FOLLOW US

目次 -INDEX-

  1. Medical DOCTOP
  2. 医科TOP
  3. 医科コンテンツ
  4. おでこにニキビができる原因は?ニキビの治し方や皮膚科でのニキビ治療・皮膚科と美容皮膚科の違いも詳しく解説

おでこにニキビができる原因は?ニキビの治し方や皮膚科でのニキビ治療・皮膚科と美容皮膚科の違いも詳しく解説

 更新日:2024/01/24
おでこを隠す女性

ニキビは青春のシンボルなどといわれますが、特におでこに次々とできるニキビは悩みのもとでしょう。

そこでこの記事ではニキビの中でも特に、おでこにニキビができる原因について解説しています。

ニキビの治し方やニキビの治療について、また皮膚科と美容皮膚科の違いについても紹介しているので受診の参考にしてください。

竹内 想

監修医師
竹内 想(名古屋大学医学部附属病院)

プロフィールをもっと見る
名古屋大学医学部附属病院にて勤務。国立大学医学部を卒業後、市中病院にて内科・救急・在宅診療など含めた診療経験を積む。専門領域は専門は皮膚・美容皮膚、一般内科・形成外科・美容外科にも知見。

ニキビとは?

頬を指差して話を聞く医者
ニキビは90%以上の人が経験するほど一般的な疾患で、アクネ菌が異常増殖することによって引き起こされる皮膚の炎症です。
アクネ菌は肌の状態を正常に保ってくれる常在菌ですが、バランスを崩すことでニキビを引き起こすのです。
皮脂や古い角質が毛穴に詰まると、空気に触れない環境を好むアクネ菌が異常増殖してニキビを作ってしまいます。
ニキビは適切な治療によって治癒する可能性が大きい皮膚疾患ですが、放置してしまうと痕が残ってしまうこともあるので注意が必要です。

思春期のニキビ

思春期には特に男性ホルモンの分泌が多くなり、皮脂の分泌量を増やすのです。そのために思春期にニキビを発症しやすくなると考えられます。
男性ホルモンといっても、もちろん男性にだけ分泌されるのではなく女性にも分泌されます。
それで男性ホルモンの分泌が特に多くなる12歳〜18歳の思春期には、ニキビが多くなるといわれているのです。
この時期にニキビを作らないためには、健全な生活習慣と肌を常に清潔に保つためのスキンケアが大切です。

大人のニキビ

大人のニキビは思春期のニキビとは少し異なり、肌質・ホルモンバランス・ストレスなどが原因で起こりやすく、大人の女性に多いニキビです。
また口元や顎など比較的乾燥しやすい部分にもできやすいのが特徴です。
大人のニキビは適切な治療を行うことで治癒しますが、放置したり治療を途中でやめてしまうとニキビ痕やくすみの原因になる可能性があります。

おでこにニキビができる原因

おでこを指差して鏡を見る女性
おでこにニキビができるのは、思春期に多いといわれています。おでこは顔の中でも皮脂腺が発達しているためニキビができやすい環境なのです。
皮脂が多く分泌されることに加えて、髪の毛が常に触れる場所であるためニキビが悪化しやすいことも多いです。
気にして何度も触ったり、つついたりしないことが大切です。またおでこのニキビも大人ニキビ同様に生活習慣の乱れや食生活の乱れからも起こります。
ストレスも原因の1つになる場合もあるので規則正しい生活やバランスのよい食事とともに、イライラせずに穏やかな気持ちでいることも大切です。

食べ物

おでこニキビの原因の1つに食生活の乱れがあります。
バランスの良い食事をとらないことが原因ですが、その他肌に良くないといわれる食べ物を多く摂取してしまうこともニキビの原因になります。
おでこニキビの原因となる食べ物を挙げてみましょう。

  • 脂っこい食べ物
  • 糖分の多い食べ物
  • ジャンクフード
  • 乳製品

ジャンクフードは高塩分・高脂肪・低栄養などおでこニキビの原因となりやすい要素が多く含まれています。
思春期にとりやすいスナック菓子・ファーストフードなどもとり過ぎないように注意してください。
乳製品はアクネ菌の増殖を促すため、適度な摂取はもちろん悪くありませんが過度な摂取は控えましょう。
反対にニキビを予防する効果のある食べ物には次のような物が挙げられます。

  • 果物
  • 野菜
  • 魚介類
  • 良質な脂質

良質な脂質を多く含むのは、ナッツ類・アボカド・オリーブ油などがあります。
また乳製品のチーズなどはニキビの原因となりがちですが、ヨーグルトは反対にニキビを防ぐ食品になっています。
果物や野菜はビタミン・ミネラルなどが豊富です。魚介類にはタンパク質や良質な脂肪類に加えビタミンBやビタミンEも豊富に含まれています。
ビタミンEは新陳代謝を良くして肌を健やかにする効果があります。できてしまったニキビの回復や痕を残さないためにも多くとるようにしてください。
ただし特定の食べ物がニキビに良い・悪いと決められているのではなく、あくまでもバランスの問題と考えてください。
例えば脂っこい食べ物をいっさいとらないで良いといわれる野菜や果物ばかりを食べ続けるのではなく、バランスの良い食生活を送ることが大切なのです。

髪型

おでこにニキビができる原因に前髪で常におでこを隠していることが挙げられます。ニキビを隠すために前髪を下ろしている場合もあるでしょう。
前髪が常におでこにあたっていることで、刺激を受けたおでこは皮脂を異常に分泌させてしまいます。
また前髪についている細菌がニキビの原因となることや、髪に残ったヘア製品の成分が原因となることもあります。
そのためおでこにニキビができないために、またできてしまったニキビを悪化させないためにも前髪を上げておくことが必要なのです。
髪型を変えたくない場合には家にいる間だけでも前髪を上げて、おでこにあたらないようにしましょう。

タオルで顔を拭く男性
汗をかくことが直接ニキビの原因となるわけではありません。
ただ汗をそのまま放置していると細菌などが繁殖しやすくなるため、しっかりと洗顔してケアすることが大切です。
汗をかいた後は清潔なタオルで拭き取り、ニキビ肌のためのスキンケアで保湿を行いましょう。

生活習慣

おでこのニキビの原因には生活習慣の乱れも挙げられます。ストレスや過度なメイクなどもニキビの原因と考えられるのです。
生活習慣の乱れから免疫力の低下や脂質のバランスを崩しニキビを引き起こすこともあります。
過度なメイクは肌に良い影響を与えませんし、洗顔時に無理な力を加えがちです。
そのような刺激もニキビを引き起こす原因となる可能性があるので注意してください。
生活習慣を見直し、しっかりと睡眠時間をとること・ストレスのない生活をすること・適切なスキンケアを行うことなどを心がけましょう。

ホルモンバランス

思春期では男性ホルモンの分泌が活発になるため、皮脂の分泌が増えることでおでこのニキビなど思春期のニキビができやすくなります。
このようにホルモンバランスはニキビに大きく影響することがあります。
他にホルモンバランスの乱れを起こす要因は、ストレス・生活習慣の乱れ・食生活の乱れなどが考えられます。
ホルモンバランスが崩れている時には治療が必要なこともあるので医師に相談してください。

おでこのニキビは内臓が原因?

お腹を抑える人
おでこのニキビなどのニキビができやすく、なかなか治らない時やどんどん広がってしまう時には内臓の疾患が原因であることもあります。
ニキビや吹き出物など肌疾患に影響のある内臓疾患には胃・腸・肝臓などといわれています。
胃腸が弱っている時や肝臓の不調が肌に大きく関わることがあるのです。
おでこのニキビが大きくなって痛い時や治ってもすぐにまたできてしまう場合などは、受診して内臓の疾患が影響していないか確認することも必要です。
また内臓だけでなく、ストレスからくる不眠症や呼吸器系の疾患が原因のこともあるので医師に相談してください。

おでこのニキビの治し方

塗り薬をつけた指
おでこのニキビの治療方法はさまざまです。一般的な治療方法をいくつか挙げてみましょう。

  • 清潔に保つためのスキンケア
  • 薬物療法
  • 魚介類
  • 医療治療

おでこのニキビに限りませんが、ニキビは患部を常に清潔にしておく必要があります。汗はこまめに拭き取り1日2、3回は洗顔しましょう。
水分を拭き取ったらニキビの肌に優しい適切なスキンケア製品でのスキンケアを行ないます。
ニキビ用のスキンケア製品もあるので予防のためや軽度のニキビの場合は利用するのもよいでしょう。
ニキビに効果的な薬には炎症を抑えるものや抗生物質など細菌の感染を抑えるものが使われます。
痛みをともなったり範囲が広かったりする場合には医療治療が行われます。ニキビの症状によってレーザー療法など医師の指示によって治療が行われるのです。

スキンケアを見直す

おでこのニキビを治すためには、スキンケアを見直すことが必要になります。スキンケアで大切なのは次のことです。

  • 洗顔
  • 保湿
  • メイク

洗顔はニキビの予防にも大切ですが、ニキビができてしまった時にはニキビに効果的な洗顔剤を選ぶことで症状の改善が期待できます。
ニキビは皮脂の分泌が多くなることだけでなく、肌の乾燥が原因で起こる場合もあります。乾燥を防ぐためには保湿のためのスキンケアが必要です。
ニキビに効果的なローションなど保湿のためのスキンケア製品を選びましょう。
またニキビができているときにはメイクをしない方が本来は肌のためによいのですが、メイクが必要な時もあるでしょう。
ニキビがひどくなりにくい化粧品やニキビ専用の化粧品を選び、メイクは軽めに行ってください。
ニキビが気になって鬱々として過ごしてしまうと、かえってストレスを溜めるもとにもなってしまいます。
気持ちを明るく持つためにも軽めのメイクをすることは決して悪くありません。
ただしニキビが重症化してしまっている場合は必ず受診して医師の診断・指導に従ってください。

