頭痛の原因と治し方は?慢性的な頭痛の種類と対処法を解説

頭痛は、日常生活のなかで多くの方が経験する身近な症状のひとつです。しかし、その原因や種類はさまざまであり、適切な対処をしなければ慢性化してしまうケースも少なくありません。本記事では、頭痛が起こる原因や主な種類、そして具体的な治し方や対処法について詳しく解説します。慢性的な頭痛にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

監修医師:
松井 孝嘉(東京脳神経アカデミー)
米国アルバートアインシュタイン医科大学 モンテフィオーレ病院にて脳腫瘍、脳血管障害の研究(1973-1977)
ジョージタウン大学にて全身用CTスキャナー開発に参加(1974-1977)
帝京大学 脳神経外科 助教授(1977)
大阪医科大学(現:大阪医科薬科大学) 助教授(1983)
帝京大学 客員教授(1983)
松井病院 理事長・院長(1988-)
東京脳神経アカデミー 理事長(2006-)
目次 -INDEX-
頭痛にはさまざまな原因がある

一口に「頭痛」といっても、その背景にある原因はさまざまです。その違いを理解することが適切な対処への第一歩となります。慢性的に頭痛に悩んでいる方にとっても、自分の頭痛がどのタイプに該当するのかを知ることは、治療方針を考えるうえで重要な意味を持ちます。
一次性頭痛とは
一次性頭痛とは、脳や身体の病気が原因ではなく、頭痛そのものが主体となって起こる頭痛のことです。検査をしても特定の疾患が見つからず、頭痛だけが繰り返し現れるのが特徴です。
日常的に「頭が重い」「ズキズキする」といった症状を抱えている方の多くは、この一次性頭痛に該当することがあります。一次性頭痛の代表的なものには、緊張型頭痛・片頭痛・群発性頭痛などで、これらは慢性頭痛とも呼ばれ生活習慣や身体の状態と深く関わっています。根本的な原因を把握し、適切な治療を続けることで症状の改善が期待できます。
二次性頭痛とは
二次性頭痛とは、脳腫瘍や脳出血などの病気が原因で起こる頭痛のことです。頭痛の背景に別の疾患が隠れているため、その疾患を治療することが頭痛の解消につながります。
突然、これまで経験したことのないほど激しい頭痛が起きた場合や、発熱・嘔吐・意識障害などを伴う場合は、二次性頭痛の可能性があるため、速やかに医療機関を受診することが大切です。二次性頭痛は命に関わる疾患が背景にあることもあるため、見過ごすことのできない症状です。頭痛が急激に始まった、または普段とは異なる頭痛を感じたときは、自己判断で放置せず、専門の医師に相談することをおすすめします。
慢性頭痛の多くは特定の種類に分類される
慢性頭痛のなかでも、かつては3分の2が緊張型頭痛、残りの3分の1が片頭痛というのが一般的な傾向とされており、この2種類だけで慢性頭痛の多くを占めていたとされています。残り僅かのなかに群発性頭痛をはじめとするさまざまなタイプの頭痛が含まれており、頭痛の種類は500種類以上にのぼるといわれています。
このように、慢性頭痛の大部分は緊張型頭痛と片頭痛で構成されており、これら2つの頭痛について正しく理解することが、慢性頭痛への対処において重要なポイントとなります。
慢性的な頭痛の主な種類

慢性頭痛の代表的な種類として知られる緊張型頭痛・片頭痛・群発性頭痛は、それぞれ症状の特徴や発症のパターンが異なります。自分の頭痛がどの種類に当てはまるかを理解することで、日常生活での対処法や受診の判断にも役立てることができます。
緊張型頭痛
緊張型頭痛は、慢性頭痛のなかでも多くみられるタイプです。頭全体が締め付けられるような痛みや、頭が重く感じる症状が特徴で、長時間続くこともあります。
痛みの強さは片頭痛ほど激しくないことが多い一方で、日常生活に支障をきたす場合も少なくありません。頭や首の周辺の筋肉の緊張が深く関係しているとされており、デスクワークや長時間の同じ姿勢、ストレスや睡眠不足などが引き金になることがあります。後述するように、その発生メカニズムの解明が進んでいることもあり、適切な治療によって改善が期待できる頭痛のひとつです。
片頭痛
片頭痛は、頭の片側あるいは両側にズキズキと拍動するような痛みが現れる頭痛です。痛みの強さが激しく、吐き気や嘔吐を伴うことも多いとされています。光や音に対して過敏になることもあり、日常生活の活動によって痛みが悪化しやすい点が特徴です。発作は数時間から数日間続くこともあり、仕事や家事など通常の生活に大きな影響を与えることもあるでしょう。ストレスや睡眠リズムの乱れ、ホルモンバランスの変化なども発症に関与していると考えられています。再発を繰り返す方も多く、根本的な対処が求められる頭痛です。
群発性頭痛
群発性頭痛は、慢性頭痛全体のなかでは割合が少ないものの、激しい痛みが特徴の頭痛です。
目の奥や頭の片側に焼けるような強烈な痛みが数十分から数時間にわたって続き、毎日のように繰り返し起こる「群発期」と呼ばれる時期があります。涙が出たり、目や鼻に症状が出たりすることも多く、痛みの激しさから日常生活に大きな支障をきたすケースも見受けられます。緊張型頭痛や片頭痛と比べて患者さんの数は多くはありませんが、発作中の痛みは強烈であり、専門的な診察と治療が重要となります。
頭痛が起こる原因として考えられること

慢性的な頭痛が起こる背景には、身体的・環境的なさまざまな要因が絡み合っています。とくに緊張型頭痛は近年その発生メカニズムの解明が進んでおり、首や肩まわりの筋肉の状態が関与していると考えられています。原因を正しく把握することが、適切な対処への道筋となります。
首や肩の筋肉の緊張
緊張型頭痛の発生において、首の筋肉の異常が深く関与していると考えられています。姿勢の維持に関わる重要な筋肉の一つである首の深層筋(頭半棘筋など)が関与している可能性が指摘されており、首や肩まわりの筋肉が慢性的に緊張した状態に置かれると、痛みを感じやすくなる状態(痛覚過敏)を招き、それによって頭痛が引き起こされると考えられています。長時間同じ姿勢でいることや、スマートフォンの長時間使用なども、こうした筋肉への負担を増大させる要因となります。
姿勢や生活習慣
姿勢の乱れも、頭痛の発症に関わる要因のひとつです。とくに前かがみの姿勢や、首を前に突き出すような姿勢は、首や肩の筋肉に持続的な負荷をかけ、筋肉の緊張を引き起こしやすくなります。また、睡眠不足や不規則な食生活、運動不足なども身体全体のバランスを乱し、頭痛が起こりやすい状態につながる可能性があります。生活習慣を見直すことは、頭痛の予防においても大切な視点です。
ストレスや疲労
精神的なストレスや身体的な疲労も、頭痛の大きな誘因となります。ストレスを受けると身体は緊張状態に入り、自律神経のバランスが乱れ、筋肉が緊張しやすくなります。この状態が続くと、首や肩まわりの筋肉が持続的に緊張し、緊張型頭痛を引き起こすことがあります。また、過労や睡眠不足による疲労の蓄積も頭痛の発症頻度を高める要因となり、慢性的にストレスを抱えている方や休息が十分に取れていない方は、頭痛が繰り返しやすい状態に置かれているといえます。ストレスのコントロールと十分な休息は、頭痛を予防・軽減するうえでも欠かせない要素です。
頭痛の治し方と対処方法

