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手外科ってどんな診療科?手外科の役割と診療内容を徹底解説

 公開日:2025/09/30
手外科ってどんな診療科?手外科の役割と診療内容を徹底解説

“手外科”という診療科をご存知ですか? 手外科とは、手指、手首、肘、肩など上肢全体における骨と関節、神経、腱、血管、皮膚などの病気や怪我を専門に扱う診療科です。 本記事では、日常生活のあらゆる動作に関わる大切な部位である“手”に関して、手外科の役割と診療内容をわかりやすく解説します。

西村 礼司

監修医師
西村 礼司(銀座グランフォレクリニック)

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2006年 筑波大学医学専門学卒業
2008年 東京慈恵会医科大学 形成外科学講座 入局
2017年 米国留学 (International Visiting Fellow, Cleveland Clinic)
2019年 東京慈恵会医科大学 形成外科学講座 講師
2024年 東京慈恵会医科大学 形成外科学講座 准教授

“手外科”ってどんな診療科?

“手外科”ってどんな診療科? まずは、手外科の概要や対象となる疾患、手に特別な治療が必要な理由を解説します。

手外科とは

手は繊細な構造を持ち、専門的な知識と経験が求められる領域で、手外科とは手や手指の機能と形態を専門的に扱う診療科です。 骨折や腱の断裂といった外傷から、腱鞘炎やばね指、手根管症候群(しゅこんかんしょうこうぐん)などの慢性的な疾患、スポーツや仕事で手を酷使する方や、高齢化に伴う関節疾患など幅広く対応します。

対応する主な疾患・症状

手外科で扱う代表的な症状には、手首や指の骨折、腱鞘炎、ばね指、手根管症候群、関節リウマチに伴う手の変形などがあります。また、神経障害や血管障害によって感覚や動きが損なわれるケースも対象です。 「手がしびれる」「物を落としやすくなった」「指が曲がったまま戻らない」といった症状がある場合、手外科で精密な診断と治療を受けるとよいでしょう。

なぜ“手”は特別な治療が必要か?

手は細かな骨や腱、神経、血管が複雑に組み合わさっており、ほんの小さな神経損傷でも感覚異常や動作の不自由さを引き起こします。そうすると、仕事や趣味、家事といった日常生活全般に支障をきたす可能性があります。一般的な外科治療では十分に対応できないケースもあるため、専門的な知識と技術を持つ手外科の治療で、見た目だけでなく、握る・つまむ・書くといった機能を取り戻す治療が求められるのです。

手外科の治療の流れと目的

手外科の治療の流れと目的 手外科の治療は、診断から治療、リハビリという流れで進みます。目的は手の機能を回復させ、再び日常生活を快適に送れるようにすることです。

診察・画像検査から診断へ

診療の最初のステップは問診と視診です。 いつから症状があるのか、どのような動作で痛みなどがあるのかを丁寧に確認し、X線やMRI、超音波検査を組み合わせて原因を特定します。 細かな骨や神経、血管まで、精密な検査でしっかり確認することが求められます。

手術と保存療法の使い分け

手外科の治療は、症状の程度や進行度によって保存療法と手術に分かれます。 軽度の腱鞘炎やばね指、初期の神経障害などは、安静や装具、薬物治療、注射などの保存療法で改善が期待できます。一方で、腱や神経の断裂、進行した手根管症候群などは手術が必要となるケースがあります。 検査結果や生活背景を踏まえ、症状の緩和だけでなく、将来的な機能回復や再発予防まで見据えて治療法を選ぶのが大切なポイントです。

リハビリ・回復支援の重要性

手外科治療においては、治療そのものだけでなく術後や保存療法後のリハビリが重要な役割を果たします。 指や手首は複雑な動きを担っているため、固定や手術で一度動きを制限すると筋力低下や可動域制限が起こりやすくなります。医師や理学療法士、作業療法士が連携して計画的にリハビリを行うことで、スムーズに機能を取り戻すことができるでしょう。 リハビリの有無で回復スピードや機能改善の度合いに差が出るため、リハビリは再び快適な日常を送るために欠かせないプロセスだといえます。

手外科にかかるべきタイミングとは?

手外科にかかるべきタイミングとは? 「ちょっとした痛みだから大丈夫」と、手の不調を放置してしまう方は少なくありません。しかし、放置することで症状が進行し、回復に時間がかかるだけでなく元の機能を取り戻せなくなることもあります。では、どのようなタイミングで手外科を受診すべきなのでしょうか。

軽微な症状でも放置は危険

手外科を受診すべきサインは、必ずしも強い痛みや明らかな変形があるときとは限りません。 たとえば「朝起きたときに手にこわばりがある」「指先の軽いしびれがきになる」「長時間作業すると手首が重いと感じる」といった違和感は、ばね指や手根管症候群、腱鞘炎などの初期症状である可能性があります。 早期に診断を受ければ保存療法で改善できるケースも少なくなく、「一時的なものでそのうち治まるだろうから」と放置せずに受診して診断を受けることが重要です。

専門の医師への受診が推奨される症状

次のような症状は、早めに受診すべきサインです。

  • 物をよく落とすようになった
  • 手が冷たく、しびれがある
  • 親指から薬指まで感覚が鈍い
  • 関節が腫れて変形してきた
これらの症状は神経や血管、関節の異常に関わる可能性があり、放置すると回復が難しくなることがあります。 また、外傷後に痛みや腫れが長引く場合も放置すべきではありません。骨折がないように見えても、靱帯損傷や小さな骨片が原因となり、のちのち機能障害につながるケースもあります。 手の疾患は、早期発見と早期治療で結果が変わります。軽い不調の段階で手外科を受診し、医師に相談しましょう。

