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鼻の病気の種類にはどのようなものがある?症状・治療法について解説します

 更新日:2023/09/27
鼻を触る人

鼻水が出たり鼻がつまっていたりすると風邪を疑う方が多いのではないでしょうか。

また、花粉が飛散する季節がやってくると花粉症と感じる方もいらっしゃるでしょう。

しかし、鼻にはさまざまな病気があり、異なった症状があらわれるためご自身で理解しておくことが大変重要です。

この記事では、鼻の病気・症状・治療法について解説していくので、ぜひ参考にしてください。

浅井 和康

監修医師
浅井 和康(浅井耳鼻咽喉科医院)

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聖マリアンナ医科大学医学部卒業。東京慈恵会医科大学医学部助手就任後の1999年、父親が開業した「浅井耳鼻咽喉科医院」を、同じ横浜市港南区上大岡の立地で継承・リニューアル。耳鼻咽喉科疾患一般ほか、補聴器の相談や漢方薬の処方なども手がけている。医学博士、日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定専門医。

​​鼻の病気の種類にはどのようなものがある?

鼻の病気の種類
鼻の病気については、主に下記の4種類があります。

  • 急性副鼻腔炎
  • 慢性副鼻腔炎
  • アレルギー性鼻炎(花粉症)
  • 嗅覚障害

どのような特徴がある病気なのか、それぞれ詳しく解説します。

急性副鼻腔炎

風邪をひいた場合、鼻の粘膜が腫れ高確率で発症する病気が急性副鼻腔炎です。副鼻腔内で細菌感染が生じるとドロっとした濃い鼻水が出るようになり頭痛・頬や鼻などの顔面の痛み・発熱などの症状があらわれます。
また、風邪以外ではむし歯が原因で急性副鼻腔炎を発症する場合もあるでしょう。

慢性副鼻腔炎

上述で解説した急性副鼻腔炎は、短期間で軽快しますが3ヶ月以上続く場合は、慢性副鼻腔炎に分けられます。急性副鼻腔炎に比べ症状は軽いですが、粘り気のある黄色い鼻水・倦怠感・頭痛などの症状が長引くことが特徴です。
また、症状が軽いからと放置してしまうと腫れた粘膜に鼻茸と呼ばれるポリープができてしまいます。鼻茸(ポリープ)ができると匂いがしなくなることや、呼吸がしづらくなることなど日常生活に支障が出てしまうため、症状が長引く場合はすぐに受診しましょう。

アレルギー性鼻炎(花粉症)

アレルギー性鼻炎(花粉症)の主な原因は、ハウスダスト(ダニ)・室内で飼っているペットの毛などが挙げられ、通年性アレルギー性鼻炎に分けられます。また、増加傾向にある花粉症もアレルギー性鼻炎の一種で、スギ・ヒノキ・イネ・ブタクサなど植物の花粉で起こる症状は季節性アレルギー性鼻炎です。
一般的には2つを合わせてアレルギー性鼻炎と呼ばれることが多く、くしゃみ・鼻づまり・鼻水が過剰に起こる病気ですが、花粉症の場合は目のかゆみも伴います。鼻をかみすぎて、粘膜が傷つき鼻血が出る場合や、目をかきすぎて充血してしまう場合もあるでしょう。
また、寝不足になりストレスが溜まってしまい仕事・家事・勉強など生活に支障をきたす場合もあるため、我慢せず受診し治療を進めていきましょう。

嗅覚障害

嗅覚障害は、前述で解説した慢性副鼻腔炎などの鼻づまりによりにおいを感じ取る神経ににおい物質が届かなくなるケースがあります。また、神経そのものにダメージを負ってしまいにおいがわからなくなるケースもあります。
前者の場合は原因を探し病気の治療を進めていき、後者の場合は神経を再生させるステロイドを用いた点鼻薬療法などが効果的です。ただし、ステロイドを用いた点鼻薬療法は時間がかかり副作用もあるため、必ず主治医の指示に従ってください。

鼻の病気の症状は?

鼻の病気の症状
鼻の病気で起こる主な症状は下記の通りです。

  • 鼻がつまる:
    鼻づまりの原因は急性副鼻腔炎・慢性副鼻腔炎・アレルギー性鼻炎など様々です。鼻がつまると息苦しく無意識に口呼吸になり喉を痛め風邪をひきやすくなったり、いびきをかきやすくなることで疲れが取れず寝不足になることで集中力の低下にも繋がったりもします。
  • くしゃみが出る:
    くしゃみは鼻に異物が入ると知覚神経が刺激され、異物を外に押し出そうとする反射によって起こります。くしゃみとは別で、発熱・倦怠感などの症状がある場合は、副鼻腔炎が考えられます。一方で、鼻水・鼻づまりがある場合は、アレルギー性鼻炎が考えられます
  • 鼻水が出る:
    鼻水にはサラっとした水のような鼻水と、ドロっとした粘り気のある鼻水の2種類があります。前者の場合は風邪やアレルギー性鼻炎が疑われますが、後者の場合は細菌の感染が原因で粘り気があるため、慢性副鼻腔炎が疑われる場合があります。

  • 鼻血が出る:
    鼻腔内の粘膜には毛細血管が貼り巡っているため、少しの外傷で出血しやすいです。外傷もなく出血する場合や、鼻をかみすぎて出血する場合もありますが、原因のわからない鼻血が続くようであれば病院を受診した方が良いでしょう。
  • 鼻がくさくなる:
    風邪をひいた際に「鼻の中がくさい」「鼻水がにおう」と感じる方も多いのではないでしょうか。においの原因は鼻腔内に入り込んだカビ・細菌・ウイルスなどが影響しており、慢性副鼻腔炎が疑われます。
  • 鼻水の一部が喉に流れる:
    鼻の穴から鼻水が出るのではなく、喉に流れてしまう場合は、後鼻漏(こうびろう)と呼ばれる症状が疑われます。副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎で一時的に出る症状ですが、慢性的に症状が続くと痰が絡むようになり口臭の原因に繋がります。また、喉や気管に当たることで不快感や、咳が続き息苦しくなることもあります。
  • においがわからなくなる:
    鼻水・鼻づまりによってにおいがわからない場合は、上述で解説した通り、嗅覚障害が疑われます。すぐに病院を受診して検査を行い、治療を進めましょう。

少しでも気になる症状が続いている場合は、耳鼻咽喉科で受診することをおすすめします。

鼻の病気の治療法は?

鼻の病気の治療法
鼻の病気や症状と同様に、治療も様々な方法があります。市販で販売されている薬もありますが、症状に適した治療法を行わないと症状が悪化してしまうでしょう。
ここからは、鼻の病気の治療法や特徴について解説します。ぜひ参考にしていただき、ご自身の症状にあった治療法を医師と相談して進めていきましょう。

抗生物質

原因となる菌を検査して、菌に適した抗生物質を処方します。慢性副鼻腔炎の場合、マクロライド系抗菌薬と呼ばれる抗生物質を、通常使用する半分の量で長期的に服用します。
服用期間は原則3ヶ月ほどで、症状に合わせて期間を延ばす場合もあるでしょう。慢性副鼻腔炎のほとんどは抗生物質の服用で改善が見られますが、長期間服用しても改善しない場合は、内視鏡を用いた手術を行うことがあります。

抗アレルギー薬

アレルギー性鼻炎や花粉症の場合、全ての物質を完全に排除することは困難なため、アレルギー反応を抑える抗アレルギー薬を用いることが多いです。例えば、抗ヒスタミン薬・抗ロイコトリエン薬・鼻噴霧用ステロイド薬などを、症状によって組み合わせて使用します。
一方で、原因となる物質を排除するために、マスク・ゴーグル・こまめな清掃なども有効的です。

漢方薬

漢方薬は小青竜湯・葛根湯などが用いられ、副作用がない点に注目されています。一方で、慢性副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎に用いられる抗ヒスタミン薬は副作用として、眠気や胃腸障害などがあります。
また、鼻噴霧用ステロイドの副作用は副腎皮質抑制をはじめとする副作用があるため、長期間の服用は注意が必要です。そのため、副作用を気にされる方は漢方薬を検討してみてはいかがでしょうか。

吸入

粘り気のある鼻水を吸引器で吸引した後、鼻の穴にノズルを入れ少量の抗菌薬やステロイド薬を霧状にして吸い込むネブライザー療法もあります。霧状のため鼻腔内の粘膜に直接薬剤が届きやすく副作用の少ない点がメリットです。

点鼻薬

点鼻薬には血管収縮薬・抗ヒスタミン点鼻薬・ステロイド点鼻薬などがあります。血管収縮薬・抗ヒスタミン点鼻薬は即効性がありますが、眠気が出る場合や使いすぎることで効果が薄れ、点鼻薬性鼻炎(薬剤性鼻炎)になり症状が悪化する可能性も高いです。
また、嗅覚障害に使うステロイド点鼻薬の場合は、長期間使うと副反応が出る場合もあります。点鼻薬を服用する際は、必ず医師の指示に従い用法用量を守って使用してください。
市販の点鼻薬も販売されていますが、症状にあった点鼻薬を使わないと十分な効果が得られないため、まずは受診することをおすすめします。

レーザー治療

レーザー治療はアレルギー性鼻炎や花粉症に用いられます。症状の原因となっている粘膜部分に医療用レーザーを当てて焼いていく治療です。レーザーと聞くと痛そうなイメージがありますが、麻酔薬の染み込んだガーゼで局所麻酔をするため痛みは少なく出血もほとんどありません。
また、片側5分ほどで治療が可能なため、麻酔を含めても治療が15分ほどの短時間で終わる点がメリットです。効果については個人差もありますが、興味があれば病院で相談してみてはいかがでしょうか。

手術

鼻茸(ポリープ)ができてしまい重症化した慢性副鼻腔炎の場合や、嗅覚障害の場合などに内視鏡手術を行います。鼻の穴から器具を入れ鼻茸(ポリープ)や炎症を起こしている粘膜を取り除き、副鼻腔を解放し炎症が起こりにくい状態にする手術です。
症状が軽ければ日帰り手術も可能ですが、症状が重い場合は短期間の入院が必要でしょう。

鼻の病気の症状が表れたら早めに耳鼻咽喉科を受診しよう

耳鼻咽喉科を受診
症状の期間を問わず、少しでも違和感があれば耳鼻咽喉科を受診しましょう。なぜなら、鼻の病気を自分で判断するのは困難だからです。まずは症状の原因を特定し、治療を進めていく必要があります。
症状は軽いから我慢できそう」と放置してしまうと、点眼薬や飲み薬での治療が難しく手術を行うケースもあります。体の負担を減らすためにも、早めの受診を心がけましょう。

鼻の気になる症状は浅井耳鼻咽喉科医院にご相談を

浅井耳鼻咽喉科医院
鼻水・鼻づまりなど気になる症状がある方は、浅井耳鼻咽喉科医院がおすすめです。浅井耳鼻咽喉科医院では、多くの方が悩まされているスギ花粉症に「舌下減感作療法」と呼ばれる新しい治療法を取り入れるなど幅広い治療に対応しています。

また、様々な鼻の病気がありますが症状によっては長期間の治療が必要なため、通院のしやすさを気にされる方も多いのではないでしょうか。

浅井耳鼻咽喉科医院は、地下鉄「上大岡駅」から徒歩1分の場所で、駐車場が3台分あるため電車や車で通院できます。通院のしやすさを気にされている方は、受診してみてはいかがでしょうか。

浅井耳鼻咽喉科医院の特徴について以下で詳しく解説します。

耳鼻咽喉科の専門の医師

浅井耳鼻咽喉科医院診察室
院長は「一般社団法人耳鼻咽喉科頭頸部外科学会」の耳鼻咽喉科専門の医師です。鼻の病気をはじめ、耳・口腔・咽頭・めまい・いびき・難聴など幅広い専門的な知識と高度な技術を持っており、適切な診察を行ってくれます。

また、症状により必要に応じて連携している病院紹介など的確に行ってくれる専門の医師のため、安心して病気の治療に取り組めるでしょう。

漢方薬による治療も行っている

浅井耳鼻咽喉科医院では、上述で解説した漢方薬による治療を行っており、慢性副鼻腔炎・アレルギー性鼻炎・耳鳴り・めまい・のどの異常感などが対象です。

その中でも主に慢性の症状がみられる方を主体として漢方治療を行っています。

漢方薬は、人間本来の治癒力を高める方法という点で高い評価を得ています。漢方薬を使った治療に興味がある方は、浅井耳鼻咽喉科医院での受診がおすすめです。

浅井耳鼻咽喉科医院の基本情報

アクセス・住所・診療時間

京急本線 上大岡駅 東口 徒歩1分

神奈川県横浜市港南区上大岡東1-11-32

診療時間
9:00~12:00
14:00~18:00

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