれば医師がはがします。
もしも保護テープがはがれてしまった場合やはがれそうになってしまった場合は、施術した病院やクリニックを受診するか、電話などで状況を説明しどうすべきか相談しましょう。
かさぶたをいじらない
施術箇所がかさぶたになった場合は、かさぶたをいじらないように注意してください。
いじってしまい、かさぶたがはがれてきてしまっても、それ以上無理にはがすのは厳禁ですかさぶたが自然にはがれるのを待ちましょう。
かさぶたの上からメイクをすることはできますが、ファンデーションのスポンジで強くこすらないよう気を付けましょう。
メイクではかさぶたの上にリキッドファンデーションを指先やスポンジで軽くタッピングするように馴染ませるか、パフで軽く押さえる程度がおすすめです。
患部を刺激しない
繰り返しになりますが、シミ取りレーザーの施術は外科的な施術です。施術箇所は「患部」であり、皮膚が傷ついた状態であることを忘れてはいけません。
「患部」を刺激しないように気を付けてください。具体的には以下のような点に気を付けましょう。
- 洗顔の時にこすらない
- メイクの時にこすらない
- フェイスマッサージは避ける
- フェイスパックは患部を避ける
- ミントなどの爽快成分入った刺激性の化粧水などを使用しない
- 強い紫外線を避け、外出時は日焼けしないよう紫外線対策を取る
その他にも、タオル・マスク・マフラーなどで「患部」をこすらないように気を付けてください。
また、一般的にビタミンA(トレチノイン・レチノール)が入った化粧品やニキビ治療薬は、施術後1週間程度は使用しない方が賢明です。
日常のお肌のお手入れやメイクでそれらを使用している場合は、いつから使用しても大丈夫なのかを医師に確認しましょう。
シミ取りレーザー後はアフターケアが大切
シミ取りレーザーの施術後は、よりキレイな状態のお肌に導くためのアフターケアが重要です。
アフターケアを怠るとせっかくの施術の効果が薄れるばかりか、ダウンタイムが長引いてしまったりもします。
アフターケアといっても難しいケアではありません。ダウンタイム中の過ごし方に気を付けたり、注意点を守ったりするだけで十分なケアになります。
特に重要なのは、施術箇所を「いじらない」「摩擦を与えない」「紫外線から守る」の3点です。
洗顔時はよく泡立てた低刺激性の石鹸や洗顔フォームで優しく洗い、フェイスブラシやタオルでこするのは厳禁と心得てください。
施術箇所を日焼けから守るために、帽子・日傘・日焼け止めを積極的に活用しましょう。
こうしたアフターケアは「レーザー後色素沈着」を防止し、トラブルのないキレイなお肌に導いてくれるでしょう。
また病院やクリニックによっては、アフターケアのための内服薬・外用薬・コスメ製品などの用意もありますので、これらの活用も医師と相談し検討してみましょう。
編集部まとめ
シミのないキレイなお肌を手に入れるにはシミ取りレーザーが有効ですが、施術後にはダウンタイムが発生します。
ダウンタイムとは施術してから施術箇所の痛み・赤みなどがなくなり日常生活に支障がなくなるまでの期間です。
ダウンタイム中の症状として、施術箇所の痛み・赤み・かさぶたなどが挙げられます。
一般的にダウンタイムは1~2週間程度ですが、施術内容・レーザーの出力・ご自身の体調などにより長引く場合もあります。
シミ取りレーザーの施術後に施術前よりもシミが濃くなる場合がありますが、これは「レーザー後色素沈着」という一過性の現象です。
施術箇所がキレイになるまでの正常な経過ですので、特に心配する必要はありません。ダウンタイム中に特に気を付けていただきたいのが紫外線対策です。
施術箇所に強い紫外線を浴びると色素沈着が起きやすくなりますので、帽子・日傘・日焼け止めなどで日焼けを防ぎキレイなお肌へ導きましょう。
ダウンタイム中に何か心配な症状が出たり痛みが強かったりした場合は、遠慮せずに施術した病院やクリニックに相談してください。
辛い症状を我慢し続けず、症状を緩和する治療や処方をしてもらいましょう。
参考文献