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胃カメラ当日の食事は?前日や検査後の食事における注意点も解説

 公開日:2024/02/06
胃カメラ当日の食事は?

胃カメラ検査は、私たちの健康を守るための重要なツールとして広く認識されています。胃カメラを用いて、食道や胃の内部を直接観察することで、さまざまな病気の早期発見や診断が可能となります。

特に、食道がん・胃がん・胃腺腫などの疾患は、初期段階では目立った症状が現れにくいため、胃カメラ検査が早期発見のカギとなるのです。

この記事では、胃カメラ検査を受ける際の注意点や胃カメラ検査によってわかる主な病気について詳しく解説します。

甲斐沼 孟

監修医師
甲斐沼 孟(TOTO関西支社健康管理室産業医)

プロフィールをもっと見る
大阪市立大学(現・大阪公立大学)医学部医学科卒業。大阪急性期・総合医療センター外科後期臨床研修医、大阪労災病院心臓血管外科後期臨床研修医、国立病院機構大阪医療センター心臓血管外科医員、大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、大手前病院救急科医長。2023年、TOTO関西支社健康管理室産業医。日本外科学会専門医、日本病院総合診療医学会認定医など。著書は「都市部二次救急1病院における高齢者救急医療の現状と今後の展望」「高齢化社会における大阪市中心部の二次救急1病院での救急医療の現状」「播種性血管内凝固症候群を合併した急性壊死性胆嚢炎に対してrTM投与および腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行し良好な経過を得た一例」など。

胃カメラ当日の食事は?

胃カメラ当日の食事は
胃カメラ検査は、胃や食道の健康状態を的確に評価するための非常に重要な検査手法です。
この検査の結果が正確であるためには、検査を受ける当日の食事が大きく影響します。
特に検査の前に摂取する食事や飲み物は、胃の中の状態を変える可能性があるため、以下の2点について守ることが重要です。

  • 朝食はとらない
  • 色のついた飲み物を控える

これらの注意点を守ることによって、胃カメラの診察をより効果的なものにできます。
では、なぜこれらの注意点を守ることが重要なのかについてこれから詳しく解説しましょう。

朝食はとらない

第1の注意点は、朝食はとらないことです。
多くの医療機関において、胃カメラ検査を受ける当日の朝食は控えることが強く推奨されています。
胃の中に食べ物や液体が残存している場合、カメラが胃の内部を正確に観察することが難しくなります。さらに、食べ物が残っていると、検査中に不快な吐き気を感じるリスクが増加しかねません。
このようなリスクを避けるため、検査前日の夜から食事を控え、検査当日は完全に空腹の状態で検査を受けることが理想的です。

色のついた飲み物を控える

第2の注意点は、色のついた飲み物を控えることです。
胃カメラ検査当日には、色のついた飲み物、特にコーヒー・紅茶・緑茶・ジュースなどの摂取は避けるのが良いでしょう。
胃カメラは胃の内側をカメラで観察することにより、診察を行う方法になります。
したがって、これらの飲み物に含まれる色素が胃の内壁に付着すると、検査時に胃の色や状態を正確に評価することが難しくなる可能性があります。
そのため、検査の精度を確保する観点から、当日は透明な水や白湯などの色がつかない飲み物のみを摂取するのが良いでしょう。
胃カメラ検査は、私たちの健康を守るための非常に価値のある検査です。そのため、検査の結果が正確であることが非常に重要です。
検査当日の食事や飲み物に関する上記の注意点を守ることで、検査の精度を向上させ、より正確な診断を受けられるようにしましょう。

胃カメラ前日の食事は?

胃カメラ前日の食事は?
胃カメラ検査の正確性を高める上で、当日の食事だけでなく、前日の食事内容も重要です。
前日の食事内容や摂取時間によって、検査時における胃の状態が変わる可能性があるため、以下4点についての注意点を守ることが重要です。

  • 夜遅くに食事をとらない
  • 腹8分目までにする
  • 油分が多いものを控える
  • 消化が悪い食べ物は控える

これら4つの注意点を守ることで、胃カメラ検査の精度を最大限に高められます。
では、なぜこの4つが胃カメラ検査の精度を左右させるのでしょうか。その点について詳しく解説しましょう。

夜遅くに食事をとらない

前日の食事における注意点の1つ目は、夜遅くに食事を取らないことです。
胃カメラ検査の前日、特に夜は食事の摂取時間を早めることが強く推奨されています。
夜遅くに食事を摂取すると、消化が完了しないまま検査時間を迎える可能性があるでしょう。その場合、胃の中に食べ物が残ったまま検査を受けることになります。
食べ物が胃に残っていると、検査中カメラの視界が悪くなり、正確な診断が難しくなることがあります。
そのため、夕食はなるべく早めに、そして軽めに済ませることが望ましいです。
ただし、夜の何時までに食事を終えておくべきかは検査する病院によって異なります。そのため、検査の際には医師や看護師などからの解説をよく聞くようにしましょう。

