シミを消すクリームの効果は？種類や選び方もご紹介

シミを消すクリームに効果はある？

シミを消すクリームには果たして効果があるのでしょうか。
できてしまったシミを消す方法として、シミを消すクリームを含め様々な対処方法や施術がありますが、クリームはその中でも誰でも取り入れやすい方法かもしれません。
シミを消すクリームは、皮膚科や美容皮膚科でレーザーを使ったシミ治療でも併用されています。
治療後のセルフメンテナンスとして処方されるものがほとんどなので、一定の効果は期待できるでしょう。
またレーザー治療に抵抗のある方やクリームのみで改善をはかりたい方は、シミを消すクリームのみで治療を進めることもあります。
シミを消すクリームを塗ると、表皮の入れ替わりが促され皮膚が再生されます。その結果、シミが薄くなっていくのです。
またクリームに配合されている成分によっては、シミの原因であるメラニン色素の生成を抑えるものもあります。
このようなシミに対して有効に働きかける成分が入っているクリームを使用すれば、シミを消すことに繋がるでしょう。
シミを消すクリームは市販されているものもありますが、医師に処方されるクリームの方が効き目があるとされています。
というのも、シミに有効な成分の配合率が少ないものは化粧品として分類され、配合量が高いものは医師の処方が必要になります。
成分が高い方がシミを消す効果が期待されるので、効果を求めるのであれば、医師の診断を受けるとよいでしょう。
また、シミを消すクリームはリスクや副作用が少ない治療方法でもあります。まれに赤みやかぶれが起きることがありますが、他のシミ治療に比べるとリスクは低いといえます。
シミへの効き目は穏やかかもしれませんが、レーザー治療やイオン導入ではないシミ治療を受けたい方にはシミを消すクリームの使用はおすすめです。

シミができる原因

シミは様々な原因でできてしまいます。
美白肌に気をつかっている方でも気づかないうちにシミができていたということは、よくある話です。
シミができないようにするには、シミの原因を知ることです。
ここではシミができる原因を解説していきます。

紫外線

紫外線を浴びるとシミができてしまうのは、多くの方が知っていることでしょう。
紫外線を浴びると肌に光老化という現象が起こります。光老化が起こることでシミが発生してしまうのです。
紫外線を浴びてしまうと表皮でメラニンが増え、シミの原因になります。特にUVA波は色素沈着を引き起こします。
メラニンは紫外線などの刺激から肌を守るために生成されるものです。このメラニンは紫外線を浴びると肌を守るために発生するのですが、過剰に浴びるとメラニンも多く発生します。
通常メラニンはターンオーバーが正常であれば剥がれ落ちていくのですが、ターンオーバーのサイクルが乱れると剥がれにくくなりシミになってしまうのです。
シミは紫外線の強さと浴びた時間の度合い、また肌のターンオーバーが正常に働くかどうかで発生率に差が出てきます。

外部刺激

外部刺激もシミの原因です。
肌の赤み・炎症・乾燥といった肌荒れを正しくケアせず放置していると、肌のバリアが低下してきます。
その状態で、洗顔・肌のケア・メイクなどを行う際の過剰な摩擦、タオルやマスクなど布製品から刺激を受けると、肌のバリアは更に弱まり刺激を受けた肌はシミが発生しやすくなります。
外部刺激からのシミは防ぎやすいので、肌荒れしてしまったら適切なケアや治療を受けること、余計な刺激を肌に与えないことに注意するとよいでしょう。

ホルモンバランスの乱れ

ホルモンバランスの乱れがシミを増やすことがあります。
ストレスを受けると自律神経が乱れ、女性ホルモンの分泌にも影響を及ぼします。
さらに過度なダイエットなどで栄養が偏った食生活を続けたり睡眠不足に陥ったりすると、ホルモンバランスが乱れる原因となりシミが発生しやすくなってしまうでしょう。
また、女性は妊娠・出産後にシミが増えやすいです。特に肝斑は妊娠中にできることが多いものとされています。