日常生活でできる手のケアと注意点

日常生活でできる手のケアと注意点 手は日々休むことなく使われる器官で、酷使や環境の影響を受けやすい部位です。そのため、予防の観点からも日常的な手のケアを習慣化してみてはいかがでしょうか。 ここでは、毎日の習慣として取り入れたいケア、異変に気づくためのセルフチェック、受診を検討すべきタイミングについて解説します。

毎日の習慣で意識したい手のケア

日々のケアとしてまず意識したいのは保湿と血流改善です。 乾燥は皮膚のバリア機能を低下させ、ささくれやひび割れを起こしやすくなります。ハンドクリームや保湿剤をこまめに塗ることで皮膚の健康を守ることができます。 また、長時間同じ動作を続けることも負担になります。パソコン作業やスマートフォン操作の合間には、手首や指を軽く回したり、ストレッチで筋肉をほぐす習慣を持つのがおすすめです。 冷えは血流を悪くし、関節や腱の不調を招きやすいため、冷房下や冬場は手首を温める工夫も大切です。

異変を感じたときのセルフチェックポイント

手の不調は初期の段階では気づきにくいこともあります。そのため、日常的にセルフチェックを行うことが予防の第一歩です。 たとえば、「朝、指がこわばって動かしにくい」「物をつかむときに力が入りにくい」「しびれや感覚の鈍さがある」「最近、ペンを持ちにくい」「手が冷えやすい」といった症状は注意が必要です。鏡で手を観察して関節の腫れや変形がないか確認するのもおすすめの方法です。 違和感を放置せず、自分の手の状態に敏感になることが重症化を防ぐポイントです。

セルフケアでは改善しない症状は早めに受診を

セルフケアをしても改善しない場合や、痛みやしびれが数週間続く場合は、自己判断せずに診察を受けましょう。特に夜間のしびれや痛みで目が覚める、指が動かしにくく日常生活に支障が出る、といった症状は放置すると回復が難しくなり、手の機能障害につながる可能性があります。 日常生活で取り入れられる予防とセルフケアは手の健康を守る第一歩ですが、おかしいと感じたときには医師による専門的な診断と治療を受けることが大切です。 毎日のケアと早めの受診が、将来にわたって手を健康に保ち、快適な生活を続けるための鍵になります。

手の不調は銀座グランフォレクリニックにご相談を

銀座グランフォレクリニック 手の不調には痛みやしびれ、変形、動かしにくさなどさまざまな症状があり、診療には専門的な知識と技術が求められます。 ここからは、形成外科と美容外科の分野で専門性が高い医師が診察を担当している、銀座グランフォレクリニックの特長を紹介します。

手の不調に専門的に対応できる医師が在籍

港区新橋にある銀座グランフォレクリニックは、形成外科や美容外科の診療を通して人間的な豊かさを追求することを重視し、保険診療だけでなく自由診療の治療にも対応しています。 日本形成外科学会 形成外科専門医や日本手外科学会 手外科専門医など、国内外で手外科を含む繊細な治療に取り組む、経験豊富な医師が多数在籍しています。よりよい治療の提供を目指し、日々進歩する技術を学び続ける姿勢を大切にしている医師による診療は、複雑な手の不調に関して安心感を持って相談できるのではないでしょうか。

高度な技術と学術的背景による診療

銀座グランフォレクリニック 手外科の診療は、繊細な骨や神経、腱、血管を扱うため、高度な技術と専門的な知識が欠かせません。銀座グランフォレクリニックは、形成外科と美容外科の両面から治療にアプローチし、見た目のケアと機能回復を融合させる診療を心がけられています。豊富な臨床経験だけでなく、国内外の学会や研究で得られた知見を診療に取り入れることで、より精度の高い治療の実現を目指しているそうです。 また、学術的背景を重視し、エビデンスに基づいた治療方針を立てることで、患者さんが安心して受診できる体制を整えられています。なぜその処置が必要なのか、どのような結果が期待できるのかを説明する際に、医療データや類似症例の知見をもとにした根拠ある説明があるため、「自分の症状に合っているか」を判断しやすいのではないでしょうか。

丁寧な相談と美と機能の融合医療を提供

銀座グランフォレクリニックは、美容外科と形成外科の知識と経験を活かしながら、患者さん一人ひとりとじっくり向き合う姿勢を大切にされています。完全予約制を導入してプライバシーに配慮し、患者さんが安心して話せる環境でライフスタイルや希望を丁寧にヒアリングし、痛みや不調の背景だけでなく美しさも考慮したプランを提案するよう努めているといいます。患者さんが持つ美的な希望や生活スタイルを尊重して、無理のない範囲で機能回復も視野に入れたプランを一緒に考えられています。

「手の機能を取り戻すだけでなく、美しく保つことも大切にしたい」と考えている方は、美しさと機能を融合させた医療を提供している、銀座グランフォレクリニックに相談してみてはいかがでしょうか。

銀座グランフォレクリニックの基本情報

アクセス・住所・診療時間・費用・治療期間・治療回数

東京メトロ銀座線 新橋1番出口より徒歩1分
都営浅草線 新橋駅より徒歩2分
大江戸線 汐留駅より徒歩2分
JR 新橋駅銀座口より徒歩5分

東京都港区新橋1-7-11 近鉄銀座中央通りビルⅡ3階

診療時間
10:00〜13:00 - - -
14:00〜19:00 - - -
★:14:00〜17:00

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