腹8分目までにする

前日の食事における注意点の2つ目は、腹8分目までにすることです。
胃カメラ検査前日の夕食は、食事の量を腹8分目程度に抑えることが一般的に推奨されています。
過度に食事を摂取すると、胃への負担が増加し、消化が遅れることが考えられます。適切な量の食事を摂ることで、検査当日の胃の状態を最適なものに保てるでしょう。

油分が多いものを控える

油分が多いものを控える
前日の食事における注意点の3つ目は、油分が多いものを控えることです。
油分の多い食事は消化に時間がかかるため、胃の中に残りやすく、胃の動きも鈍くなる可能性があります。
特に揚げ物や脂肪分の多い肉類などは、消化が遅れることが知られているため、これらの食品の摂取は控えめにすると良いでしょう。

消化が悪い食べ物は控える

前日の食事に関する最後の注意点は、消化に悪い食べ物は控えることです。
胃カメラ検査の前日には、消化が遅れる食べ物、例えば、辛いもの・生の野菜・大豆製品などの摂取は控えることが推奨されています。
これらの食べ物は胃の中に残りやすく、検査の際に胃の状態を悪化させる可能性があります。
そのため、消化の悪い食べ物は胃カメラ検査の精度を低下させてしまう可能性があるのです。

胃カメラ検査後の食事における注意点

胃カメラ検査後の食事における注意点
胃カメラ検査は、私たちの胃や食道の健康状態を的確に評価するための非常に重要な検査手法です。
この検査を受けた後の食事は、胃や食道の回復や健康を維持する上で、特に重要な役割を果たします。
検査後の食事に関しては、3つの注意点を守ることで、胃や食道の健康も守れるでしょう。

検査後1時間は飲食しない

胃カメラ検査を受けた直後は、飲食を控えることが強く推奨されています。
検査中に使用される麻酔や鎮静剤の効果により、のどや口の感覚が一時的に鈍くなることが多いです。
この状態での飲食は、食べ物や飲み物が気管に入り込む誤嚥のリスクを増加させるため、最低でも検査後1時間は何も口にしないようにしましょう。

消化の良いものを食べる

消化の良いものを食べる
胃カメラ検査後の食事は、胃に優しいものを選ぶことが特に重要です。
具体的には、おかゆ・うどん・トーストなどの消化の良い食事を摂取することが望ましいとされています。
検査によって胃や食道が一時的に敏感になることがあります。そのため、消化しやすく、胃に負担をかけない食べ物を選ぶことで胃の回復を助けられます。

組織検査をした場合は飲酒を控える

組織検査をした場合は飲酒を控える
胃カメラ検査中に組織検査(生検)を受けた場合、その後数日間はアルコールの摂取を控えることが勧められています。
生検は胃の一部の組織を採取するもので、この部分は一時的に微細な傷を受けることがあります。
アルコールは胃の粘膜を刺激する性質があるため、生検後の傷ついた部分の回復を遅らせる可能性が考えられるためです。

胃カメラ検査後に食事以外で気をつけること

胃カメラ検査後に食事以外で気をつけること
これまでは、主に胃カメラ検査の食事面での注意点について解説してきました。
しかしながら、胃カメラ検査を受けた後にも食事に関する注意点だけでなく、以下のような日常生活全般における様々な注意点が存在します。

  • 車・バイク・自転車の運転を控える
  • 便の色に注意する

これらの注意点を守ることで、検査後の体調を最適に保ち、日常生活を安全に過ごせます。
ここでは、胃カメラ検査後の日常生活で特に気をつけるべき上記2つのポイントについて詳しく解説しましょう。

車・バイク・自転車の運転を控える

車・バイク・自転車の運転を控える
胃カメラ検査後の注意点、1つ目は車・バイク・自転車の運転を控えることです。
胃カメラ検査では、麻酔や鎮静剤が使用されることが一般的です。
これらの薬の影響により、検査後しばらくの間、意識がぼんやりとしたり、集中力が散漫になることが考えられます。
このような状態での車、バイク、自転車の運転は大変危険とされています。
特に、反応速度が鈍ることや、状況判断の能力が低下することが懸念されるため、検査の日は決して運転をしないようにしましょう。
公共の交通手段を利用するか、家族や友人に送迎してもらうなどの対策を取ることをおすすめします。

便の色に注意する

胃カメラ検査後の注意点の2つ目は、便の色に注意することです。
胃カメラ検査中に組織検査(生検)を行うと、検査後の便の色や状態に変化が見られることがあります。特に、便が黒ずんでくることが一般的に報告されています。
これは、検査中に生じたわずかな出血が消化され、便として排出されるためです。このような変化は、一時的なものであり、大きな心配は不要です。
しかし、変化が長く続く場合や、他の異常な症状が合わせて現れる場合は、速やかに医師の診察を受けるようにしましょう。