シミを消すクリームで改善できるシミの種類

シミには様々な種類があり、例えばレーザーを使用する治療法でも、シミの種類によって効果が期待できる方法が異なってきます。
シミを消すクリームも同様で、シミの種類によっては効果が期待できない場合があるでしょう。
シミを消すクリームもシミの種類によって使い分けることが重要なポイントです。
ここではシミを消すクリームで改善が期待できるシミの種類を説明していきます。

肝斑

肝斑は30〜40代の女性に多く見られるシミの一種です。女性ホルモンの影響で発生しやすくなり、特に妊娠中やピルを服用していると濃くなる傾向が強いようです。
肝斑は頬・手の甲・首などに薄い茶色のシミとして出ることが多く、刺激を与えると色素が濃くなってしまう特徴があります。
肝斑はハイドロキノンやトレチノインが含まれているクリームを塗ると、シミを改善できる効果があるとされています。
これらの成分が配合されているシミ消しクリームは医師の処方に基づき、使用することをおすすめします。
シミは、顔・首・腕・手の甲など日を浴びやすいところに出やすいです。

老人性色素斑

45歳以降の中年期から出始めるシミが老人性色素班で、シミの中で最も一般的なものです。
老人性色素斑は紫外線を浴びることで出てくるシミで、紫外線で刺激された肌がメラニンを多く生成することが原因です。
また肌のターンオーバーが低下すると出やすくなり、ターンオーバーが乱れると若いうちからも出ることがあります。
シミは、顔・首・腕・手の甲など日を浴びやすいところに出ます。
老人性色素班にも効果が期待されるのは、ハイドロキノンやトレチノインが含まれているクリームです。

炎症性色素沈着

炎症性色素沈着は皮膚が炎症を起こし、その部分に色素が沈着してシミとなってしまう状態のことです。
炎症を起こす原因は、日焼け・ニキビ・吹き出物・やけど・怪我など様々なものがあります。
シミの原因自体は治っても、炎症によって刺激を受けた肌には色素沈着としてシミが残ることが多いでしょう。
この炎症性色素沈着によるシミも改善にはハイドロキノンが効果が期待されています。

シミを消すクリームの選び方

シミの症状をクリームで改善できるものの、どのような点に気をつけて選べばよいのか気になる方もいるでしょう。
シミの種類やクリームの成分によっては効果が期待されない場合があります。
確実なシミの改善を期待するのであれば、クリームに含まれている成分を重視するとよいでしょう。
ここではシミを消すクリームの適切な選び方についてのポイントを紹介していきます。また、治療が長期に及びそうな場合の注意点についても解説していきます。

シミを薄くする美白成分が配合されているか

シミの原因でもある色素沈着を緩和させることで、シミが薄くなる状態に導きます。そのためには美白成分が配合されているクリームを選ぶとよいでしょう。
特に、肝斑・老人性色素斑・炎症性色素沈着といったシミの治療に使用されるハイドロキノンは、漂白作用がありメラニンを分解し美白効果が期待されます。
また、ハイドロキノンはメラニンの生成も抑制します。
さらにトレチノインは老人性色素斑に効果が期待され、表皮の奥にあるメラニン色素を肌の表面まで押し上げ排出する作用がある成分です。
いずれの成分も肌に刺激を伴う場合があるので、医師の診察のもと使用することをおすすめします。

無理なく続けられる料金か

シミの治療が長期に及ぶ場合、シミを消すクリームの料金もクリームを選ぶ際のポイントになってくるでしょう。
受診する病院の治療方針にもよりますが、一般的にシミの治療は2ヶ月程度かかるとされています。また肝斑の治療にはこれ以上の時間がかかるケースが多いようです。
シミを消すクリームの値段は病院によって違いが生じますが、一般的に治療でよく使用される二つのクリームの料金の目安は次のとおりです。

• ハイドロキノン　1,650円/10g（税込）
• トレチノイン　2,530円/10g（税込）

またハイドロキノンは含有量によって、料金に差が生じます。例えば、ハイドロキノンが0.1%の含有量で3,850円（税込）、0.4%の含有量だと4,400円（税込）ということもあります。
なお病院で処方してもらう場合には、別途診察料もかかります。