食生活を見直す

野菜に囲まれた医者
ニキビの原因には食生活の乱れも挙げられます。ニキビを作りやすい食べ物をできるだけ控えて、肌に良い食べ物をとるようにすることが大切です。
ニキビの原因となりやすい食べ物は脂っこいもの・甘いもの・塩分の多いものなどです。
ただし特定の食べ物とニキビの関係性については、現状ではまだはっきりとしていません。
脂っこいものや糖分の多いものなど皮脂の増加を助けるものはニキビを引き起こす場合があります。
また内臓に負担をかけやすい塩分や香辛料を多く使った食べ物はニキビなどの肌トラブルの回復を遅らせる可能性もあるのです。
特定の食べ物を食べないというのではなく、バランスよく肌に良いといわれる栄養素を含む食べ物をとることが大切なのです。
バランスの良い食生活のためにとりたい栄養素の主なものを挙げましょう。

  • ビタミン(C・E・B2・B6など)
  • コラーゲン
  • ミネラル
  • 食物繊維

緑黄色野菜・果物・ナッツ類・レバー・魚類・鶏肉・さつまいもなど肌のために良い栄養素がバランスよくふくまれる食べ物をとるように心がけてください。

皮膚科を受診する

ニキビが気にかかる時には早めに皮膚科を受診することで、ニキビの種類に合わせて適切な治療を受けることができます。
ニキビだからと受診をためらわずに医師の診断を仰ぎましょう。
ひどくならないうちに治療することで、治癒を早めることが可能です。また痕が残ることなく治癒する可能性も高くなります。
特におでこのニキビが痛む・ひどくなった・次々にできてしまう・ジュクジュクしてきたなどの症状があれば早急に受診しましょう。

皮膚科でのニキビの治療方法

記入する女性スタッフ
皮膚科ではニキビの症状に合わせて治療方法を決定します。ニキビの症状や引き起こしている原因を特定します。
内臓などの疾患が原因で起こっているニキビなら内臓疾患の治療も併せて行う必要があるでしょう。
症状に合わせて抗生物質や抗炎症の薬が処方されたり、必要ならレーザー治療が施されたりします。
また正しいスキンケアの方法やニキビができにくい肌にするための生活習慣・食生活などについてもアドバイスが期待できます。

皮膚科と美容皮膚科はどう違う?

髪をタオルで巻いた笑顔の女性
ニキビで受診を考えた時、皮膚科と美容皮膚科のどちらを受診すべきか迷うことがあるでしょう。
皮膚科と美容皮膚科は専門的な分野が違うと考えてください。皮膚科は皮膚疾患に対して治療を行う専門医です。
ニキビなどの皮膚疾患に専門的な知識で治療にあたります。皮膚疾患の治療のため保険適用での治療が可能です。
治療としては殺菌作用のある抗生物質の塗り薬や飲み薬が処方され、必要ならビタミン剤なども処方されます。
皮膚科でのニキビ治療は今現在の症状に対して治癒を目的とした治療を行うことです。美容皮膚科でも同じようにニキビの治療は行われます。
ただその目的が治癒だけでなくニキビが治った後の肌をより美しく保つこと、という点が皮膚科と違うのです。
美容皮膚科ニキビ治療は、ニキビの予防法から肌質自体の改善法までカウンセリングしながらニキビのない美肌を作ることを目的としています。
ただし美容皮膚科は保険適用外の治療が多くなる可能性があります。ニキビという疾患を治すことを目的とするのなら皮膚科を受診してください。
また治癒した後も、ニキビのできにくい肌質や美しい肌を作ることを目的とするなら、美容皮膚科を受診するとよいでしょう。

おでこのニキビが気になるときは皮膚科を受診しよう

鏡をもった制服の女性
おでこのニキビは思春期のニキビともいわれる、比較的若い人に多いニキビです。気になるために前髪を下ろして隠す人もいますが、逆効果です。
またつい触ってしまうことで悪化させることも多いニキビでもあります。気になる時にはためらわずに皮膚科を受診してください。
悪化してしまってからではニキビ痕が残ってしまう場合もあります。早めに適切な治療を行うことで早く治癒する可能性が高くなります。

編集部まとめ

青色背景で指を立てる医者
おでこのニキビは思春期に多く発症する、男性ホルモンの分泌が高まることにより起きることの多い皮膚の疾患です。

約90%以上の人が経験するといわれるニキビですが、重症化してしまうとニキビ痕が残ることもあります。

日頃から生活習慣を見直し、バランスの良い食事をとるなど規則正しい日常を送ることが大切です。

決して触ったりつぶしたりせず適切な洗顔やスキンケアを行いましょう。そしてニキビが気になる時にはためらわずに早めに受診してください。

この記事の監修医師