胃カメラでわかる病気

胃カメラでわかる病気
ここまでは、胃カメラ検査に関連する注意事項について食事面やその他の点について解説してきました。
では、そもそもこの胃カメラ検査によってどのような病気がわかるのでしょうか。
ここでは、胃カメラ検査によってわかる病気として、食道がん・胃がん・胃腺腫の3つの病気について詳しく解説しましょう。

食道がん

食道がんは、食道の内側の細胞が正常ではない形で増え続けることによって生じる病気です。
このがんの厄介な点は、初期の段階では特有の症状がほとんど現れないことです。そのため、早期に発見するためには、定期的に胃カメラ検査を受けることが大切となります。
食道がんは、食道の内壁に異常な腫瘤・変色・粘膜の変形として現れることが多いため、胃カメラによって食道がんを見つけられるのです。
食道がんが進行すると、食べ物を飲み込む際の違和感・つばが詰まる感じ・体重が減少するなどの症状が出てきます。
食道がんの治療の成功は、発見の時期に大きく左右されます。早期に発見し、すぐに治療を開始することで、回復の見込みは大きく上がるでしょう。
そのため、健康を守るためにも、定期的な検査を受けることが重要です。

胃がん

胃がんは、胃の内側を覆っている粘膜層から始まるがんです。
日本では、多くの人々がこの病気の影響を受けており、がんによる死亡原因の中でも特に多いものとして知られています。
胃カメラ検査を行うことで、胃の内壁の色調の違いや、粘膜の異常な盛り上がり、さらには潰瘍(かいよう)といった問題点を見つけられます。
胃がんの初期段階では、特有の症状が出にくいことで有名です。
そのため、早期にこのがんを発見して早急な治療を受けるためには、定期的な胃カメラ検査によって胃内壁の問題を見つけることが有効となります。
胃がんが進行してしまうと、胃の痛みや吐き気、さらには食欲低下などの症状が出てくることがありますので、注意が必要です。

胃腺腫

胃腺腫は、胃の内側を覆っている粘膜層から生じる良性の腫瘍です。これは、胃の中に小さな突起やしこりのような形で現れることが知られています。
しかし、良性であるとはいえ、一部の胃腺腫は時間とともに悪性のがんへと変わる可能性があります。そのため、胃腺腫は十分な注意と定期的なチェックが必要です。
胃カメラ検査を行うと、胃腺腫は胃の内壁にポリープのような小さな盛り上がりとして確認できます。
その大きさや形、または数が多い場合、さらなる詳しい検査や治療が必要となることがあります。
特に、大きな胃腺腫や増え続ける胃腺腫は、内視鏡を使用した治療や手術で取り除くことが考慮されることが多いです。

胃カメラは鼻からと口からのどちらがいい?

胃カメラは鼻からと口からのどちらがいい?
胃カメラ検査を受ける際には、「鼻からの検査」と「口からの検査」の2つの方法から選べます。
では、それぞれどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。
鼻からの胃カメラ検査のメリットとしては、検査中の喉の違和感や「オエッ」となってしまう咽頭反射と呼ばれる症状が少ない点が挙げられます。
デメリットは、鼻の通路が狭い人や鼻炎などの症状がある人にとっては鼻からの挿入が難しい場合があることです。
また、鼻からのカメラは細いため口からのカメラよりも診察が難しい点もデメリットの1つといえるでしょう。
それに対して、口からの胃カメラ検査のメリットは、カメラが太いことから詳細な観察が可能である点です。これによって、短時間で的確な検査を行えることが多いです。
また、口からの胃カメラ検査のデメリットとしては、カメラが太いことによってのどの違和感や「オエッ」っとなってしまう傾向が強いことが挙げられます。
こうしたことから、詳細な診察や特定の部位の検査が必要な人は口からの胃カメラ検査が適しており、違和感等を減らしたい場合には鼻からの検査が適しているといえます。

編集部まとめ

まとめ
胃カメラ検査は、食道や胃の健康状態を詳細に調査するための重要な手段です。この検査を通じて、食道がん・胃がん・胃腺腫などの疾患を早期に発見することが可能となります。

特に、食道がんや胃がんは初期段階では症状が少ないため、定期的な胃カメラ検査が早期発見のカギとなります。

胃腺腫は良性の腫瘍であるものの、悪性変化のリスクもあるため、注意が必要です。

健康を維持し、必要な治療を早期に受けるために、定期的な胃カメラ検査が重要です。

胃カメラ検査を受ける際には、この記事でも紹介したように前日・当日の食事や車などの運転を控えたりするなど、注意点を守るようにしましょう。

この記事の監修医師