AGA治療の費用相場は?薄毛・抜け毛を安く治療するコツやクリニックの選び方も紹介します
男性型脱毛症として知られるAGAで悩む男性は少なくありません。脱毛は見た目を大きく左右してしまうことから、自信や自尊心に大きく関わる要素です。
しかしながらAGAを治療するとなると具体的な費用相場がわからず、尻込みしてしまう方も多いと思います。
また、実際に効果があるのかなど、AGA治療に踏み出せない理由は多いです。
この記事ではAGAの治療にかかる費用相場について解説します。安く治療するコツや具体的なクリニックの選び方についても紹介するので、ぜひ最後までお読みいただけると幸いです。
監修医師:
松澤 宗範(青山メディカルクリニック)
2014年4月 慶應義塾大学病院初期臨床研修医
2016年4月 慶應義塾大学病院形成外科入局
2016年10月 佐野厚生総合病院形成外科
2017年4月 横浜市立市民病院形成外科
2018年4月 埼玉医科総合医療センター形成外科・美容外科
2018年10月 慶應義塾大学病院形成外科助教休職
2019年2月 銀座美容外科クリニック 分院長
2020年5月 青山メディカルクリニック 開業
所属学会:日本形成外科学会・日本抗加齢医学会・日本アンチエイジング外科学会・日本医学脱毛学会
目次 -INDEX-
AGA治療とは
AGA治療とは具体的にどのような治療かというと、主に以下の4種類です。
- 薬物治療:錠剤などの内服薬を服用します。効果的とされている成分としてはフィナステリドが有名です。主に男性ホルモンに影響を与えることで毛髪の生え変わる周期にプラスの影響を与えることができます。
- PRP療法:第三種再生医療と呼ばれる治療方法です。患者さん自身の血液から自己血小板を採取し、頭皮に注入することで細胞の活性化を図る治療方法となります。
- レーザー治療:レーザー治療もPRP療法と同様、細胞を活性化する治療方法です。頭皮にレーザーを当てることで細胞の活性化を図ります。
- 外科手術による治療:外科手術とは、いわゆる植毛のことです。頭皮の細胞を活性化することが難しい場合、植毛が選択肢となります。主に正常な毛髪部分からドナー採取して移植する方法が一般的です。
そもそもAGAが起こる原因は毛周期に関係があります。毛周期とは毛髪の生え変わりの周期を指し、3〜5年をかけて成長期・退行期・休止期の3段階を経ます。
毛周期のなかでも特に成長期が短くなることがAGAの直接的な原因です。その成長期に悪影響を与えるのが、DHT(ジヒドロテストステロン)とされています。
そのためAGA治療においては、DHTをなるべく抑えることを基本的な目標として治療を施します。
内服薬などにもDHTを抑えるフィナステリドが入っていることが一般的です。
AGA治療はどこでできる?
上記でAGA治療について解説しましたが、具体的にどこに行けば治療を受けられるのか迷われる方も多いことでしょう。
ここではAGA治療を受けられる場所について体系的に解説します。
それぞれの特徴やメリットについて理解した上で治療に適切な治療場所を選択しましょう。
市販のAGA治療薬を使用すれば自宅でも可能
AGA治療に一番手っ取り早く取り掛かるには市販のAGA治療薬の使用がおすすめです。
AGA治療には薬物治療があることを既に述べましたが、実はAGA治療薬には市販薬もあります。
有名な市販薬はプロペシアやザガーロなどです。どちらもフィナステリドを配合しており、AGAの原因となるDHTを抑える働きがあります。
ただし未成年は服用できないので注意が必要です。また、効果が出るまで半年以上は継続して服用する必要があります。
AGA治療の内服薬を服用するときにありがちなのが、効果を実感できずに半年以内で治療をやめてしまうケースなのです。
皮膚科や美容外科
皮膚科や美容外科でも治療が可能です。採用されている治療法は基本的に薬物治療です。
医師の診察に基づいて適切な治療薬を選択するため、個人で薬を1から調べて選択するよりも安心だといえます。
ただし皮膚科では肌に関するトラブルをメインに診療していることから、AGA治療の実績が少ない傾向にあります。
美容外科では外見を重視した治療が行われるため、AGA治療の実績は皮膚科よりも多いです。ただし治療法は薬物療法にジェネリック医薬品が加わる程度の違いしかありません。
美容外科においては植毛などの外科手術を行っていない傾向があります。
AGA治療専門のクリニック
AGA治療専門のクリニックでは専門的に治療を行っている分、実績や専門性において圧倒的に信頼度が高まります。