シミを消すクリームでは改善できないシミの種類

シミを消すクリームは全てのシミを改善できるわけではありません。
中には効果が期待されないシミもあるので、シミを消すクリームでの治療を検討されている方はご自身のシミが該当するかどうか、事前に確認しておくとよいでしょう。
ここからはシミを消すクリームでは改善できないシミについて、具体的に説明していきます。

そばかす

そばかすは子どもの頃に出ることが多く、頬から目の周りの広範囲に広がることが多いシミの一種です。
そばかすは遺伝的要因で出ることが多く、大人になるにつれて薄くなる傾向があります。
そばかすの治療はシミを消すクリームよりも、レーザーや光治療の方が症状の改善に適しています。
また紫外線を浴びると濃くなるので、紫外線対策をすることも重要です。

脂漏性角化症

脂漏性角化症は加齢に伴い、茶色や黒のシミが盛り上がってしまったものを指します。
紫外線の影響や肌の老化によって起こる症状です。しこりのようになってしまうものもあるくらいで、形状や大きさは様々です。
脂漏性角化症はシミを消すクリームでの改善は難しく、手術・レーザー治療・凍結療法などの治療で取り除くことになります。
脂漏性角化症が痛みを伴いながら急激に肌に出てきた場合は、他の病気の疑いの恐れがあるので注意が必要です。

花弁状色素斑

花弁状色素斑は背中や肩などに出ることが多い、花びら型のシミです。
紫外線を浴びるとできてしまうシミです。
シミを改善するにはクリームの使用よりも、ピーリングやレーザー治療の方が効果が期待されます。
紫外線によって増えるシミなので、特に屋外でスポーツをする方やマリンスポーツをする方は紫外線対策をしっかりと行うことが、予防に繋がるでしょう。

クリームでは効果がないシミを消す方法

シミを消すクリームでは、症状の改善が期待できない場合、一体どのような方法で消せるのでしょうか。
シミを改善する方法はクリームを塗る以外にも様々な方法があります。
またシミの度合いによっては、クリームで消すよりも他の治療を受ける方が、早い改善が見込める場合もあるでしょう。
ここからはシミを消すクリーム以外の治療方法を紹介していきます。

レーザートーニング

シミを消すクリームでは改善がされない場合や、元々クリーム以外の治療方法が推奨されているようなシミである場合には、レーザー治療がおすすめです。
レーザートーニングは真皮の奥に根付いてしまった色素に刺激を与えることで、シミを薄くしていく治療方法です。
クリームでは改善するのが難しいような濃いシミへの効果が期待されます。
また、レーザートーニングはシミ再発頻度を抑えられる治療方法でもあります。
肌の状態を見ながら複数回治療が行われ、大体3回目から効果が感じられやすいでしょう。
一度治療を受けた後に効果を持続させ、シミの再発頻度を抑えるためには、1〜2ヶ月に1回治療を受けるとよいとされています。
当日からメイクが可能で、ダウンタイムが少ない治療方法です。

QスイッチYAGレーザー

QスイッチYAGレーザーはシミだけでなく、あざやそばかすなども改善する治療方法です。
症状の度合いに合わせて波長を選べ、そのため浅い部分もシミだけでなく深い部分へのシミにもアプローチできます。
QスイッチYAGレーザーは患部へ照射すると、かなりのスピードでレーザーが届くため、患部以外への熱によるダメージが少ないこともメリットとして挙げられます。
人によっては治療時に多少痛みを感じる場合があるので、痛みに弱い方は麻酔の使用について相談するとよいでしょう。
QスイッチYAGレーザーは1回で効果が期待される治療ですが、シミの度合いによっては、複数回受けることをおすすめします。

高濃度ビタミンC注射

高濃度ビタミンCにはメラニン色素を除去し、新たなメラニンの生成を抑える働きがあります。また美白作用があるため、シミの改善に効果が期待されるでしょう。
ビタミンCは水溶性なので、経口で摂取しても必要量以外は排出されてしまいます。
しかし、注射で静脈へ直接注入すると全身に行き渡るため、経口で摂取するより高濃度のビタミンCが肌の組織に作用します。
静脈への注射なので、即効性が期待される治療方法でしょう。