頭痛への対処方法は、その種類や原因によって異なります。日常的なセルフケアから薬による治療、さらには専門の医師による診察まで、段階的なアプローチが頭痛の改善に効果的とされています。自分の頭痛の状態を把握したうえで、適切な方法を選択することが大切です。
生活習慣の見直し
頭痛の対処において、まず取り組みやすいのが生活習慣の改善です。規則正しい睡眠リズムを整えること、適度な運動を日常に取り入れること、長時間のデスクワークや同じ姿勢を避けることなどが、頭痛の予防や軽減につながるとされています。首や肩のストレッチを日常的に行うことで、筋肉の緊張をほぐす効果が期待できます。また、入浴で身体を温めることや、こまめに休息を取ることも、筋肉の血流を改善するうえで有効な方法です。
薬による治療
市販の鎮痛薬は、頭痛の痛みを一時的に和らげる手段として広く利用されていますが、用法・用量を守ることが重要です。薬を服用しすぎると、逆に「薬物乱用頭痛」と呼ばれる頭痛が生じる可能性があるため注意しましょう。
片頭痛に対しては、トリプタン系と呼ばれる薬が処方されることがあります。これは片頭痛に特化した治療薬であり、痛みの発作を抑える効果が期待されます。ただし、薬による治療はあくまで症状を抑えるものであり、頭痛の根本的な原因に対処するためには、専門の医師の診察を受けることが欠かせません。
専門の医師による診察
慢性的な頭痛が続く場合や、頭痛の頻度が増している場合は、専門の医師による診察を受けることが大切です。医師による診察では、頭痛の種類や原因を詳しく調べたうえで、一人ひとりの状態に合った治療方針が提案されます。
頭痛の多くは、専門的な治療を受けることで症状の改善が期待できます。「頭痛くらいで病院に行くのは」と思わず、慢性的に繰り返す頭痛は専門家に相談することをおすすめします。
頭痛でお悩みの方は東京脳神経アカデミーにご相談を
頭痛の原因や種類を理解し、適切な対処を続けることは、生活の質を守るうえで重要です。しかし、セルフケアや市販薬では十分な改善が見込めない場合は、専門的な医療機関への相談が頼りになるでしょう。東京脳神経アカデミーは、頭痛に関する研究と診療に力を注がれており、長年にわたって多くの方の頭痛改善に取り組んできた医療機関です。ここからは、東京脳神経アカデミーの特長を紹介します。
頭痛の研究と専門的な診療を行う医療機関
東京脳神経アカデミーには、頭痛を専門的に診療する施設が併設されています。所長を務める岩田 誠先生は、頭痛全般に関してのスペシャリストであり、東京女子医科大学の医学部長を務めた経歴を持ちます。ほかにも東京大学医学部出身の医師7名が所属(※2026年3月現在)しており、豊富な経験を持つ医師たちが診療にあたっているそうです。
一時的に痛みを抑えるだけでなく、根本からの改善を目指した診療が行われています。専門的な知見をもとに、一人ひとりの状態に応じた診療が行われている点が特長の一つです。
患者さんに寄り添い緊張型頭痛の原因に着目した治療
東京脳神経アカデミー 理事長の松井 孝嘉先生は、緊張型頭痛(TTH)の発生メカニズムを解明し、頭痛学会で発表したという研究経験をお持ちです。これにより、これまで不明とされていた緊張型頭痛の原因の理論に基づいた治療を行われているそうです。
緊張型頭痛は首の筋肉の異常によって起こるとされており、とくに「頭半棘筋」と呼ばれる筋肉が原因として考えられています。この筋肉は首の深い位置にあるため一般にはあまり知られておらず、正確な知識と技術を持つ医師によるアプローチが求められるといいます。東京脳神経アカデミーでは、こうした研究成果をもとに、緊張型頭痛を症状の消失(寛解)を目標とする治療を提供されています。
長年頭痛に悩まされている方のなかには、原因がはっきりせず不安を感じているケースも少なくありません。専門的な視点から診察を受けることで、症状の背景を理解し、改善に向けた選択肢が見えてくる可能性もあるでしょう。
頭痛の専門の医師による安心感のある診療体制
東京脳神経アカデミーは、東京都千代田区一番町に位置しており、東京メトロ半蔵門線 半蔵門駅から徒歩3分、東京メトロ有楽町線 麹町駅から徒歩5分とアクセスしやすい立地にあります。2006年の開設以来、「これまで原因がわからなかった症状にも向き合う」という理念のもと、脳神経分野に精通した医師による専門的な診療を提供されているそうです。新しいMRIやCTなどの画像検査を活用し、頭痛の背景にある原因を丁寧に見極めながら、一人ひとりに合わせた治療方針を提案されています。
頭痛は日常的な症状として見過ごされがちですが、適切な診断によって改善が期待できるケースも少なくありません。慢性的な頭痛や原因がはっきりしない不調に悩んでいる方にとって、専門の医師に相談できる環境が整っている点は大きな安心材料といえるでしょう。まずは無理に我慢せず、専門的な視点からの診断を受けてみることが、症状改善への第一歩につながるかもしれません。