特に毛髪診断士が在籍している点が、皮膚科や美容外科との大きな違いです。
毛髪診断士とは、毛髪に関する専門知識を備えた専門家のことです。適切なケアの方法などについても教えてくれるので、AGA治療に適したアドバイザーとなります。
AGA治療を確実に進めたいのであればAGA治療専門のクリニックが適しているといえます。
AGA治療の種類別の費用相場
ここからはAGA治療の種類別の費用相場について解説します。先述したように、AGA治療を行う場所は自宅・皮膚科・AGAクリニックなどがあります。
特にAGAクリニックを選択する場合、その治療方法は多岐にわたるのが一般的です。ここでは代表的な治療方法にかかる費用相場をそれぞれ詳しく解説します。
薬物治療
薬物治療は内服薬と外用薬に分かれます。内服薬の費用相場は約4千円/月(税込)なのに対し、外用薬は約1万5千円/月(税込)と少し割高になります。
しかし薬の選択方法は患者さんの症状に合わせて検討するのが一般的です。
内服薬でホルモンに影響を与えることで毛髪周期を正常化できるのであればそれが望ましいのですが、皮膚の状態異常などによるAGAは外用薬で直接患部を刺激する必要もあるのです。
薬のタイプについては専門の医師と相談しながら選択しましょう。
PRP療法
PRP療法の費用相場は約5万円〜8万円(税込)と幅があります。先述したように、PRPは患者さん自身の血液から自己血小板を採取し、頭皮に注入することで細胞の活性化を図る治療方法です。
通常は様子をみながら2〜3ヶ月の間隔を開けて治療を行います。そのため費用相場はあくまで月換算の目安と考えてください。
レーザー治療
レーザー治療の費用相場は約12万円/月(税込)です。レーザー治療は育毛治療に該当し、低出力レーザーなどを頭皮に当てることで細胞を活性化させます。
患者さんによって個人差がありますが、基本的には1回あたり10分のレーザー照射を週2〜4回行います。
1回あたり約1万円(税込)の費用となるため、平均すると約12万円/月(税込)となるのです。PRP療法などに比べると高額ですが、細胞レベルで新陳代謝を活性化させるなどの効果があります。
外科手術による治療
AGA治療における外科手術とは、冒頭で解説した植毛のことです。主に患者さん自身の頭髪のなかでも比較的健康な部位からドナー採取し、気になる部分に移植する方法がとられます。
費用相場は約80〜250万円(税込)と幅があります。代表的なものはストリップ法(FUT法)とダイレクト法(FUE法)などです。
ダイレクト法はメスを使わない植毛なので術後の傷跡も小さいのが特徴ですが、その分ストリップ法よりも費用相場が高くなるのが一般的です。
AGA治療はクリニックがおすすめ
AGA治療は自宅や皮膚科などで行えることを解説してきましたが、効果があるとされている場所はAGA治療専門のクリニックです。
先述したように、AGA治療専門のクリニックには基本的に毛髪診断士が在籍しています。そのため患者さんの毛髪の状態を診断した上で、適切なアドバイスをすることができます。
また、皮膚科などにおいてはAGA治療を専門的に行っていないことから実績数にも大きな開きがあるでしょう。
そのほか、AGAの外科手術に関してはそもそもAGA治療専門のクリニックでしか行っていないということも挙げられます。
総合的にみてAGA治療専門のクリニックの方が幅広い知見からアドバイスでき、多岐にわたる治療方法から適切なものを選択できるのです。
AGA治療をクリニックで安く治療するコツ
AGA治療はクリニックで行うのがおすすめだということを解説しました。しかし手軽に治療が行える内服薬などに対してクリニックは割高な印象があるかと思います。
実はクリニックで治療を行う場合、以下の3点を意識することが治療費を安く抑えるコツです。
- 治療の種類と費用相場を比較する
- クリニックのキャンペーン割引を利用する
- 複数のクリニックの料金を比較する
ここでは上記のコツをそれぞれ詳しく解説していきます。
治療の種類と費用相場を比較する
治療の種類とそれぞれの費用相場については既に解説しました。実は種類ごとの費用相場を知ることは非常に重要です。
クリニックは独自のメニューを揃えていることから、同じ種類の治療方法でもクリニックによりばらつきがあります。
そのためクリニックAでは割高な治療でも、クリニックBでは重点的に行っている治療分野であることから費用を安く抑えられるということもあり得ます。
ただし相場と比較して安すぎるクリニックには注意が必要です。科学的根拠がなく、実際には効果のない治療を漫然と行い続けるようなクリニックもなかには存在します。
そのような観点からも、通常の費用相場をしっかり把握することは重要なのです。
クリニックのキャンペーン割引を利用する
多くのAGA治療専門のクリニックではキャンペーン割引を実施しています。オンライン診療・学生割・期間限定など、キャンペーンの種類は多岐にわたります。
クリニックによっても特徴が異なるので、複数のクリニックを比較して情報収集を行うことが大切です。
複数のクリニックの料金を比較する
各治療の相場感やキャンペーンなどについて情報収集ができたら、最後は複数のクリニックの料金を比較することが大切です。
患者さん自身に該当する治療方法やキャンペーンを知ったところで、最終的な金額はクリニックによって変動するからです。
先述したように、注力している治療方法やキャンペーンなどはクリニックによって異なります。
実際にクリニックで診察を受けるなどして金額を相談することもおすすめです。
AGA治療で失敗しないクリニックの選び方
ここでは失敗しないクリニックの選び方について解説します。AGA治療といっても、その方法や技術力に関してはクリニックによってばらつきがあるからです。
選び方の手順は以下の3ステップです。
- 医師の経験や技術力をチェック
- クリニックの口コミ評価をチェック
- 複数クリニックのカウンセリングを受けて比較
以下、各手順についてそれぞれ詳しく解説します。
医師の経験や技術力をチェック
クリニックを選ぶ際に重要なのが医師の経験や技術力です。AGA治療の成果に影響を与える要素だからです。
特に植毛などの外科手術は医師の経験や技術力に依存する要素が大きいため、過去の手術実績などを参考に、慎重にクリニックを選ぶ必要があります。
医師が得意とする手術の手法もそれぞれ異なるため、そもそも自分自身が受けたい治療方法が受けられるのかを確認する必要があるでしょう。
クリニックの口コミ評価をチェック
口コミ評価もクリニックの選定基準になります。クリニックを利用した感想などについて実際の患者さん目線で記載されているからです。
また、クリニック側の情報発信と比較して、利用者側の情報発信には満足度やデメリット面なども赤裸々に記載されていることが多いです。
情報収集を行う時は、このような一次情報にアクセスするよう心がけましょう。
複数クリニックのカウンセリングを受けて比較
複数クリニックのカウンセリングを受けて比較することもおすすめです。最終的には担当医師の説明に対する納得感やフィーリングで決めることも大切です。
特に通院が必要となるAGA治療においては、担当医師との相性が重要となります。中長期的に治療のパートナーとなる医師との相性を判断するには、実際にカウンセリングを受けて比較することが有効です。
気になるクリニックがあれば、実際にカウンセリングを受けてみると良いでしょう。
編集部まとめ
この記事ではAGA治療の費用相場・安く治療するコツ・クリニックの選び方などについて解説しました。
費用相場については治療場所・治療方法などによって大きく異なります。一般的に手軽に治療ができるのが、自宅における市販薬の服用です。
より安心して服用できるのが、皮膚科において処方してもらう内服薬などです。外科手術などを含めたAGA治療専門クリニックでの治療は割高となり、80〜250万円(税込)程度の費用がかかります。
ただし経験や技術力を加味するとAGA治療専門クリニックで治療を行うのが有効だといえます。
また、AGA治療専門クリニックでは毛髪診断士が在籍していることが一般的で、患者さんの毛髪の状態に合わせて適切なアドバイスを受けることが可能です。
AGA治療専門クリニックで安く治療するコツは、相場感を把握してキャンペーンをうまく活用し、クリニックごとの金額を比較することです。
失敗しないクリニックの選び方としては、クリニックに在籍する医師の経験・技術力や口コミなどを情報収集した上で、実際にカウンセリングを受けて比較することです。
男性特有の脱毛症であるAGAで悩む男性は多くいらっしゃいます。しかしAGA治療が高くてなかなか手が出せないという方が大多数だといえます。
自分自身に有効なAGA治療を選択するには、各治療方法・治療場所のメリット・デメリットを知り、比較することです。
この記事がAGA治療に一歩踏み出すための参考となれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございます。